Mac mini + AirMac を使ってみる
HARDWARE REPORT
Mac mini と AirMac Extrerme
Windows と Macintosh の両方を所有しているのですけど、普段は Windows での作業がほとんどなので、持っていた Macintosh G4 では置いておくには大きかったり重たかったり、ときどき使うためだけに置いておくには何かと都合が悪かったのでした。
そんななか、Mac mini という非常に小型の Macintosh が販売された噂を聞いて調べてみました。
Apple 社のサイトにていろいろと調べてみると、圧倒的に小さいし、性能も十分ですし、値段もなかなかお手ごろ価格。AirMac Extreme という無線 LAN に対応しているとのことだったので、思い切って購入に踏み切ってみたのでした。
サイズはほんとに小さくて、一般的なミドルタワーケースの上にちょんと乗せられる感じです。
さっそく買いに出かけてみると、メモリの増設や AirMac Extreme は BTO オプションという位置づけでの販売らしく、別途注文する必要があるとのことでした。その場合は店頭でと言う訳ではなくて待たされてしまうとのことだったのでした。
ならばと自力で増設してしまおうかと、販売中の Mac mini と、増設用の AirMac Extreme カードを持ってレジにて会計を済ませたところ…、Macintosh に詳しい店員さんがいらっしゃいまして、そのカードでは増設できないと教えてくださったのでした。
Mac mini には AirMac Extreme 対応と書かれているので平気なのではないかとか、いろいろと伺ってみたところ、なんでもコネクタの形状が違うらしくて、無理やりケースを開けて無理やり指すとかそういう次元のお話ではないとのことでした。
それでも諦めきれずに、なんとか手段はないかと駄々こねてみたところ、どんな感じかをわざわざインターネットで調べてくださって、こういう状態だから無理なんですって教えてくださいました。なんでも、Bluetooth と AirMac Extreme コネクタとが共用になっているような感じで、しかもその専用アダプタは標準では備わっていないとかどうだとか。
ともあれそんな感じだったので、自力での増設は諦めることとなったのでした。
けれど AirMac Extreme は捨てがたかったので、注文をキャンセルして頂くこととなり (お店側から進言してくださいました!) 、結局は Apple Store にてカスタマイズして購入することとしました。
AirMac Extreme とせっかくなので Bluetooth をオプションにつけて注文しました。
銀行振り込みで購入することとしたのですけど、Apple Store は 2005/05/10 現在の仕様では、注文が確定したことを通知するメールを頂いた後で、銀行振り込みの手続きをしないといけなかったため、それに気づかずに振込先の知らせを待ってしまったため、一回キャンセルとなってしまいましたけど…。
ともあれようやく Mac mini が到着しましたので、さっそく使ってみることにしました。
Mac mini を動かしてみる
本体の半分ぐらいの大きさの AC アダプタを接続して、アナログディスプレイなので付属の DVI → VGA 変換コネクタを接続して、USB キーボードとマウスを接続して、さっそく電源を入れてみます。
AC アダプタと本体との接続部分が、うっかりすると抜けてしまいそうな、ちょっと頼りない感じがしつつ…。ともあれ起動してみると、スピーカーを接続しているにもかかわらず本体から起動音がしたあと、Mac OS X が起動しました。
最初だから時間がかかるのかなとか思いつつ、しばらく待つと基本的な設定を行う画面となりました。
Mac OS X
まずは使用言語の選択です。ここでは 「主に日本語を使用する」 を選択して次へ進みました。すると Mac OS X の起動が継続され、オープニングムービーが表示されたのでした。サウンドはスピーカーから流れるようになりました。
始める前に ...
そしてキーボードの認識手続きになって、左右 SHIFT キーのすぐ隣のキーを押してくれとの指示がなされたので、それにしたがってキーを押して、キーボードの認識を行いました。これはたぶん、自動認識されて行わずに済む場合も多そうな予感がします。
ようこそ
そしてユーザ登録とのことです。
日本 (それ以外のお客様:Non MYLINE PLUS) を選択して 「続ける」 ボタンをクリックしてみます。
すでに Mac をお持ちですか?
