Red Hat Linux 7J (FTP版) のインストール
SOFTWARE REPORT
Red Hat Linux 7J
Linux のディストリビューションのひとつである、Red Hat Linux のバージョン 7J をインストールしてみることにします。
Red Hat はインストールがしやすいという評判を以前から耳にしたことがあったのですが、今日ここまで Slackware Linux ばかりしかいじっていませんでした。さて、どのくらい導入が簡単なのでしょうね。ちょっと楽しみです。
今回のインストールで使用する PC の構成は、
型式 : DELL DIMENSION XPS H266
CPU : Intel Pentium II 266 MHz
MEMORY : EDO SIMM 96 MB (ECC)
HDD : CASTLEWOOD ORB 2.2 GB (IDE)
CD-ROM : CREATIVE x52/max
CD-ROM : PHILIPS 4424 CDRW (IDE)
VGA : matrox Millennium 4 MB
SOUND : YAMAHA OPL-3A
LAN : Laneed LD10-100/AL
といった環境です。
今回手に入れた Red Hat は、Linux Japan 12 月号についていた、Red Hat Linux 7J FTP 版です。これを使って、Red Hat を導入してみようと思います。
CD-ROM から起動するのかな…。
さて、まずは少しでも楽をしたいもので、CD-ROM からの起動に対応しているかを調べてみることにします。
DOS/V の BIOS 設定で、CD-ROM から起動できることを確認して、コンピュータを起動します。あとは CD-ROM 自体が起動するように作られていれば、セットアップが始まるはずです。
しばらくすると、みごと CD-ROM からセットアップが始まりました。
Red Hat のインストール
Welcome to Red Hat Linux 7.0J!
セットアッププログラムのはじまりです。
グラフィックモード、テキストモード、エキスパートモード。いろいろと選択できるようですが、今回はグラフィックモードを選択してインストールを行うことにします。なので、<ENTER> を押して次へ進みます。
すると、おなじみの Linux が起動しているときの、テキストがたくさん表示される画面になったあと、青画面へ。しばらく CD-ROM からデータが読み込まれたあと、接続されているマウスが自動認識されました。そのあと、X-Window システムまでもが自動的に立ち上がってしまうではないですか。なんと、ここまでだけでも Slackware を遥かに超えてしまっている様子。
X-Window 上で、セットアップは続きます・・・。
まずは、ロケール情報の設定でしょうか。どうやらインストール中に使用する言語の選択のようです。とりあえず、日本人なので日本語(Japanese)を選択してみることにします。
Japanese を選択して・・・、[Next] ボタンを押さないといけないのね・・・。
すると、当然ですけどこの先は日本語でセットアップのガイドが表示されていきます。Linux でこうもどうどうと日本語が使われてしまうと、なんだか時代を感じてしまいます。世の中、便利になったものですね。
【キーボードの設定】
さて日本語に気をとられてしまいましたが、続いてキーボードの設定です。
もっとも近いモデルを選択してくださいとのことですが、Microsoft Internet Keyboard って、Microsoft Natural Keybord 寄り?、Japanese 106-key 止まり?
一般的なものということで、とりあえず Japanese 106-key を選択することにします。レイアウトは Japanese ですね。デッドキーは・・・?
