データ通信 SIM を LINE モバイルに乗り換えてみる。
Mobile Network
これまで iPhone で WIRELESSGATE SIM をデータ通信専用で使っていましたけど、この度 LINE モバイルの コミュニケーションフリープラン を使いはじめてみることにしました。
これまで iPhone で WIRELESSGATE SIM をデータ通信専用で使っていましたけれど、今日から LINE モバイルの "コミュニケーションフリープラン" を使いはじめてみることにしました。
WIRELESSGATE SIM を使い始めた時のお話は こちら で紹介しています。
乗り換えの経緯
これまでの WIRELESSGATE SIM は 250 kbps 速度制限が常にかけられたプランで契約していました。
それでも自分の用途的には基本的には問題なく使えていたのですけど、やっぱりちょっと遅く感じることがあったんですよね。 必要なら速度制限を 200 MB だけ解除できる有料チャージもあって、いざという時も安心…と思ったのですけど、自分は遅くて困る時ってどうやら そもそも WIRELESSGATE の通信回線が重い のが影響しているみたいで、高速通信を有効化しても、早くなったと感じることは稀でした。
それでも月額料金も 630 円だし、いいかなって思っていたんですけど、先日、どうしてもネットワークを介した作業を終わらせたい日に1日中、課金しても速度がぜんぜん出てくれなくて、せっかくの機会だし、そろそろデータ通信 SIM を変えてみてもいいのかなって思ったのでした。当時は破格の 630 円も、今ならけっこう近い値段で良さそうなプランがありますしね。
基本常時 200 kbps 制限の通信 SIM が、今日はなぜだか 70 kbps しか出てくれなくて、速度が欲しかったので課金したら 120 kbps まで出てくれるようになった。哀しい。
— 熊谷 友宏 (@es_kumagai) 2017年5月23日
LINE モバイルを使ってみる
どこの SIM に変えようかなって思ったんですけど、ここ 3 年ほどデータ通信専用 SIM を使ってみた印象としては、音声通話はなくてもなんとかなること、SMS 番号は必須であること、データ通信容量は月 2GB くらいだったことから、それくらいを満たすもので安いものを探してみることにしました。WIRELESSGATE SIM の場合、mobilepoint や一部の wi2 などの Wi-Fi アクセスポイントも利用できてときどきお世話になっていたのですけど、テザリングの時は使えないので、これは特に考慮しなくて大丈夫でしょう。
そうして検討した時に、とりあえず次の3つが候補に上がりました。
会社 | 3GB プランの料金 | 音声通話 |
---|---|---|
LINE モバイル | 1100 円 (Twitter、Facebook、Instagram は無制限) | なし |
楽天モバイル | 1020 円 (3.1GB) | なし |
イオンモバイル | 1120 円 (4GB +SMS) | なし |
各社それほど大きな違いはないみたいで、ここに挙げた候補の他にもいくらでも選択肢がありそうというか、もはやどれでも良い気もしてきました。会社によって回線品質に違いがあればまた別ですけど、そういった情報を事前に得る方法がわからなかったので。
ちなみに、速度制限時の通信速度はどれも 200kbps になるようです。WIRELESSGATE SIM の 250kbps は魅力ですし、計算上、個人的に使う VoIP アプリの通信は 200kbps が最低欲しいラインだったはずなので 200kbps は少し心配ですけど、仕方のないところでしょう。
LINE モバイルで決定
そんなあたりを考慮して、結果的に LINE モバイルに決まりました。
自分が iPhone で Twitter や Facebook を使ってる時間が多そうだったので、それが通信量にカウントされない LINE モバイルの コミュニケーションフリープラン は他と比べて理想的です。3GB のうちからその分が除外されれば、普段 PC でテザリングを使っていても 2GB くらいの利用量なことを考えると、3GB を使い切って低速モードになることはきっとなさそうです。もしあってもデータ量を追加できるので安心です。
それと個人的に "LINE" という言葉に若干馴染みがでてきた、みたいな心象的な動機もありますけれど。
店舗で購入
