iTunes が自動的にバックアップした iPhone データの保存場所
SOFTWARE REPORT
iTunes によって自動的に取得される iPhone のバックアップファイルの場所
iTunes でパソコンと iPhone との同期を取るときに、最初に自動的に iPhone のバックアップが取られています。
以前に iPhone 4 に iOS 5 beta 2 をインストールしてみる でお話した iOS 5 beta 2 へのアップデートで手こずった際に、何度もバックアップから戻すという作業をおこなう必要がありました。
iTunes ではひとつ前の状態しかバックアップしていないようで、その時はふたつ前の状態に戻したいところだったので、バックアップが保存されている場所が分かれば何か手立てはないものかと思って、実際にどこにバックアップが取られているのかを調べてみました。
すると、Windows 7 (x64) 上の iTunes 10.5 beta 2 の場合、次のフォルダーにバックアップファイルが保存されていました。
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Roaming\Apple Computer\MobileSync\Backup\
ちなみに Mac OS X 10.6 の場合には、次のフォルダーにバックアップファイルが保存されるようでした。
::ユーザー:$USER:ライブラリ:Application Support:MobileSync:Backup:
ここに、iPhone 等のデバイスごとに設定されている UUID でフォルダーが作成されていて、そのなかに各デバイスのバックアップファイルが保存されているようでした。フォルダーの中にはたくさんのファイルがありましたけど、日付をみると、どうやらこれらすべてで 1 つのバックアップが構成されているような感じがします。
そして、その中でひとつ気になったのが、同じ UUID ながら、その後ろに日付と時刻と思われる文字列が付けられているフォルダーがありました。
日付から見て、これはどうやら iOS 5 beta 1 をインストールした直前のバックアップのような感じです。後になって iOS 5 beta 2 をインストールした時にもそのタイミングでバックアップファイルが複製されていた感じでしたので、確かなことは言えないですけど、少なくともそういったリカバリ操作の段階で、バックアップのバックアップが自動的に作成されることもありそうな感じです。
今回はこの iOS 5 beta インストール前のバックアップで十分だったので、それを使うことができましたけど、必要であれば事前に必要なバックアップフォルダーをコピーしておけば、意図的にバックアップを残しておくことも可能です。
iTunes の復元画面では、バックアップフォルダーの中の "Info.plist" ファイルに記録された <key>Display Name</key> に対する <string> の値が表示されるので、必要に応じてそちらを編集しておけば、復元が必要になった際にも、どのバックアップを適用すれば良いかが分かりやすくなると思います。
また、もし目的のバックアップフォルダーが既に新しいバックアップに上書きされてしまっていた場合は、Windows Vista Business や Ultimate 等に搭載されているシャドーコピー機能を利用して、フォルダー内のデータを古いバージョンに戻すこともできたりするかもしれません。
フォルダーのプロパティーに "以前のバージョン" というタブがあって、そこに以前の日付のデータがあれば、そこから古いバックアップファイルを復元することもできる可能性があります。