RTA50i のログを取る
SETUP
RTA50i とは
RTA50i は、YAMAHA 社製の ISDN リモートルータです。
このルータは ISDN のほか、OCN 等の低価格なインターネット専用回線にも対応しています。アナログポートや LAN ポートも用意されていてなかなか使い勝手がいいです。
そのほか、パケットフィルタリングや IP Masquerading 等も行う機能を持っています。
システムログを書き出す機能も持っていますので、今回は RTA50i が書き出したログを Linux ( Slackware 7.0 ) の syslogd に受けさせてみます。
ルータ側の設定
RTA50i の管理ページを表示して、【 システム管理 】 の項目へ進みます。
【 内部情報 】 ボタンを押すと、現在の設定情報やログが表示されている画面になります。その中に ”コマンド入力” というところがありますので、そこにコマンドを打ち込んで、適切な設定を行います。
特に重要なのが syslog host です。
このコマンドを使って、RTA50i がどのコンピュータへログ情報を投げるかを設定します。たとえば 192.168.0.1 へログを投げる場合には syslog host 192.168.0.1 と入力して 【 入力 】 ボタンを押します。
あと、どのようなログを送るかを設定するのに syslog info, syslog debug, syslog notice という命令もあります。
info は通信ログ、debug はデバッグ情報、notice はフィルタログです。たとえば notice ログを取りたければ、syslog notice on と入力します。
syslogd 側の設定
まず、外部からのログ情報を syslogd が受け取れるようにします。
/etc/rc.d/rc.inet2 のなかの syslogd の起動個所を見つけます。そして syslogd の部分を syslogd -r として、syslog が外部からのログを取得できるように設定します。
この設定を行ったら、念のため再起動をしておきましょう。
つづいて、ログを格納する場所を作成します。
今回は info と notice のログを取って、それぞれ
/var/log/RTA50i/info
/var/log/RTA50i/noticeに保存することにします。
よって /var/log ディレクトリの中に RTA50i のディレクトリを作成しておきます。
ディレクトリを作成したら、今度は /etc/syslog.conf ファイルの書き換えを行います。今回の例では次のような設定を行います。
user.=info /var/log/RTA50i/info user.=notice /var/log/RTA50i/notice これで info は /var/log/RTA50i/info へ、notice は /var/log/RTA50i/notice へログが保存されることになります。
ここで user というのは、RTA50i で設定されている Facility 番号 に対応したファシリティ名です。
変更したい場合は、RTA50i で syslog facility [ facility no ] を入力します。標準では user ( 1 ) が設定されています。設定できるファシリティ番号は、EZ-NET ディクショナリ: SYSLOG ファシリティ表 をご覧下さい。
あとは kill -HUP `cat /var/run/syslogd.pid` を実行して syslogd を再起動すれば完了です。