Mac OS 9 / OS X で Perl を使ってみる

SOFTWARE REPORT


Perl

Perl とは、Practical Extraction and Report Language の略で、強力なスクリプト言語のひとつで、現在では主に CGI の分野で確立した地位をもっています。

テキスト処理系が特に優れ、ファイル操作も容易なところが魅力です。C 言語に似たスタイルをもちながら、C 言語のような難しさが伺えないのも、世間に受け入れられる理由だと思われます。

 

今回は、この Perl を、UNIX でもなく、Windows でもなく、Macintosh で使用できるようにするまでを書いてみようと思います。また、Mac OS X には、標準で Perl インタープリタが搭載されていますので、最後のほうでそれについても少しだけ触れてみることにします。

 

MacPerl の入手

Perl に関する情報は、http://www.perl.com/ にて入手することができます。

そこの DOWNLOADS というページへ行くと、Binary Distributions の中に Macintosh という項目があります。その情報によると、Macintosh 用の MacPerl というものが、http://www.macperl.com/ より入手できるようです。

 

MacPerl のページへいって、Get MacPerl のフォルダをクリックします。

そして、http://www.perl.com/CPAN/ports/index.html#mac へたどっていくと、ダウンロードが可能なページへ到着します。

 

さて、ダウンロードページへたどり着いてみると、MacJPerl というものが目にとまりました。日本語対応の MacPerl のようです。今回はこれを入手する事にしました。

 

MacJPerl のリンクをクリックして、Macintosh へ MacJPerl のプログラムをダウンロードします。今回ダウンロードするものは、MacJPerl5.1.5r4.sea.hqx というものです。

その直下にあるリンク、MacJPerl のホームページ があるようです・・・。

 

MacJPerl のインストール

ダウンロード後、展開すると、MacJPerl 5.1.5r4 というフォルダが出来上がったら完了です。その中の MacJPerl のアイコンをダブルクリックすると、MacJPerl が起動します。

 

少しだけ使ってみる

MacJPerl を起動したら、システムメニューから、「ファイル」 → 「新規」 を選択します。すると、テキスト編集用のウィンドウが現れますので、そこに Perl スクリプトを書き込みます。

print "MacJPerl で、日本語出力\n";

とでも入力したら、test.pl という名前で保存します。

 

続いて、システムメニューの 「スクリプト」 から 「 "test.pl" を実行」 を選択します。すると、MacJPerl というウィンドウが現れて、test.pl の実行結果が画面に表示されました。

ところが別のスクリプトを実行してみると、use lib '.' という記述のところでエラーが発生しました。どうやら MacJPerl には、ライブラリ系統が含まれていないようです。

ということで、今回あらたに、MacPerl をインストールしてみることにしました。

 

MacPerl のインストール

上の方でも示したサイトから、Mac_Perl_520r4_appl.bin をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、そのファイルをダブルクリックすると、インストールが始まります。

[Continue] を押して次へ進むとインストールするフォルダの選択になりますので、適切なフォルダを指定します。インストールの種類も選べますので、今回はとりあえず [Custom Install] を選択してみることにしました。

  • Fat Binary
  • Shared Libraries

この二つにチェックをいれて、[Install] ボタンを押します。

これでインストール完了です。どうやらさまざまな Perl パッケージもいっしょにインストールできたようです。

続いて、先ほどインストールした MacJPerl のプログラムを MacPerl のフォルダへコピーします。これで、以後は MacPerl のフォルダへコピーした MacJPerl を使用すれば、さまざまな Perl パッケージを利用することができるようになります。

 

Mac OS X の場合

Mac OS X がインストールされたシステムの場合、標準で Perl インタープリタが用意されています。

デスクトップから、Mac OS X がインストールされているハードディスクを開いて、「Applications」 → 「Utilities」 と開いていって、Terminal アイコンを開きます。

するとテキストコンソールが開きます。Perl はここで実行することになります。

 

perl ファイル名

と打ち込むことで、Perl インタープリタが、指定したファイルを実行してくれます。

ただし、いくつか注意点があります。まず、UNIX 系のシェルの基礎知識が必要となってきます。ファイルの指定には、UNIX 系の指定方法が使用されますので、/Desktop/test.pl みたいな感じの表現になります。

また、MacJPerl というか、Mac のシステムではなく、UNIX のシステムで Perl が動くと思ってください。ファイルの場所の指定なんかが、Mac の Mac Applications:MacPerl: というような感じではなくって、/System/Library/Perl/dariwin/ というような感じになります。

改行コードも Mac 側ではなく、UNIX 側に合わされますので、いままで MacJPerl などで動いていた Perl スクリプトがそのままでは動かない可能性が出てきます。

ただ、レンタルサーバなどの CGI はほとんどが UNIX ベースのシステムで動いていますので、あるいみ UNIX システム上で動く Perl が Mac 上で使用できるというのはかなりの利点のように思えます。

 

おすすめのテキストエディタ

さて実際にちょっとだけつかってみると、MacPerl のエディタはなにかと不便でした。そこで個人的なおすすめは、ミミカキエディット という名のテキストエディタです。

システムメニューの 「ツール」 の中に、「実行」 という項目があって、そこから MacJPerl を呼び出してスクリプトを実行することができます。また、スクリプトが色分けされてとても見やすく、また、改行文字を Windows 用 / Macintosh 用 / UNIX 用を調節できるので、とても重宝します。