契約は、実店舗で エントリーパッケージ を購入して、ネットで申し込む方法にしました。即日受け取り可能な店舗もあるみたいですけど、買いに行ったその日に時間の余裕がなかったのでそうしました。ちなみにエントリーパッケージだと、パッケージの料金はかかりますけど LINE モバイルのサイトで直接申し込むより登録手数料が要らなくなる分、若干安く済むようです。
念のためお店で店員さんに、オススメの SIM があるか聞いたのですけど、どれでもいいとのことだったので、当初の狙い通り LINE モバイルで決定です。
SIM を手に入れる
LINE モバイルは、申し込んでから SIM が送られてくるとのことなので、まずは Web で申し込みページから申し込みを行いました。 本人確認書類として免許証のコピーを用意して、それと、エントリーパッケージに記載されていたエントリーコードを入力して、申し込み完了です。
利用できるようになるまでの期間
少なくとも自分の場合、Web での申し込みをある日の夜 10 時に行ってから、翌日の正午ごろに契約成立、その日の夕方には SIM が発送され、さらに翌日の夕方に SIM を受け取りました。 さらにその翌日に LINE モバイルから サービス開始のお知らせ メールを受信しました。その前日に SIM が届いてそのときは試せなかったので、この1日がどういう扱いになっているかはわかりません。
課金開始日
LINE モバイルは、少なくとも 現在、初月利用料は無料になるようです。 初月というのは、利用開始日の月、利用開始日というのは 新規契約の場合は SIM が発送された日の 2 日後 だそうです。 つまり、もし申し込み当日に SIM が送付されたとしても 2 日後なので、あと 2 日で翌月みたいなタイミングで申し込むと、いちばん初月の利用料無料を活用できることになるのでしょう。
LINE モバイルを使ってみる
APN 構成ファイルをインストールする
LINE モバイルを使うにあたって APN 設定方法 のページから APN 構成プロファイル をダウンロードします。 ネットからのダウンロードになるので、基本的には Wi-Fi 環境が必要になるのでしょう。 Mac 用の Apple Configurator アプリを使えばオフラインでもインストールできますけれど。
ともあれ、そうして APN 構成プロファイルをインストールして、しばらく待っても圏外表示だったので iPhone を再起動してみたところ、無事にセットアップが完了しました。
LINE モバイルを使ってみた感じ
とりあえず極論的には 今や通信できればどの SIM でも同じ ような気もしますけど、とりあえず使い心地を記してみようと思います。
といってもまだ、単に SIM を差し替えて通信速度を測ってみた程度ですけれど。
WIRELESSGATE との速度比較
あくまでも自分が今いるこの場所でのこの瞬間での様子ですけれど、通信速度は次のようになりました。
会社 | 検出キャリア | レベル | 通信モード | 速度 (Download) | 速度 (Upload) |
---|---|---|---|---|---|
WIRELESSGATE | docomo 3G | 3/5 | 低速モード | 310 kbps | 250 kbps |
WIRELESSGATE | docomo 3G | 4/5 | 高速モード | 340 kbps | 1890 kbps |
LINE モバイル | docomo 4G | 4/5 | 高速モード | 7380 kbps | 4500 kbps |
なんか、想像していたよりも 圧倒的に快適 なのですけれど。
WIRELESSGATE SIM も 4G を掴めたと思うのですけど、とりあえず現時点では 3G で、高速モードに変えても速度は、少なくとも今は Download 速度はほとんど変わらない感じでした。アップロードだけが大きく向上してますけど、普段使いで Upload だけ向上されてもそれほど恩恵は得られないように思います。
対して LINE モバイルは、同じ端末で、同じ場所で、SIM と APN プロファイルを入れ替えただけで、圧倒的な速度が出てくれました。
こんなにも違うものなのでしょうか。半信半疑ですけれど、ちょっと Web を見てみたりすると、たしかに今までより明らかに 普通に ページが表示されてきてくれます。 これまで 250kbps でも大丈夫だったとは言っても "慣れれば大丈夫" という感じだったので、やっぱり普通に表示されてくれるというのは快適です。
意図的に通信制限はかけられない?
