Caldera Linux Technology Preview の導入記

SOFTWARE REPORT


Caldera Linux Technology Preview

Linux のディストリビューションのひとつである、Caldera Linux の Technology Preview をインストールしてみることにしました。この Caldera Linux は、Linux Japan 11 月号についていた FTP 版です。

今回のインストールで使用する PC は、Macintosh の Virtual PC 3.0 日本語版です。

 

起動ディスクの作成

まずは起動ディスクを作成します。

Virtual PC 3.0 の PC-DOS を起動します。CD-ROM は E: ドライブとして認識されたようなので、

E:
cd col
cd tools
cd rawrite

と入力して、E:\COL\TOOLS\RAWRITE ディレクトリまで移動します。

rawrite3

と入力して [Enter] を押すと、

Enter source file name:

とたずねられますので、\col\launch\floppy\install.144 と入力して [Enter] を押します。

Enter destination drive (A or B) and press -ENTER- :

とたずねられますので、 A と入力して [Enter] を押します。

Install TARGET diskette into drive and press -ENTER-

と表示されますので、フロッピーディスクドライブへディスクを挿入して [Enter] を押します。

 

Done.

これで起動ディスクの作成は完了です。

 

セットアップ

先ほど作成した起動ディスクをつかって、Virtual PC 3.0 を起動します。

boot: と表示されますので、[Enter] を押して次へ進みます。このあとすぐに CD-ROM が必要となるようなので、CD-ROM ドライブへ Caldera Linux の CD-ROM を入れておきます。

しばらく真っ黒な画面が続いた後、立派な GUI 画面が現れました。

 

System startup in progress...

ウィンドウになにやら、文字が現れます。いろいろなハードウェアなどを認識を行っているようです。その後、しばらくして X-Window が立ち上がります。

 

Select Language

まずは使用する言語の選択です。日本語は無いようなので English を選択して次へ進みます。

 

Set Up Mouse

接続されているマウスの設定です。PS/2 mouse を選択しました。

 

Select Keyboard Type

続いてキーボードの種類を選択します。幸い、日本語 106 キーボードはあるようなので、Select Model の部分で、Japanese 106-key を選択します。さらに、Select Layout では、Japanese を選択しました。

 

Select Video Card

ビデオカードの選択です。Virtual PC 3.0 では、S3 Inc. Trio32/Trio64 を選択します。VRAM は Virtual PC の設定で 4MB にしてあるので、4096KB を選択してみました。

その他は詳しいところがわからないので、そのままで次へ進むことにします。

 

Select Monitor

モニターの選択です。ここも細かいところはわからなかったので、手ごろな 1024x768, 70Hz を指定することにしました。

 

Select Video Mode

表示する画面の設定です。1024x768 を選択しました。画面の色数は True color (24bpp) を使用することにします。Test this mode を押して、ちゃんと表示できるか実験してみたら、なぜか停止してしまいました。Virtual PC だったからでしょうか・・・。

とりあえず、そのあたりに気をつけて、もう一度はじめからやり直します・・・。

 

Select Target

どこへ Linxu をインストールするかを指定します。とりあえず、ディフォルトどおりに 

Entire hard disk

を選択しました。

 

Select Disk

つづいて、どのハードディスクへインストールするかの設定です。接続されているハードディスクが表示されるようです。今回はハードディスク1台のみの構成になっていますので、/dev/hda しか表示されていませんけど。

/dev/hda

を選択して Prepare selected disk for Linux をクリックすると、Linux 用のハードディスクになるようです。そうしたら、次へ進みます。

 

Select Software

インストールするソフトウェアの選択です。

いくつか項目があるので、みくらべていたら止まってしまいました。Custom (floppy required) を選択したときにとまってしまったのですが・・・。

とりあえず、再び再起動です。

 

こんどは、All Packages を選択して次へ進みます。

 

Set Login Name(s)