デッドキーとは、調べてみたところによると、複数のキーをつかって、1つの特殊文字を入力するための機能だそうです。ä のような、a の上に .. を載せたりするようなことができるようですが、それ以上詳しいことはわかりませんでした。
とりあえず、指示どおり、「デッドキーを使用する」 ことにします。
【マウスの設定】
次へ進むと、今度はマウスの設定です。
ちょっと前まで一般的だったのが、丸っこい差込口の PS/2 マウス。最近主流になりつつあるのが、平べったい差込口の USB マウス。自分のマウスがよくわからなければ、その辺を気にしながら Generic の欄から選択すればいいと思います。
現在使っているマウスは、Microsoft 社の IntelliMouse なので、Microsoft - IntelliMouse (PS/2) を選択しました。
下のほうに、「3ボタンマウスのエミュレーションを設定する」 という項目があります。
UNIX はもともと、3つのボタンがあるようで、いろいろなソフトが3ボタンを想定しているようです。DOS/V マシンで Linux を使う場合、多くの人が2ボタンのマウスを使うことになるでしょう。そんなときでも、この項目にチェックを入れておけば、両方のボタンを同時に押すことで、3つ目のボタンを押したのと同じ効果を得ることができるようになります。
とりあえず、今回もチェックしておくことにしました。
【Red Hat Linux 日本語版へようこそ】
どうやら今までは基礎情報の収集だったようですね。ここからが本番らしいです。とりあえず次へ進みましょう。
【インストールの種類】
インストールの種類を選択します。「ワークステーション」、「サーバーシステム」、「カスタムシステム」。新規インストールの場合はこの3つから選択することができるようです。
あまり決まりきったコースは好きではないのですが、今回は Red Hat の雰囲気をつかむということで、「ワークステーション」 を選ぶことにしました。サーバを作るわけではないので・・・。
【パーティションの自動設定に失敗しました】
次へ進んだら、いきなりこのようなメッセージ。どうやら自動設定するには容量が足りないとのこと。
Disk Druid を使用するか、fdisk を使用するかをたずねられますが、とりあえず Disk Druid を使用してみることにします。ちなみに、パーティションとは、1台のハードディスク内を区分けした領域のことで、家で言うところの、部屋割り(?)見たいなものです。
【Disk Druid】
さて、今回のインストールで使用する予定の ORB ドライブ(Primary IDE-MASTER, /dev/hda) は、hda5 として認識されていました。とりあえず、それをいったん消して、もう一度区切りなおすことにします。
hda5 を選択して、削除ボタンを押します。これで削除完了です。一応、確認メッセージはちゃんと表示されます。続いて新規作成です。追加ボタンをおすと、どのようなパーティションを追加するかの設定になります。
マウントポイント:作成するパーティションがどのディレクトリの情報を格納するのに使われるかを設定します。
容量:区分けするディスクの容量を MB 単位で指定します。
残りの領域を使用しますか?:ここにチェックを入れると・・・、どうなるのでしょう。
パーティションタイプ:作成する領域の種類を選択するようなものです。Linux をインストールする領域は Linux Native で、仮想記憶用の領域は Linux Swap で作成します。
選択可能なドライブ:ここには使用できるディスクドライブの一覧が表示されるようです。
とりあえず、まずは仮想メモリ用の領域をつくってみます。
容量は 128MB 程度でいいでしょう。パーティションタイプは Linux Swap にして、選択可能なドライブから、hda が選ばれた状態にします。どうやら、残りの領域を使用しますか? にチェックを入れないと、1台のディスクドライブ内に複数のパーティションをきることができないようです。
もうひとつ、Linux をインストールするパーティションを作成します。
容量は、全体の 2102MB から上で確保した 128MB を差し引いて、1929MB と設定します。パーティションタイプは Linux Native、これですべての容量を使い切るので、特に残りの領域を使用するという設定はしなくてもよさそうです。マウントポイントは、この領域で Linux のすべてをまかなう予定なので、/ (ルートディレクトリ) を選択します。
これでパーティションの設定は完了です。
今回はこの操作で、ルートディレクトリになるパーティションのデバイス名が hda1、仮想メモリ用のパーティションが hda5 となりました。このデバイス名は、念のためどこかに書き留めておくといいと思います。
【フォーマットするパーティションを選択してください】
