Winodws Server 2003 で FF XI を動かしてみる

REPORT


Winodws Server 2003 で FF XI を動かしてみる

以前に EZ-NET レポート: FF XI ベンチマークを試してみる(その3) にて用意した PC があります。

これはすっかり SQUARE-ENIX 社のオンラインゲーム、FINAL FANTASY XI を遊ぶための PC となっていたのですけど、最近はその PC でずっとログインさせておくこともなくなったのでなんだかもったいなく思えるようになってきました。

そこで、現状では Networld 社の VMware にて製作時にだけ起動させていた Web などの開発環境サーバをその PC に兼ねてもらうことにしたのでした。

 

とはいえ、今まで FFXI で遊んでいたときの OS は Windows XP Professional です。サーバ用途では ASP.NET の実験もいずれはしてみたいと思っていたりするので Windows Server 2003 にしなくてはなりません。

以前はメイン PC を Windows Server 2003 にしてみたところ、いろいろなソフトが "サポートしていない OS" とのことでインストール拒否されてしまったり、さらにターミナルサービスをアプリケーションモードにしてみたためにライセンス周りの管理がややこしくなったことや、そもそもターミナルサービス版にはインストールできないソフトまであったりして、とても快適に利用するには至らなかったのでした。

そんな理由から、今のメイン PC は Windows XP Professional なのですけど、FFXI くらいしかインストールしないならもしかすると大丈夫なのではないかと思い、今回は物は試しと、事実上 FFXI 専用だった PC の OS を Windows Server 2003 にしてみることにしました。

 

データファイルのバックアップ

FFXI のデータの多くは SQUARE-ENIX 社のサーバへ格納されることとなるのですけど、スクリーンショットやマクロデータは PC 内に保存されることとなります。

ですので OS をインストールしなおすにあたって、まずはそのあたりのバックアップから行いました。

 

データファイルは PlayOnline をインストールしたディレクトリ、基本的には "C:\Program Files\PlayOnline\SQARE\" のさらに中に保存されています。

まずスクリーンショットの画像ファイルですけど、これはさらに "PlayOnlineViewer\pub\home01\open\ScreenShots\FinalFantasyXI" とたどることでたどり着きます。ややこしいフォルダ名なのでもしかすると環境によって少し違うのかもしれないですけど、ここをたどれば撮ったスクリーンショットが JPEG 形式で保存されているので簡単に確認することが出来ます。

マクロパレットの方は "FINAL FANTASY XI\USER" ディレクトリ内にあります。この中にどういった法則かは分からないですけどキャラそれぞれのディレクトリが用意されていて、その中にある mcr.dat がマクロパレット1、mcr1.dat がマクロパレット2という具合になります。

ただしそのほかにもいろいろと、ログに表示される文字の色とかの設定もこの中のどこかのファイルにて設定されているようですし、そもそもこのディレクトリ自体、インストール時には用意されずにログインして初めて用意されるもののようなので、バックアップするときは USER ディレクトリごとバックアップしてしまうのが良さそうです。

 

今回はこの2つ、"ScreenShots" フォルダと "USERS" フォルダを圧縮して別の PC へ格納しておくこととしました。

 

Windows Server 2003 をインストールする

インストールする PC の構成を整理すると、簡単に次のような感じです。

M/B AOpen MX4BS
CPU Pentium 4 … 2.4GHz / 400MHz (Hyper-Threading ではなく通常のもの)
MEMORY 実装 1.0GB (SDRAM 512MB x 2 / PC133)
VIDEO Aeolus FX5900XT (VRAM 128MB)
SOUND AC97 (オンボード)
LAN Intel PRO/100 VE Network Connection (オンボード)
HDD Seagate ST380021A (80GB)
CD-ROM Panasonic LF-D521JD (DVD MULTI)

インストールする OS は、だいぶ前の MSDN に付属していた Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition です。

OS のインストール作業自体は難しいことはありませんでした。ただ MSDN の DVD-ROM 版の不具合で、黒色の DVD-ROM からインストールしようとすると、ライセンス契約のあたりで許可されていないとのことでエラーとなってしまいました。

正常な DVD-ROM を探してそれを用いて PC を起動、インストールという流れで問題なくインストールは完了でした。

その後の個別のドライバのインストールもいらずにビデオも LAN も正常に動作し、あとは Windows Update を行って環境を整えるだけで OS が普通に利用できるようになりました。

 

DVD-RAM 周りのソフトウェアをインストールしてみる

今回は Panasonic 社の DVD-RAM (LF-D421JD) を使用していたので、それに付属していたソフトウェアをインストールしておくことにしました。

 

