Slackware 10.2 の環境をいろいろと整えてみる
SOFTWARE REPORT
Slackware 10.2
Slackware 10.2 は、いろいろとある Linux のディストリビューションのひとつです。
このディストリビューションは、日本語を意識したものにはなっていないことや、X Window などを主体とした環境にはあまり力を入れていないような感じもありますし、インストールもなんとなく古典的な感じもあるため、世間ではあまり好んで使われるようなことも少ないようではあるのですけど、個人的には数年前に始めて出逢ったディストリビューションということもあってかなり愛着が深いところです。
特に気に入っている面としては、基本的には設定はツールなどではなく自力でやるというところが挙げられるのでしょうか。他のディストリビューションはあまり知らないというのもあるのですけど、でも Slackware の場合は、簡素と言うのか率直な作りになっているような気がします。ソフトウェアの追加インストールも、RPM でも出来るようですけど、基本的にはソースファイルからコンパイルする形になるため、なんとなくそんなところも好きなところです。
そんなこんなで、結局は慣れの問題ではあるのでしょうけど、融通が利きやすいような感じがするし、なにより自分の肌に合う感じがするので、Slackware は今でもなかなかお気に入りで、サーバ用途の Linux を構築するときなどには今でもよく持ち出すディストリビューションでした。
そんな Slackware 10.2 をまたいじることになったついでに、ちょっとした設定を記録としてまとめておくことにしました。
ターミナルのブランクスクリーンを無効にする
Slackware 10.2 は、コンソールからログインして数十分間ほど何もしないでいると、自動的に真っ黒い画面になります。
画面だけのお話なので、何かキーが押されればすぐに復帰してはくれるのですけど、その画面を見ながら別の PC で何か操作をしているときに暗くなってしまったりとか、またはサーバ機がハングアップしてしまってどうしたんだろうって確認しようとしたときに確認できなかったりとか、そもそもディスプレイへの信号が OFF になるわけではないようなので、あまりメリットを感じられないように思います。
そんなブランクスクリーンを無効にするには、次の命令を実行します。
/bin/setterm -blank off
これを起動時に自動実行できるように、"/etc/rc.d/rc.local" などに書き加えておくと良いでしょう。
IP アドレスを設定する
Slackware 10.2 の場合、IP アドレスの設定場所は "/etc/rc.d/rc.inet1.conf" ファイルにまとめられています。
# Config information for eth0:
IPADDR[0]=""
NETMASK[0]=""
USE_DHCP[0]="yes"
DHCP_HOSTNAME[0]=""
# Default gateway IP address:
GATEWAY=""
配列で管理されていて、とりあえず簡単に複数の物理インターフェイスに対して IP アドレスを設定することが出来るようになっています。
固定 IP を割り当てる場合は、ここの IPADDR[n] に IP アドレスを、NETMASK[n] にネットマスクを設定する感じとなります。DHCP を利用する場合には、それらの設定内容は空白のまま、USE_DHCP[n] に "yes" を設定すれば良いようです。
また、もう少し下の方にある GATEWAY にてディフォルトゲートウェイを設定することが出来ますので、DHCP を利用しないような環境の場合には、その辺りも忘れずに設定しておきましょう。
SSH の待ち受けポートを変更する
Linux Slackware 10.2 は、インストール内容にも依りますけど、基本的には最初から SSH が利用可能となっています。ただ、サーバ用途の場合は個人的に、標準ポート 22 で開いておくのはなんとなく心配な気がするので、任意のポート番号に変更しておくことにします。
変更方法は Slackware 10.2 の場合、"/etc/ssh/sshd_conf" ファイルの内容を書き換えることで可能です。sshd_conf ファイルの "#Port" の記載を、その先頭からコメント行を意味する "#" を外し、さらにポート番号の 22 を任意の値に調整してから再起動すれば設定完了です。