パッケージのインストールと同時に、ユーザアカウントの追加をおこないます。

Root password の欄に、管理権限の root のパスワードをいれ、となりの Retype にもおなじパスワードを入力します。さらに、下の Real Name (本名)、Login Name (ログイン名)、User password (パスワード) の欄に必要事項を記入して、[Add User] ボタンをおせば、ユーザアカウントを追加することができるようです。

とりあえず、管理権限のパスワードだけ入力して、パッケージのインストールが終了するのを待ちます。

またとまったかと思ったら、どうやら一般ユーザの登録もしないといけないようでした。そこで、適当なアカウントをつくって、[Add User] ボタンを押してユーザを追加しました。

ようやく [Next] ボタンが押せるようになり、次へ進むことができました。

 

Setup Network

続いてネットワークの設定です。

ネットワークに参加するのであれば、Ethernet configured using DHCP か、Ethernet configured statically を選択します。ネットワーク設定をしない場合には、No ethernet を選択します。

今回は、Ethernet configured using DHCP を選択して、DHCP サーバから各種設定をうけとることにします。

Hostname の部分には、コンピュータの名前をつけてやります。

 

Setup Modem

モデムの設定です。今回は使用しないので、No modem を選択しました。

 

Set Up Boot Loader

Linux を起動するための設定です。 /dev/hda1 へ Linux をインストールしましたので、

/dev/hda1

を選択して、そこから Linux を起動できるようにします。また、ハードディスクから直接この Linux を起動したいので、Write master boot record のチェックボックスにもチェックを入れました。

 

Test Sound Card

サウンドカードが見つかったようなので、そのテスト画面へ移行しました。テストしてみたいところですが、また停止すると嫌なので、今はとりあえず次へ進んでしまうことにします。

 

Set Up Printer

プリンターの設定です。とくに接続されていないので、そのまま次へ進みます。

 

Choose Time Zone

タイムゾーンを指定します。自分の住まいに合わせて、近い場所をえらびます。今回は、日本地図の東京らへん (Asia/Tokyo) のポイントを選択しました。

Virtual PC に設定されている時刻は地域固有の時刻なので、Hardware clock is set to local time を選択して次へ進みます。世界標準時をコンピュータに設定しているひとは、Hardware clock is set to GMT でしょうね・・・。

 

Entertainment

なにやらよくわからない状況です。ゲームが表示されていますが、なんなんでしょう・・・。

 

Rescue Disk

復旧ディスクの作成です。Write Disk ボタンを押せば、フロッピーディスクに復旧用の起動データが書き込まれるようです。インストールに失敗して、また苦労するのもなんなので、とりあえず作成しておくことにします。

フロッピーディスクドライブへ、DOS フォーマットされた空のフロッピーを挿入して、[Write Disk] ボタンを押します。とくに終了通知は出ませんが、100% に達した時点で完了のようです。

作成が完了したら、[Finish] ボタンを押して、セットアップは完了です。

 

あとは最終的な設定を Linux が自動的に行って、完了です。その後、自動的に Caldera Linux が起動しました。

 

セットアップ完了後・・・

・・・、けっきょく止まるご様子。

しばらく KDE が起動していたと思ったら、やっぱり停止してしまう。どうやら根本的に Virtual PC と相性が悪いのかもしれないですね。kdeinit というプロセスがやたらと起動していてかなりのメモリを消費している様子・・・。

再起動後、Checking file-systems という項目で停止、というか思わす再起動してしまいましたけど、ほんとはディスクのチェックをしていたのですね・・・。

個人的には、Slackware のような、起動中のメッセージがずばりでるのが好きなんですよね。いまどうしているかがある程度わかるし、それにエラーとか流れとかいろいろと伝わってくるものがあるので・・・。

 

Caldera Linux のセットアップは、どうも中途半端な感じです。Red Hat 7J と比べてしまいますが、じゃっかん入力項目が多いような気がします。それでも Slackware よりはだんぜん選びやすいですけどね。