まず DVD-RAM ドライバなのですけど、これをインストールしようとしてみたところ、サポートされていないという理由でインストーラが中断されてしまいました。幸い Windows Server 2003 は DVD-RAM を標準でサポートしているのでインストールしなくても大丈夫です。このドライバを入れておくとたしか DVD-RAM ディスクの初期化が早かったような気がするのですけど、それは我慢すればいくらでも済むことですしね。

他の B's Recorder GOLD と B's CLiP については、インストール時に Administrator 権限が必要と言われることこそありましたけど、インストーラを SHIFT キーを押しながら右クリックして、別のアカウントで起動させればまったく問題なしでした。

 

FINAL FANTASY XI ベンチマークを動かしてみる

SQUARE-ENIX 社にて公式に公開されている FINAL FANTASY XI 公式ベンチマークソフトを動かしてみます。

Ver 2.1 を以前にダウンロードしてあったので、それをインストールして実行しようとしてみたのですが、うんともすんとも言いませんでした。ディスプレイアダプタのドライバが間違っているのか確認してみましたけどそれは問題ないようです。さらに前の Ver 1.0 も試してみましたけど動かずでした。

 

FINAL FANTASY XI をインストールしてみる

ベンチマークが動かなかったとはいえ、ハードウェア的なスペックは満たしているはずですし、製品版も動かないとは限らない。そういうことでだめもとながら、FINAL FANTASY XI のインストール作業開始です。

購入してあるのは通常パッケージと、ジラートの幻影、そしてプロマシアの呪縛の3パッケージですので、これらをこの順番でインストールして行くことにします。

 

まずは通常パッケージを CD-ROM ドライブへ挿入して、インストール開始です。インストーラーは幸い Windows Server 2003 でもしっかり動作してくれました。インストールも順調に進んで、通常パッケージのインストールは終了です。

インストールを終えてとりあえず、PlayOnline だけでも動くかどうか確認してみます。

恐る恐る PlayOnline のアイコンをクリックしてみると、無事、ログイン画面が表示されました。バージョンアップは後で一括して行いたいのでとりあえずはここまで。そういえば全画面表示だったので Config を起動して全画面でないように設定しておこうかと思ったら…、PlayOnline Config は起動する気配なしでした。FFXI の方の Config はちゃんと動く模様です。

なんだか先行きが怪しくなってきましたけど、とりあえず PlayOnline Viewer は起動したので、それに望みを託して拡張パッケージのインストールを行いました。ジラートとプロマシアを順番にインストールして完了です。こちらもインストール自体はスムーズでした。

インストールが終わったので続いてバージョンアップ作業です。インストール直後はバージョンアップにとても時間がかかりますけど、仕方がありません。PlayOnline のバージョンアップを終え、FFXI のバージョンアップも無事に終了となりました。

ここでもう一度、各種設定を行っておこうと思ったら、今度は FFXI の方の Config が動かなくなってしまっていました。そして PlayOnline Viewer の方の Config が起動できるようになっているから不思議です。

 

ともあれこんな状態のまま、FINAL FANTASY XI を起動してみると、無事、タイトル画面が表示され、ログインして町をうろつくまでに至りました。

プロマシアの呪縛で追加された "FINAL FANTASY XI" のショートカットからの起動は何故か出来ないのですけど。まあ、あれはさして時間のかからない2クリック間ほど手間が省ける程度で、ほとんど意味を成してない気がするのでなんら問題はないでしょう。

ともあれ遊んでみた感じ、不安定ということもまったくないですし、処理速度も落ちたとかそういう感じはないので、ゲームを遊ぶ分にはまったく支障はなさそうです。ですのでとりあえず、目論見は達成と言う感じになりました。

 

起こってる現象もなんだか不自然ですし、もしかすると自分の環境固有の問題かもしれないですね…。

もしかすると他の環境では全てが正常に動いたり動かなかったり、または拡張パッチがあたったときに動かなくなったりなど、面倒ごとが起きる可能性もないとは言えないので、Windows Server 2003 で FFXI を動かしてみようと思っている人はそのあたりを心に留めて実行に移しましょう。

 

FFXI を調整できるようにする

FFXI の Config が動かないのは何かと不便でした。そういえば "ヴァナの手" なるソフトウェアにも環境設定の項目があったようだったので、それをインストールしてみることにします。

このソフトウェアは ヴァナの手避難所 にて提供されています。ただし、公式のツールではないので、これを使った場合に何か問題が起こる可能性もあることを踏まえて利用しましょう。

 

ヴァナの手をインストールして実行してみると、これは問題なく動作するようでした。

そして、解像度やらの設定を調整して保存し、FFXI を起動してみると、その変更はしっかりと設定に反映されていました。これなら、少なくとも自分の環境では、FFXI 周りでとりわけ不便はなく済みそうです。