WIRELESSGATE SIM の時は、専用アプリで高速通信モードの ON/OFF を切り替えられるようになっていたのですけど、LINE モバイルにはそういった機能はなさそうでした。
見つけられていないだけかもわからないですけど、基本的には持っている容量を優先的にというか普通に使って、その制限を超えたら速度がいったん制限されるみたいに思っておくと良さそうです。 そういえば Softbank などの大手キャリアでも普通の在り方ですね。
ちなみに容量が足りなくなった場合は、マイページから追加購入できるようになっています。他の通信量が余っている人からもらうことができるのも面白いところです。
テザリング
WIRELESSGATE で出来ていたテザリングですけど、LINE モバイルでも問題なく利用できる様子でした。
LINE モバイルのサービス利用環境を整える
LINE モバイルの全ての機能を使うには、LINE アプリで LINE モバイル公式アカウントを友達に追加する必要があるようです。
契約者連携
LINE アプリは以前に使ったことがあったので、それを使って、LINE アプリの "友だち追加" 機能から、説明書に印字されている QR コードを読み取って LINE モバイル
アカウントを追加します。
そして LINE モバイルアカウントのトーク画面を表示すると、そこに 「契約者連携(マイページ)」 というボタンがあるので、それをタップすると設定画面が表示されます。
そうしたら
を押して、LINE モバイルのマイページにログインするのに使うアカウントを入力すると、これで手続きは完了のようです。これで何ができるようになるかというと、LINE アプリから LINE モバイルのマイページを簡単に開けるようになる感じみたいでした。利用者連携
もうひとつ、利用者連携 も行っておきます。先ほどと同じく LINE モバイルアカウントのトーク画面から 「利用者連携」 というボタンをタップして、そこに 利用コード を登録します。利用コードは、先ほど登録した LINE モバイルのマイページから確認できます。
こうして利用者連携をすると、LINE モバイル公式アカウントのトーク画面から、通信使用量を確認したり、データ容量を友達にプレゼントしたりできるようになるようです。
LINE モバイルへ乗り換え後の手続き
LINE モバイルに乗り換えて、WIRELESSGATE と比べて想像を遥かに上回る快適さがとりあえず得られたわけですけれど、この頃は SMS を使った二段階認証などがあるので、そのあたりの手続きもしないといけなそうです。そういえば、二段階認証の切り替えってほとんどやった記憶がないので、元の SIM が必要なのかもよくわからない。
そんなわけで、元の SIM があるうちに、どんな感じで手続きできるのか体験しておくことにします。
LINE
まず、LINE は確か本人確認か何かで SMS を使っていたと思うので、まずはそれから設定してみます。
電話番号
LINE に登録した電話番号は、認証というより素直に 電話番号
として登録したもののようです。
LINE 設定画面の アカウント
のところで普通に新しい LINE モバイルの SMS 番号に変更すれば、その番号に認証番号が届くので、それを入力して変更完了です。
以前の SMS 番号は使えなくても大丈夫そうでした。
年齢認証
それと LINE の設定画面には 年齢確認
という項目があるようです。これがどの場面で使えるかはまだ把握してないのですけど、
ともあれ LINE モバイルの SIM を使っていると、マイページから確認できる 利用コード を入力するだけで、簡単に年齢認証を行えるようになっていました。
利用コードは、LINE モバイルのマイページから 契約情報
を見ると確認できます。
Twitter にも SMS 番号を登録してあったので、それも変更してみます。
Twitter アプリで使う SMS 番号は、Twitter 公式アプリの場合は 設定とプライバシー
画面にある アカウント
から編集できます。Twitter 公式 Web サイトの場合は モバイル
で編集が行えます。
こちらも、番号を編集すると新しい番号に 認証コード が送られてきて、それを入力することで変更手続き完了でした。古い番号は ログインさえできていれば 必要なさそうです。
