Vine Linux 2.1 (FTP版) のインストール
SOFTWARE REPORT
Virtual PC 3.0.3
Virtual PC は、Connectix 社 が提供する、Macintosh 上で DOS/V コンピュータをエミュレーションするソフトウェアです。
これがあれば、Macintosh 上で、MS-DOS や Windows, Linux などの DOS/V 用の OS を動かすことができるようになります。ただし、すべての OS が動くとは限らないので、そのあたりをよく注意しておきましょう。
今回は Virtual PC は、3.0 日本語版で、IBM PC DOS がプリインストールされているものを使用してみました。そして、それのバージョンアッププログラムを当てて、Version 3.0.3 の状態にしてあります。
インストールする OS は、Vine Linux 2.1 の Intel CPU 版です。Linux Japan 2001.1 号に収録されていた Vine Linux 2.1 を使用しています。
Vine Linux は、日本語化がかなり進んでいるといううわさの Linux です。さらに、Red Hat をもとに作られているということから、なんだか使いやすそうな気がします。
起動ディスクの作成
Virtual PC 3.0.3 は CD-ROM からの起動をサポートしていないので、まずは起動用のフロッピーディスクを作成することにします。
今回の Virtual PC は PC DOS が起動しますので、そこから起動ディスクを作成することにしました。起動ディスクには、2HD のフロッピーディスクが 4 枚必要なので、あらかじめ用意しておきましょう。
PC DOS を起動します。
MSCDEX Version 2.25
Copyright (C) IBM Corp. 1986-1995. All rights reserved.
Drive E: = Driver CDROM001 unit 0
とかかれているところの、E: というのが CD-ROM のドライブ名です。以下では CD-ROM が E: にあるものとして話を進めていきます。
E:\
と打ち込んで [return] キーを押します。
cd DOSUTILS
と入力して [return] を押します。
rawrite -f ..\images\boot.img -d a
と打ち込んで [return] を押します。
Please insert a formatted diskette into drive A: and press -ENTER- と表示されますので、DOS フォーマット済みのフロッピーディスクを、フロッピーディスクドライブへ挿入して、[Enter] を押します。
Vine Linux 2.1 のインストール
フロッピーディスクドライブに、先ほど作成した起動ディスクを入れて Virutal PC を再起動すると、Vine Linux のインストールが始まります。
まずはインストールモードの選択です。
GRAPHICAL, TEXT, expert, english という、4つのパターンがあるようですが、ここでは標準の GRAPHICAL モードを選択することにします。なにも入力せずに [Enter] を押して次へ進みます。
Vine のロゴマークが表示され、インストールが始まります。
◆ キーボードの設定
使用するキーボードを選択します。現在は、日本語 106 キーボードを使用していますので、Japanese 106-key を選択しました。キーボードレイアウトは、Japanese を選択します。デッドキーは有効を設定しておくことにします。
◆ マウスの設定
使用しているマウスを選択します。とりあえず、Generic 3 Button Mouse (PS/2) を選択しておくことにします。
◆ ようこそ
いよいよ、Vine Linux のインストールも本番です。次へ進みます。
◆ インストールの種類
”GNOME ワークステーション”、”サーバ”、”全パッケージインストール”、”カスタム” などから選択することができます。今回は、全パッケージインストールを行うことにします。
”fdisk を使用” の項目にはチェックをつけずに、Disk Druid というパーティショニングツール(ディスクの区分けツール)を使用することにします。
◆ Disk Druid
Virtual PC 3.0.3 で、空のハードディスクイメージを作成した場合、はじめは DOS 16-bit でパーティションが設定されているようです。まずは、それを削除します。
マウントポイント | デバイス | 要求サイズ | 実サイズ | タイプ |
---|---|---|---|---|
<設定しない> | hda1 | 1998M | 1998M | DOS 16-bit >= 32M |
まずは、デバイス hda1 を選択して、”削除” ボタンをクリックします。すると、パーティションを削除してもいいかと尋ねられますので、”はい” を選択して、パーティションを削除します。
続いてパーティションの作成です。
Linux の場合、いわゆる仮想メモリ用の Swap 領域が必要のようなので、まずはそれを作成することにします。”追加” ボタンをクリックして、パーティションの設定を行うダイアログボックスを表示します。
まずは、パーティションのタイプとして、Linux Swap を選択します。そして、サイズの部分に 128 と書き込んで ”OK” ボタンを押します。
次にインストール用のパーティションを作成します。”追加” ボタンを押して、設定ダイアログを表示します。そして、マウントポイントとして / を選択します。サイズは残りのすべての 1870 を指定して、パーティションタイプは Linux Native を選択します。
”OK” ボタンを押せば完了です。
◆ フォーマットするパーティションを選択してください
初期化するパーティションの選択です。初期化できるパーティションが表示され、初期化したいパーティションを選択することができるようになっています。
今回の場合は、/dev/hda1 だけしか選択候補にありませんが、これを初期化しますので、/dev/hda1 にチェックを入れた状態で次へ進みます。
◆ ネットワークの設定
ここは、各ネットワークの環境によって設定が変わってきますので、なんともいえないのですが、今回は DHCP を利用して、設定を自動的におこなうようにします。
また、起動直後からネットワークを使用できるように、起動時にアクティブ化しておきます。
◆ タイムゾーンの選択
ここは東京近辺なので、Asia/Tokyo を指定します。所在にあった設定をここではおこないます。
◆ アカウントの設定
システムの最高管理権限である、root アカウントのパスワードは必ず設定しなくてはならないようです。6文字以上のパスワードでないといけないとかかれていますが、一般的には8文字のパスワードが主流のようです。
また、他のユーザアカウントも作成することができますが、今回はとくに追加はしないことにしておきます。
◆ モニタの設定
使用しているモニタを選択します。詳しいところがよくわからなかったので、Generic LCD Panel 1024x768 を選択しておくことにしました。
◆ X の設定
ビデオカードを選択します。Virtual PC 3.0.3 のビデオカードは S3 Trio なので、自動的に選択されている S3 Trio64 (Generic) を使用します。VRAM は、今回の場合、Virtual PC の設定で 4MB に設定してありますので、4096K を選択することになりました。
”この設定をテストする” というボタンを押すと、現在選択されている設定に一時的に画面を切り替えてもらえます。設定が正常な場合には、”この文字が見えますか” というメッセージのダイアログボックスをみることができます。
正常に設定ができたなら、次へ進みます。
◆ インストールの準備ができました
次へ進んで、インストールを続行します。すると、ファイルシステム(パーティション)の初期化が行われ、必要なプログラムがインストールされます。
◆ ブートディスクの作成
フロッピーディスクから起動できるように、ブートディスクを作成できます。念のためふるっぴ—ディスクを1枚用意して、何かのときに起動できるよう備えておきましょう。
フロッピーディスクをドライブへ挿入して次へ進みます。
◆ インストール完了!
インストール完了です。ふと気付いたのですが、おそらくここって、直訳するといわゆる 「おめでとうございます!」 の部分ですよね?、さすが日本語化に定評のある Vine。一味違いますね(?)。