Windows 環境で PEAR を利用できるようにする
SERVER
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PEAR を Windows 環境でも利用できるようにする
PEAR (PHP Extension and Application Repository) という PHP ライブラリ提供サービスを利用することで、PHP の各種ライブラリーを手軽にインストールすることができるようになっています。
この PEAR は、というか PHP は Linux で利用することが一般的なようにも思いますが、Windows 環境でも利用できるようになっています。
以前に IIS 7.0 で PHP を実行できるようにする の中で Windows Server 2008 に PHP 環境を構築したことがありましたけど、今回はこの環境に、PEAR を利用できる環境を整えたいと思います。
なお、どうやらこの方法では PHP 5.3.5 ではエラーとなってしまうようでした。PHP 5.3.5 を利用している場合には EZ-NET: Windows 環境の PHP 5.3.5 で PEAR を利用できるようにする に記した方法を参考にしてみてください。
また、Linux での PEAR の利用については PHP ライブラリ提供サービス "PEAR" を利用できるようにする (CentOS 5.5) を参考にしてみてください。
PEAR をセットアップする
まず、Windows 環境には既に PHP 5 がインストールされているものとします。
Windows への PHP5 のインストール方法については IIS 7.0 で PHP を実行できるようにする を参考にしてください。
そして、PHP5 をインストールしたフォルダーに "PEAR" という名前のフォルダーを作成して、そこに http://pear.php.net/go-pear ファイルを "go-pear.php" という名前で保存しておきます。
そして、PHP5 をインストールしたフォルダーに "go-pear.bat" という名前で、次の内容を保存します。
@ECHO OFF
set PHP_BIN=php.exe
%PHP_BIN% -d output_buffering=0 PEAR\go-pear.php
pause
そしてこの "go-pear.bat" をダブルクリックすることで、PEAR のセットアッププログラムが起動します。
正しく起動すると、まずは次の問いが表示されます。
If you wish to abort, press Control-C now, or press Enter to continue:
ここで [Enter] を押すことで、PEAR のセットアップ手続きが進められて行きます。
幾つかの問いが表示されるので、環境に合わせてそれらを入力して行きます。
HTTP proxy (http://usr:password@proxy.myhost.com:port), or Enter for none::HTTP プロキシサーバーを利用している場合にはその情報を入力します。今回は何も入力しませんでした。
Below is a suggested file layout for your new PEAR installation.
1-8, 'all' or Enter to continue:PHP 実行ファイルの場所と、PEAR のインストールフォルダーを決定するようです。特に問題なさそうだったので、そのまま Enter を押しておきました。
もしここの "8. php.exe path :" のところに何も候補が表示されずに、8 番を選択して php.exe のパスを入力しても設定できない場合には、"php.ini" の設定で "open_basedir" が設定されている場合があるようです。php.exe を認識できない、設定できない場合には、php.ini の "open_basedir" をコメントアウトしてからやり直すことで、上手く行くようになるかもしれません。
The following PEAR packages are bundled PEAR_Frontend_Gtk2, MDB2.
Would you like to install these as well?Enter キーを押して、推奨通り PEAR_Frontend_Gtk2 と MDB2 パッケージをインストールしておくことにしました。
この問いに答えた段階で、いろいろなパッケージが自動的にインストールされて行きました。各パッケージのインストールが終わるまで、数分程待ちます。
Would you like to alter php.ini <C:\Program Files (x86)\PHP\php.ini>?そして、php.ini を変更するかどうかの問いです。
PEAR を利用する上で必要な変更だろうと思うので、Enter を押して推奨通り、変更しておくことにしました。
そして "Press Enter to continue:" と表示されたら Enter を押すと、最後に "PEAR_ENV.reg" を実行して PEAR を利用するための環境を整えてあげると便利になるというお知らせのようなものが表示されました。
せっかくなので、それにしたがって、PHP をインストールしてあるフォルダーに生成された "PEAR_ENV.reg" をダブルクリックして、レジストリーにこれらの情報を登録しておこうと思います。
このような感じで PEAR のインストールは完了です。
インストールパス等の情報は、次のような感じになっています。
Installation prefix ($prefix) C:\Program Files (x86)\PHP Temporary files directory $prefix\temp Binaries directory $prefix PHP code directory ($php_dir) $prefix\pear Documentation base directory $php_dir\docs Data base directory $php_dir\data Tests base directory $php_dir\tests php.exe path C:\Program Files (x86)\PHP\php.exe そして、インストール完了時に表示された情報が少し気になりました。
Current include path .;C:\php5\pear Configured directory C:\Program Files (x86)\PHP\pear Currently used php.ini (guess) C:\Program Files (x86)\PHP\php.ini ここの "Current include path" として "C:\php5\pear" と表示されているところが気になりました。
ただ、"php.ini" を確認してみても、"include_path" の値は ".;C:\Program Files (x86)\PHP\pear" となっているようなので、もしかすると問題はないのかもしれません。
実際に PEAR でパッケージをインストールしてみても問題はなさそうだったので、これできっとインストールは正しくできているのでしょう。
PEAR の利用方法については、Linux で PEAR 環境を用意してみた時に記した Linux の使い方: PHP ライブラリ提供サービス "PEAR" を利用できるようにする (CentOS 5.5) の方に記していますので、そちらを参考にしてみてください。
なお、この方法では PHP 5.3.5 ではエラーとなってしまうようでしたので、PHP 5.3.5 を利用している場合には EZ-NET: Windows 環境の PHP 5.3.5 で PEAR を利用できるようにする に記した方法を参考にしてください。