CPAN を用いて Perl モジュールをインストールする
SETUP
.style1 {
background-color: #FFFFFF;
}
.style2 {
white-space: nowrap;
}
CPAN
CPAN (Comprehensive Perl Archive Network) とは、各種 Perl モジュールをインストールするためのツールです。
多くの Linux ディストリビューションに付属しているツールとのことで、Slackware 10.2 にもインストールされていました。このツールを使用することで、Perl モジュールを簡単にインストールすることができるようになるのですが、使用するには予め設定が必要となるようです。
今回は、CPAN を設定し、モジュールがインストール出来る準備をしてみることにしました。
CPAN を設定する
次のコマンドを実行して、CPAN を起動させます。
perl -MCPAN -e shell
初めて起動した場合、 ここで初期設定が求められます。
表示されたメッセージを見る限り、設定をシステムに任せることも出来るような感じですけど、念のため [Enter] キーを押して、設定を確認しながら行ってみることにします。
質問内容 | 既定値 | 設定値 |
---|---|---|
CPAN build and cache directory? | /root/.cpan | 既定値の通り |
Cache size for build directory (in MB)? | 10 | 既定値の通り |
Perform cache scanning (atstart or never)? | atstart | 既定値の通り |
Cache metadata (yes/no)? | yes | 既定値の通り |
Your terminal expects ISO-8859-1 (yes/no)? | yes | 既定値の通り |
File to save your history? | /root/.cpan/histfile | 既定値の通り |
Number of lines to save? | 100 | 既定値の通り |
Policy on building prerequisites (follow, ask or ignore)? | ask | 既定値の通り |
動作に関する質問に続いて、関連するプログラムが存在する場所についても尋ねられます。
ここで、既定値として指定されるパスは、そのプログラムが実際に存在する場所を表しているようですので、通常は既定値をそのまま採用して行けば問題ないと思います。
質問内容 | 既定値 | 設定値 |
---|---|---|
Where is your gzip program? | /usr/bin/gzip | 既定値の通り |
Where is your tar program? | /usr/bin/tar | 既定値の通り |
Where is your unzip program? | /usr/bin/unzip | 既定値の通り |
Where is your make program? | /usr/bin/make | 既定値の通り |
Where is your lynx program? | /usr/bin/lynx | 既定値の通り |
Where is your wget program? | /usr/bin/wget | 既定値の通り |
Where is your ncftpget program? | /usr/bin/ncftpget | 既定値の通り |
Where is your ftp program? | /bin/ftp | 既定値の通り |
Where is your gpg program? | 既定値の通り | |
Where is your favorite pager program? | /usr/bin/less | 既定値の通り |
Where is your favorite shell? | /bin/bash | 既定値の通り |
自分の環境で見つからなかった "gpg" というプログラムは、GNU の暗号化ソフト (GNU Privacy Guard) だそうです。PGP の GNU 版といった位置づけのようです。とりあえず、そのまま設定を続行し、後で必要になったらインストールしようと思います。
そして、構築に関わる設定の調整を行います。
質問内容 | 既定値 | 設定値 |
---|---|---|
Parameters for the 'perl Makefile.PL' command? | 既定値の通り | |
Parameters for the 'make' command? | 既定値の通り | |
Parameters for the 'make install' command? | UNINST=1 | |
Timeout for inactivity during Makefile.PL? | 0 | 既定値の通り |
ここで "UNINST=1" という設定値は、同名のモジュールが既にインストールされていた場合には、古いモジュールを削除するという指定だそうです。
続いて、ネットワーク環境周りの設定です。
質問内容 | 既定値 | 設定値 |
---|---|---|
Your ftp_proxy? | 既定値の通り | |
Your http_proxy? | 既定値の通り | |
Your no_proxy? | 既定値の通り | |
Select your continent (or several nearby continents) | 2 | |
Select your country (or several nearby countries) | 4 | |
Select as many URLs as you like (by number), put them on one line, separated by blanks, e.g. '1 4 5' | 2 3 5 | |
Enter another URL or RETURN to quit | 既定値の通り |
これで、設定完了です。
cpan>
上記のコマンドプロンプトが表示され、モジュールのダウンロードといった操作ができるようになります。
このコマンドプロンプトは、"quit" と入力することで、終了させることができます。
なお、CPAN の設定を再度確認したい場合には、CPAN のコマンドラインから、次の命令を実行することで行えます。
o conf
設定値を変更したい場合には、上記コマンドに続けて [オプション名] [新しい設定値] という形で、変更することが可能です。
モジュールをインストールする
CPAN の設定が終わったら、モジュールのインストール方法は簡単です。
まず、CPAN コマンドプロンプトを起動します。起動方法は、初期設定の時と同じです。
perl -MCPAN -e shell
コマンドラインが起動したら、次のようにしてモジュールのインストールを行います。
install [モジュール名]
このようにすることで、上記の [モジュール名] で指定したモジュールを、自動的にダウンロードしてインストールすることが可能です。