すると次の手順へと進んで、既に Mac を持っている場合、FireWire 接続にてその Mac からデータを転送できるとのことでした。どんな感じなのか面白そうではあったんですけど、残念ながら接続するケーブルが無かったので 「情報を転送しない」 を選んで次へ進むこととしました。
なお、この機能は 「設定アシスタント」 というもので、ネットワークの設定やユーザアカウント、書類やアプリケーションといった情報を既存の Mac OS X から転送してくることが出来るそうです。
キーボードを選択
そして 「キーボードを選択」 という画面にて、日本語入力ソフトウェアを選択します。候補には 「ことえり」 のみがありましたので、それを選択して次へ進みました。
ワイヤレスサービスを選択
そして AirMac Extreme を搭載しているからでしょう、ワイヤレスネットワークの選択となりました。自動認識される無線 LAN ならばリストから選択、そうでなければネットワーク名などを入力する必要があります。
今回は ELECOM 社の LD-WL54G/AP というアクセスポイントを使用していて、その設定で自動認識はしないようにしてあるので、手動で設定する必要があります。優先するネットワークのところには、きっと SSID を入力すれば良さそうですけど、パスワードは暗号化に設定してあるキーのことなのでしょうか…。
なんだか違いそうな気がするので、とりあえず 「別のネットワーク設定」 というボタンを押してみることにしました。
インターネットの接続方法
どの方法でインターネットへ接続するかとの質問となりました。
- AirMac ワイヤレス
- 電話回線モデム
- ケーブルモデム
- DSL モデム
- ローカルネットワーク (Ethernet)
- コンピュータをインターネットに接続しない
これらの候補が挙げられていたので、”AirMac ワイヤレス” を選択して次へ進んでみます…。
ワイヤレスサービスを選択
すると先ほどの画面に戻ってしまいましたので、とりあえず優先するネットワークには SSID を、パスワードには設定しておいてあるキーを入力して次へ進んでみることにしました。
このとき、キーボードには Microsoft Natural Keyboard を使用していたのですけど、入力が日本語モードになっていて、英語に直すのにちょっと苦労してしまいました。英語モードに切り替えたい場合、Windows マークのあるキーを押しながらスペースキーを押すことで可能でした。
とりあえず入力して次へ進んでみると、10 秒ほど待たされた後、正しかったのか間違っていたのか、よく判らないながらも次へと進みました。
インターネット接続の設定
続いて LAN 経由 (Ethernet) でインターネットへ接続するための設定について尋ねられました。
ワイヤレスネットワークが正常に動作すれば、個人的には必要ないのですけど、ともあれそのまま 「DHCP サーバを参照」 として次へ進んでおきました。
Apple ID を入力
Apple ID というものを持っている場合は、ここで設定できるとのことでした。
.Mac メンバーシップに加入していたりする場合に手に入るとのことでしたけど、持っていなかったので、指示通り入力せずに次へ進んでおきました。
ユーザ登録の情報
ユーザ登録に必要な個人情報の入力となりました。その後でちょっとしたアンケートと、最新情報が必要かどうかの質問に答えたら、ユーザ登録周りの入力は終わりみたいです。
ローカルアカウントの作成
コンピュータを使うためのアカウントを登録します。
名前 (表示名) とユーザ名、それとパスワードなどを指定して次へ進めば、そのアカウントが作成されます。
時間帯の設定
いわゆるタイムゾーンの設定です。地図から日本 (JST) を選択して、最も近い都市のところで "東京 - 日本" を選択して次へ進みました。
日付と時刻の設定
そしてパソコンに設定する時刻です。今日の日付と時間を指定して次へ進みます。
登録を忘れずに ...
これで初期設定は終わりのようです。完了ボタンを押せば、いよいよ Mac を使用することが可能となりました。
なお、ユーザ登録の情報を後で送信する場合は、ホームフォルダの中にある "ユーザ登録" ファイルを実行すれば良いとのことでしたので、ネットワークの設定がちゃんと出来ているかもわからないし、念のため覚えておくこととします。
AirMac 周りの設定
設定も終わり、いよいよデスクトップを拝むことが出来ました。
とりあえず、いちばん気になったワイヤレスネットワークの設定…。デスクトップを見回してみると、とりあえず右上の辺りに電波っぽいアイコンがあったのでそれをクリックしてみました。
すると、ネットワークの設定で入力した SSID が選択されていることまでは判るのですけど、それが正常に通信されているかどうかまではわかりませんでした。
なので、下のほうにあった ”ネットワーク接続を開く” を選択してみると、AirMac を含む、ネットワーク設定のダイアログボックスが表示されました。けれどこれでも、信号レベルの青いバーが ON なのか OFF なのか、その辺りもよく判らず…。
しばらくしていると、一瞬、ネットワークの選択表示が消えた後、再び選択されて、なにやらダイアログの下の方で "状況を取得中" というステータスになったまま、ずっとその状態でした。これはきっと、パスワードとかが上手く設定されていないような気がします。
Mac OS X での確認
とりあえず 「ネットワーク」 の候補から 「ネットワークを作成 ...」 を選択して、「オプションを表示」 ボタンを押してみます。すると暗号化の設定が見つかったので、その設定を行いました。どうやら WEP 対応しかないようなのですけど、それにチェックを入れてパスワード (キー) を入力します。
そして入力を終えてみると…、”インターネット接続” は予期しない理由で終了しました。とのこと…。
