技術書典16に出展側で参加しました。 #技術書典
同人誌即売会
技術書典16に今回も出展側で参加したのですけれど、どこか真新しい心地のするような — いつもの楽しいひとときでした。
池袋サンシャインシティー展示ホールで に開催された 技術書典16 に出展側として参加しました。
なんだか今年2024年5月の自分はどこか "何かが終わって何かが始まる" みたいな、豊かさと未知との交錯を静かに感じて過ごす3日間で。先週に訪れた音楽系イベント と、この前日にあった創作系イベント と、そしてこの日のイベント参加を通して、ここ10年くらいの節目が訪れたかのような心地がします。
技術書典
技術書典は技術書オンリーの同人誌即売会、すなわち 技術書系同人誌だけを扱う即売会 で、今やすっかりソフトウェア技術界隈に定着したイベントのように思います。 自分は 技術書典2 から継続的に参加をしていて、イベントの主旨はしっかり変わらず、その参加者層は活気と共にだいぶ変わってきたようにも感じられました。
新刊
そんな今回は久しぶりにちゃんとした(?)新刊を用意できました。
2016年以来すっかり気に入ってしまった新千歳空港で、ノマドワークするための情報を詰め込んだ「プログラマーのための新千歳空港入門 」の増刊号な立ち位置になります。
存在を知ってからずっと気になっていた、千歳アウトレットモール・レラにようやく3度ほど足を運ぶことができたので、そうして観てきた施設の様子を綴った本になります。初めて訪れた日にはイベントも開催されていて、たくさんの人の温かみで賑わう景色を見られたことも幸運でした。
なんにしても、ここ長らくは本を書こうと思っても気持ちが上手く手をつけられない感じが続いていたのがようやくながら障壁少なく進められるようになって、今回に薄手ながらも新刊を綴ることができたのは少しばかり安心感を覚えるところです。
ポスター
そして今回の出展では、初めて A3 サイズのポスターを用意して掲げてみました。
これまでも A4 サイズのちょっとした掲示はしていたのですけれど、サークルの存在を認識してもらえたら良い程度の気持ちで作ったものだったので、今回みたいに頒布する本に照準を絞ったものは初めてでした。
そんなポスターを用意しようと思ってみたのも、以前の技術書典14で前方斜めにブースを構えてらした のみぞう さん の影響でした。 何気なく視界に映るその行いの隅々にまで神が宿っているかのような只者ではない感を醸してらしたのですけれど、掲げてらしたポスターもまたきれいでしかもちょうど良い大きさ。目にもよく止まるし、品の良い感じの大きさで、自分のブースもああいうのを掲げたらちょっと良くなるかもしれない — そう思って真似して用意をしてみたのでした。
実際の効果もあった印象で、前回よりも明らかに注目してくれる人が増えてくれた感じがします。
心に残るできごとの記録
そんなふうにして臨んだ今回の技術書典でしたけれども、豊かな心地を覚える出来事がいくつかあったので記念に綴っておくことにします。
立ち止まってくれた人たち
そんなポスター効果も相まってなのか、真新しい印象な人たちがにこやかに訪れてくれる機会が増えた気がします。
直接的に話しかけてくれる人もいれば、こちらに視線を向けることなく友人と本を眺めながらあれこれ楽しそうに話をされていたり、立ち止まることはなくてもパッと明るい笑顔を見せてくれたり。表紙を眺めつつ「こんなに人いないよぉ」と友人に聞かせながらも笑顔で懐かしそうに本を眺めてくれる姿ですとか、興味を示した1名にもう1名が解説してくれる場面が幾度とあったり、そんな人たちに癒されました。ほかにもそう、友達同士で訪れてひとりがページをめくりながら「ほら、すごく見やすく作られてる」って聞かせている姿もありました。
技術書典の風物詩 — みたいに言ってくれる人もいらして、幾年に渡って同じタイトルで改訂を続けていると、いろんな人が親しみを持ってくれるみたい。そんなところにもどこか救われるような心地を覚えるひとときでした。
隣のサークルの心遣い
それと お隣のサークルさん は Apple Vision Pro を展示されていたのですけれど、訪れてらした人が自分のブースの前にはみ出してしまうことがちょくちょくあったのですけれど、その都度ていねいに自ブース前へと戻してらしてる姿が印象的でした。
一般参加な方々はブースの境界に意識が向かなくて普通なことだし、滞在時間も限られているから常識の範囲ではあったのですけれど、それでもそうして出展者側が気を遣ってくれたりすると、むしろ何もないときよりも幸福感を覚えたりするから不思議なものです。
超技術書典のお仲間
そしてもうひとつの大きな出来事は、出展準備が終わった頃合いだったか — 不意にやや遠目に見覚えのある姿が目に留まって。明らかにこちらに来ようとしているように窺えるのに、なかなか来ない気がするような — そんなふうに思っていたら、わざわざ記憶を辿りながら訪れてくれた様子でした。
不思議なくらいに自分は記憶に残っていたから存在ははっきり認識していたものの、たしか技術書典2だったはず — と思っていたら、超技術書典 のときにお会いしたとのこと — そう言われればたしかに幕張メッセだった気がします。なにはともあれ2017年当時の面影そのままのニコニコふわふわな人柄に、自分がいちばん好きな「超技術書典」が思い起こされて。そんな豊かな心地を届けに来てくれたことに感謝です。
アイドルの景色と重ねて
ちょうどこの「超技術書典」を縁にして、その翌年のニコニコ超会議2018を訪れたときに偶然巡り合わせたアイドルグループ「さくらシンデレラ」の存在も自分の中では大きくて。
あの日は会場の守り立て役として訪れられていたのですけれど、マイクなしで会場を盛り上げるその立ち振る舞いが実に見事で、以来、彼女たちの音楽活動に通う機会にも繋がることとなりました。
そんな彼女たちのファン想いな姿勢ですとか、アイドルとしての当事者意識、常に楽しい時間を届けようとする気概、ファン側の話の腰をることはしないし — 随所にそんな懸命な様子が窺えて、技術同人誌即売会やプログラミングの勉強会を主とする自分にとっても、そんな姿に学ばせてもらえることはたくさんでした。
巡り合わせた人を覚えていようとしてくれるそんな姿にも感銘を受けて。そういうところ、自分はぜんぜん出来ないところで — 自分も次に訪れてくれたときには覚えていれたら理想的 — そんなふうに思ってみるも、思うように行かないままに今日へと至るのでした。
ただ — 偶然ではあるのですけれど、今日にそうしてかつてのサークル仲間を歓迎できたのは、これまで見てきた彼女たちの理想の在り方に自分もほんの僅かだけでも近づけた気がして、ちょっと大きな節目のようにも感じられました。
真新しい心地を運ぶ、技術書典
そんなふうにしていろんな想い出の詰まった技術書典になりました。 懐かしさもそうなのですけれど、それも含めて何か新しい息吹を感じる豊かな心地のするひとときで、なんとなく気持ちのひと段落する心地も同時にするようでした。
最近は、情報系同人誌即売会「おもしろ同人誌バザール 」にも活動の幅を広げたところでもあったりして、前日の Featured Projects 2024 のときにも感じたことにも繋がるような、新しい時代の節目の機会にも感じられるようでした。