つづいてフォーマット作業です。フォーマットは、ディスクを使用できる状態にするための作業です。家で言うところの、住める状態にする(?)ような感じです。
先ほど作成したパーティションを選択してフォーマットしましょう。なお、仮想メモリ用の領域は候補に上がりませんので、今回の場合は hda1 だけが表示されることとなります。
フォーマット中に不良ブロックをチェックするにチェックを入れれば、フォーマットのついでにディスクに損傷がないかをチェックしてくれます。フォーマットが完了するまでの時間はかなり遅くなるようですけど、念のためにチェックするのをおすすめします。
【ネットワークの設定】
続いてネットワークの設定です。LAN アダプタを搭載していたからでしょうか・・・。ネットワークのことは簡単に説明できないのですが、今回は DHCP を利用します。よくわからない人はなおさら、DHCP を選択しましょう。
【タイムゾーンの選択】
コンピュータの所在地を設定するような感じです。天文学的なことは良くわからないので、とりあえず、アジア/東京を選択しました。
【アカウントの設定】
ここでは最高管理権限の root と、その他のアカウントを登録できるようです。
Linux は、ユーザ名とパスワードが会っていて初めて、システムを利用することができる OS です。Windows 9x 系に慣れている人にとっては面倒かもしれませんが、今後の主流 OS がすべて、このような方式に移っていく気配なので、慣れておいて損はないでしょう。
まぁ、Linux をつかうなら、問答無用でこのしきたりに従わなければならないのですけどね。
とりあえず、今回は root 権限だけを設定することにしてみます。パスワードは 6 文字以上ということですが、8 文字が一般的なので、8 文字のパスワードを設定します。root パスワードの欄と、確認欄に、パスワードを入力して次へ進みます。
【パッケージグループの選択】
GNOME と KDE は、X-Window のウィンドウマネージャという類のソフトです。いわば、X-Window を使いやすくするためのソフトみたいなものですか。今回は、GNOME を選択してみることにします。両方入れられるようなので、お好みに合わせていろいろ試しましょう。
ゲーム はなんなんでしょうね。とりあえず、いれてみますか・・・。
【モニタの設定】
X-Window を最適に設定するためか、モニタの情報を設定する画面になります。どうやら自動的に認識されているようで、今回の場合は、はじめから Dell 1726T-HS/D1025HT が選択されていました。よくわからない人は、Generic から Super VGA あたりを適当に選びましょう。
【X の設定】
X-Window の詳細(?)設定です。使用するビデオカードの選択はかなり重要ですが、はじめから適切なカードが選択されることが多いそうです。今回は有名どころの Matrox Millenium を使用していたので、確実に自動認識ができていました。よくわからない場合は、Generic VGA Compatible を選択すれば確実だと思いますが、ここで X-Window の性能がかなり変わってきてしまうので、自分のビデオカードがなんなのか、慎重に調べましょう。
その下にある 256K や 2048K というのは、搭載されているビデオカードの VRAM 容量です。VRAM というのは、いわば画像用の作業スペースです。ここも適切な容量を選びましょう。
「この設定をテストする」 ボタンを押せば、現在の設定状況で X-Window を一時的に立ち上げてくれるようなので、いまいちよくわからない人でも満足いくまで設定ができそうです。
他にも、X 設定のカスタマイズ、GUI ログイン、X の設定を行わないなどがありますが、今回はこれらにチェックを入れないことにします。
【インストールの準備ができました】
いよいよ、Red Hat がハードディスクに導入されるようです。ここからは後戻りできませんので慎重に・・・、といっても、あんまり戻る人もいないでしょう。でも、念のため、間違ったディスクへインストールしようとしていないか、思い出してみるのもいいかもしれませんね。
【パッケージのインストール】
選択したパッケージのインストールがはじまります。そのまえに、ディスクをフォーマットする設定にしていた場合は、ディスクのフォーマットもここで行われます。
【ブートディスクの作成】
フロッピーディスクから起動するための、ブートディスクを作成することができます。スキップして作成しないこともできますけど、念のため作成しておきましょう。
【おめでとうございます】
ここは直訳なのでしょうかね・・・。とりあえず、ようやく Red Hat のインストールが完了しました。終了ボタンを押せば、Red Hat が再起動するのですが、あらかじめブートディスクを取り出しておきましょう。インストール CD-ROM は再起動する直前までロックされているため取り出すことができませんが、終了前に自動的に排出されるようになっているようです。