ネットワーク接続を開いて、もう一度設定を行ってみます。今度は 「ネットワーク」 の一覧に候補が何故か少なかったのと、最初に設定した SSID が見つからなかったので、「その他」 を選択してみることにしました。
すると、”ネットワーク名” と ”ワイヤレスセキュリティ” の指定となったので、SSID と WEP 認証を指定しました。なお、ここでは WPA などの認証も指定できるみたいです。
必要項目を入力してみると、最初の画面に戻り、状況には ”SSID に接続” と表示されました。
キー番号とかも入力しないといけないような気がするのですけど…、とりあえず 「システム環境設定」 を起動してネットワークの状況を確認してみると、AirMac は接続こそしたものの IP アドレスが上手く設定できていないような表示がなされていました。
これはまさに、暗号化が正常に設定できていないということでしょう…。
とりあえずその下にある 「設定」 ボタンを押してみると、設定を変更したりは出来ましたけど、やはりキー番号を指定する場所は見つからず、上手く設定することは出来ませんでした。
どうやら AirMac は、WEP キー番号は 1 番に固定しないと行けないみたいです。
アクセスポイントの調整
さっそく、無線 LAN アクセスポイントの設定を調整してみました。
暗号化強度やら SSID の設定はそのままに、WEP キーのキー番号を 1 番に変更してみたところ、なんの問題もなくネットワークへ接続できるようになりました。
とりあえずアップルメニューにあるアイコンから AirMac の状態を確認してみると、”SSID に接続” という文字が表示されている感じでした。信号レベルの表示も、青く塗られているバーが ON みたいで、信号が弱かったりするとそれに応じて薄い水色のバーが増える感じでした。
IP アドレス等が正常に振られたかどうかは、【システム環境設定】 の 【ネットワーク】 から AirMac の設定を参照して、そこにある "TCP/IP" をクリックすることで確認できました。
これで、一般に売られている無線 LAN アクセスポイント (今回の場合は ELECOM 社の LD-WL54G/AP) にて、WEP の 64bit を用いて接続することができました。ただしキー番号は 1 番以外ではダメみたいですけど。
なお、この場合は AirMac の設定では、ワイヤレスセキュリティとして ”WEP パスワード” を選択すれば良いようでした。
おわりに
ざっと動かしてみた感じだと、稼動音も別に気にならないですし、本体がとりわけ熱くなる事もないみたいで、さらっと動かしておくにもなかなか良さそうな感じでした。残念な点を挙げるとすれば、USB ポートが背面にしかないというところでしょうか。前面にあったらすごく便利なんですけどね。
ともあれ ”ソフトウェアアップデート” を行って Mac OS X v10.4 を含めた各種ソフトウェアをアップデートして、そんな感じでとりあえず今回のお話はおしまいとなりました。
そうでした、今回は何度かキーボードの認識作業を行う必要があったのですけど、これは Microsoft 社の Natural Keyboard を USB ポートへ挿した (挿しなおした) 際に尋ねられるようでした。
正式対応のキーボードならばきっと問題ないのでしょうけど、Natural Keyboard の場合は、特に Macintosh の場合は専用のドライバソフトを入れないと日本語キーボードとして正常には認識してくれないのでした。
なので今回も、Microsoft 社のサイトより Macintosh 用の IntelliType ソフト (キーボード・マウスドライバソフト) をダウンロードしてインストールしておきました。こうすることで USB ポートから抜き差ししても、キーボードの種類を尋ねられることはなくなりました。
ただし依然と英語配列だったため、【システム環境設定】 の 【Microsoft キーボード】 を選択して、オプションから 「日本語配列」 を明示的に選択しておきました。これで問題なくキーボードも利用可能となりました。
ネットワーク周りのお話
しばらく使ってみて AirMac 周りで気になったことがあるので、少しだけ追記してみます。
Mac mini は、初期設定では 5 分ほどでスリープモードに突入するようになっているようでした。個人的には主にメールの確認用途で使用しているため、この時間でとてもちょうど良かったのですけど、スリープからの復帰時に、AirMac の通信が復帰するまでに少し時間がかかってしまうようです。
およそ 5 秒もすれば問題なく通信がなされるので、さほどの問題にはならないのですけど、たとえば Microsoft Entaurage というメールソフトが復帰時にメールの受信処理を行おうとすると、通信が確保されていないためにエラーとなってしまうのでした。その後で 「送受信」 ボタンを押せば問題はないのですけど。
それと、これは AirMac のみならず通常の LAN でもなのかも知れませんけど、SMB によって Windows 共有フォルダをマウントした状態だと、どうやらスリープモードには移行しないみたいです。そのつもりなら良いですけど、ちょっとだけ Windows のフォルダを利用するつもりだった場合は、その後でマウントを解除するように気をつけましょう。
他にも、単純にブラウザを起動させっぱなしで置いたつもりが、それが BGM の鳴るサイトだったりする場合も、同様にスリープモードには突入しないようでした。
ちなみに、直接は関係ないですけど、30℃近い部屋で Mac mini を一日中起動しっぱなしにしてみたところ、すごく熱を帯びてしまって、その影響かどうかは判りませんけど、Mac OS X がハングアップしてました。
普通に使用する分には熱は全然大丈夫な感じですけど、念のため補足として記しておきます。