BHR-4RV で DDNS を利用する
HARDWARE REPORT
VPN 対応ルーター BHR-4RV
BUFFALO 社が販売している VPN 対応の有線ルーター BHR-4RV には、動的に変わる IP アドレスでも出先から自宅のルーターに接続できるようにするために、DDNS を利用するための機能が用意されています。
DDNS (ダイナミック DNS) とは、第三者が運営している DDNS サーバーから 1 つのドメイン名を借り、IP アドレスが変わる度にそこに新しい IP アドレスを登録することにより、IP アドレスが変わっても借りたドメイン名を使用して自宅のルーターにいつでも接続できるようにすることができます。
契約しているインターネットプロバイダーによっては DDNS を使ってもうまく接続できない場合もありますが、インターネット接続の際にグローバルアドレスを貸し出すプロバイダーは多いので、そういったプロバイダーであれば DDNS がなかなか有用です。
なお、DDNS はその仕組み上、プロバイダーから貸し出されたアドレスが変化した際には DDNS サービスにそれを知らせる必要があります。
BUFFALO BHR-4RV には、"BUFFALO ダイナミック DNS サービス", "DynDNS", "ZiVE", "@nifty", "DION" の DDNS サービスに自動的に変更を知らせる機能が用意されているので、更新の面倒もないので良い感じです。ただ、平成 22 年 5 月 15 日現在、これらの中でサービスを終了しているところも目立つような感じでした。
今回は、無料で、現在も登録可能な DynDNS を利用して、BHR-4RV の DDNS を利用してみたいと思います。
DynDNS サービスに登録する
DynDNS の DDNS サービスへは、平成 22 年 5 月 15 日現在、http://www.dyndns.com/ から登録できるようになっています。
ここの "Free Domain Name" のところで、利用したいドメイン名を指定して 【Add】 ボタンをクリックします。
すると "Dynamic DNS Hosts" として、希望したドメインがショッピングカートに入れられます。このとき、DynDNS の DDNS は無料サービスなので、料金は $0.00 と表示されています。
そして、"Create account or log in to continue" の欄で、ユーザー名 (Username) とパスワード (Password)、電子メールアドレス (Email) を入力します。"Confirm password" や "Confirm email" の欄では、直上で入力したものを再度入力しておきます。なお、ユーザー名は 25 文字までの英数字で入力する必要がありました。
必要事項の入力が終わったら、"Security Image" として画面に表示されている数字を入力の上、【Create Account】 ボタンをクリックします。
これらの手続きが完了すると、"Your DynDNS.com Account Information" という件名で、登録した電子メール宛てに次のようなメッセージが送信されてきました。
Your DynDNS.com Account 'xxxxxx' has been created. You need to visit the confirmation address below within 48 hours to complete the account creation process:
このメッセージと合わせてメールアドレスに URL が記載されているので、その URL を 48 時間以内にクリックします。
すると DynDNS の "Free Services Checkout" というページが表示されました。
後はここにある 【Activate Services】 ボタンをクリックすれば、指定したドメインの DDNS サービスが利用できるようになりました。
BHR-4RV に DynDNS アカウントを登録する
DynDNS での DDNS 利用申請が終了したら、取得したドメインを BHR-4RV に登録します。
BHR-4RV の管理ページにログインしたら、"WAN 設定" の "ダイナミック DNS" の設定画面を表示します。
そしてここで、例えば "mydns.dyndns.xxx" を取得していたとすると、それぞれの項目を次の要領で入力して行きます。
ホスト名 | 設定するドメイン名の最初の部分を入力します。上記の例では "mydns" となります。 |
---|---|
ドメイン名 | 設定するドメイン名の、最初を除いた残りの部分を入力します。上記の例では "dyndns.xxx" となります。 |
ユーザ名 | DynDNS アカウントとして登録した Username を入力します。 |
パスワード | DynDNS アカウントに設定した Password を入力します。 |
有効期間 | DynDNS の場合は "1 日" の設定以外はできないようになっているようでした。 |
IP アドレス更新周期 | IP アドレスを更新する間隔を日単位で設定できるようです。とりあえず "1 日" にしておくことにしました。 |
これらを入力して 【設定】 ボタンをクリックすると、次のような画面が表示され、設定が反映されました。
正しく DDNS の更新ができたかどうかは、DynDNS のページの "Host Services" の "Last Updated" を確認するか、BHR-4RV 管理ページの "管理" にある "ログ情報" から確認することが出来ると思います。
なお、BHR-4RV の WAN 側 IP アドレスとしてプライベートアドレスが割り当てられている場合には、ログのところに次のような記載が表示され、DDNS の更新依頼が DynDNS 側へ送信されないようでした。
ETC DDNS client: IP Address is private ;
これから察するに、ルーターを多段に接続して利用している環境では、全体としてみれば DDNS が活かせる環境であったとしても、BHR-4RV にプライベートアドレスが割り当てられてしまうために BHR-4RV に搭載されている DDNS 機能を利用できないこともあるかもしれません。
ともあれこれで、DDNS サービスが常時利用できるようになりました。
取得したドメイン名を使用すれば、外出先からでもルーターまでアクセスすることができます。
自宅に設置している PC 上で稼働している Web サービスへ接続したいなど、ルーターのさらに内側へ接続したい場合には "静的 IP マスカレード" 等の適切な設定が必要になると思いますけど、目的や環境によって設定方法が異なりますので、ここではそれらについては触れずにおこうと思います。