二段階認証
ただ、自分は Twitter で二段階認証を設定していた気がしたのですけど、改めて見てみるとまだしていないことが判明したので、せっかくなので設定しておくことにします。
Twitter の二段階認証は、Twitter 公式サイトの
Twitter アプリの設定画面にある プライバシーとセキュリティ
から アカウント
→ ログイン認証
と辿って設定します。
Twitter 公式 Web ページの場合は プライバシーとセキュリティ
の ユーザー情報
で設定します。
そうして ログイン認証
から SMS に送られてくる認証コードを入力すると、二段階認証の設定が完了します。設定後に バックアップコード というのが発行されて、もし二段階認証を行う端末を無くした時に、それを使って認証できるらしいです。
Facebook の二段階認証は、最初、二段階認証を解除して、もう一回、2段階認証を有効化します。電話番号もこの手順の中で変更できるようになっていました。 こちらも ログインしている端末さえあれば 以前の番号は必要ない様子です。ログインの時には二段階認証が必要なので、以前の番号がない場合はリカバリーコードが必要になると思います。
Google+
Google+ は Google アカウントを使ってログインしているはずなので、それの電話番号も変更しておきます。
設定は iPhone の Google+ アプリからはできない様子だったので、Mac から Google アカウントのページ
にアクセスして変更を行いました。
設定は ログインとセキュリティ
にある 2段階認証プロセス
のところで行います。
既に設定済みの場合はいったん OFF にしてから、二段階認証の再設定を行います。ログインしている端末さえあれば、OFF にする時にも以前の番号は必要ありませんでした。 二段階認証で使う電話番号は、二段階認証の設定時に指定できる様子でした。
設定まとめ
二段階認証の番号変更は、サービスを提供している各社によって違ってくるとは思いますけど、基本的には以前の番号を使わずに新しい番号に変更できる様子でした。
もちろん、変更するためにログインが必要で、二段階認証が有効な場合はログイン時に使うことになるはずなので、そこは注意が必要そうです。二段階認証はいつも使うデバイスでは最初の1回だけで済むようになっていたりもするので、そもそもそのアカウントで二段階認証を有効化していることを忘れていることもありそうです。
二段階認証で使う SMS 番号が使えなくなると、リカバリーコードなどの、各社が用意する代替策を使う必要がありそうですけど、それもあらかじめ取得しておく必要があるので、二段階認証を設定する時には、どのアカウントで二段階認証を使っているかや、できなくなった時用のコードなどをどこかにメモしてまとめておくのを、心がけておきたいように思いました。
準備完了
とりあえずこれで LINE モバイルを使う上での設定などがひととおり落ち着きました。
そもそもの回線速度が WIRELESSGATE より圧倒的に速いのもあって、思っていた以上に快適になりそうです。 あとは、これくらい快適になった時、容量 3GB を日常で使い切ることになるのかどうか、そんなところも気になります。 もっとも、容量はいつでも追加できるし、日常的に超えるようでもまだ月額を増やせばもっと多いプランもあるので、根本的な心配はひとまずなさそうですけれど。
早くも容量不足?
そう思いつつ、現時点での使用容量を調べてみたところ、3日間で早くも 1.8GB 使っている様子でした。
特に心当たりがないのですけど、とりあえず 初日が 89MB の使用、そしてその翌日が 1.7GB 使っていました。テザリングの実験をしたからなのか、それにしてもずいぶん消費している様子です。 このペースだと6日ほどで 3GBを使い切ることになりそうですけど、さてどうなるか、ちょっと様子を見てみることにします。
しかしこれだけ通信が快適だと、うっかりモバイルデータ通信のまま大きいファイルをダウンロードしても気づかなそうですね。うっかりするとあっという間に 3GB 使ってしまうかもしれません。
そんな心配はありますけれど、ある意味うれしい悲鳴とも言えて、LINE モバイル、なかなか良い感じです。