JiNS for HACKERS と ELECOM ゲーミンググラスを使い比べてみる。

ブルーライトカット

個人的にお気に入りなモニター用のメガネ JiNS PC ですけれど、もっと良いメガネがないかと探してみることにしました。

そして手に入れた3つのメガネを試した印象と、自分の目の疲れについて馳せた思いをあれこれ綴っておくことにします。


おそらく目は弱い方な気がする自覚があって、ブルーライトカットという言葉を聞かない頃から パソコンのモニターから目を保護するフィルターを貼って使用していました。

ただ、しっかりした保護フィルターは値段が高くて、モニターを買い換えるたびにサイズが変わって 交換せざるを得ないことが多くてコスト的に厳しく感じるところでした。そこで、昔から愛用していた ブルーライトカット性能を持つメガネ JiNS PC よりも快適なメガネがないか、探してみることにしました。

目の状態

それに先立って、まずは自分がモニターに感じるストレス的なところから綴っておくことにします。

目の弱さからくるストレスなのですけれど、自分の感じる目の弱さというのは、 たとえばパソコンショップ店頭で標準設定になっているパソコンの明るい画面を 5 分くらい眺めると、 目の奥が鈍く傷んでシバシバしてきて、それが数日くらいは後を引くような感じです。

視力自体は日常的に困らないくらい、たぶん 1.0 以上はあるので、視力的な目の弱さとは関係ないようです。

これまでの眼精疲労の軽減方法

そんな状態ではあるものの、パソコンには毎日 8 時間以上は触れる機会のあるものなので、 これまでもいろいろと対応策を講じていました。

HIKARI フィルターを使う方法

最初に講じていた策が、光興業 が販売している デスクトップモニター用フィルター "SUPER DESK 8 " でした。

これを使っていれば、よほど根つめて液晶画面とにらめっこする日が続かなければ、 基本的に目が痛むことはなくてお気に入りでした。反射光を軽減してくれたり、フィルターに感じる深い色合いが、 画面の発色を引き締めるのか、表示が鮮明になる気がするのも愛用していた理由のひとつです。

ただ、値段がネックで、今となっては下手をするとディスプレイ 2 台が買えるような値段でフィルターを買わないといけないため、 あるとき大型の 4K モニターに買い換えたのを機に、予算の都合で利用しなくなってしまいました。

そんな感じではありますけれど、予算がある人には HIKARI フィルターの利用が個人的に最もおすすめです。

画面の明るさを下げる方法

それからどうしたかというと、後述しますけれど、持っていた JiNS PC という保護メガネを使って 当座を凌いでいたのですけれど、あるとき、かなり効果のある方法を見つけました。

それはすごくシンプルで、モニターの明るさを落とすという方法でした。


具体的には、モニターの設定で、機種にもよるとは思うのですけれど、 "コントラスト" と "輝度" の両方を最低レベルまで落とします。 最初のうちは薄暗く感じられたのですけれど、何日も使っているうちに、それでも十分明るく感じられるようになります。

そして大事なことなのですけれど、そうすると普段のパソコン利用程度では目が痛むことはなくなりました。 この対処方法はきっと、たとえば目が痛くなるという自覚がない人でも、パソコンを 1 時間くらい使うだけで疲れ切る人とか、 肩が凝ってしょうがなくなるとか、とにかくパソコンに疲労感的な苦手意識を覚える人にかなりおすすめな気がします。

JiNS PC を使う方法

いつだったか忘れたのですけれど、少しでも目の痛みを軽減できたらと思って JINS 製の パソコン用メガネを使っていました。今でいう "JiNS SCREEN" という名前の製品です。

人によるとは思うのですけれど、これが自分にとって効果覿面で、たとえば目が痛くなったときにかけるとその痛みが明らかに軽減するのが体験できました。 HIKARI フィルターを使ったり明るさを下げたりしていても、寝ている時間以外はパソコンで文字を打つみたいな日が何日も続くと 目に痛みを感じてしまうのですけれど、そういうときを JiNS PC の出番にしていました。

メガネには慣れていないので、毎日かけることはしなかったです。 理由は単純で、メガネをかけたときの異物感、フレームが視界に入ることで外したときにチカチカする、みたいな ちょっとしたところが億劫でした。

JiNS PC for HACKERS

ただ、それでもやっぱり JiNS PC をかけているときの目の楽な感じは魅力です。

もっと身につけやすい JiNS PC ってないかなって思ったときに、そういえば前に友人が 「これ、すごくいいよ!」って見せてくれた JiNS PC for HACKERS の存在を思い出しました。

個人的に、手持ちの JiNS PC の欠点といえば、フレームが視界に入って外した後もチカチカするところだったので、 この JiNS PC for HACKERS のフレームがない大きなレンズは魅力に映ります。

ただ、この製品は少なくとも 2020年3月の時点では、2013年9月20日に発売されたきりで、 今は入手の難しい製品になっていました。

ELECOM ゲーミンググラス

せめて何か類似品はないものかと探してみると、似たようなコンセプトの製品として ELECOM ゲーミンググラス G-G01G80BK が見つかりました。

大きな違いといえば、レンズの色がグレーなところです。JiNS PC for HACKERS を意識してなのか、 説明文にはグレーのレンズによってモニターの色味が変わらないことが強く強調されています。

たしかに JiNS PC のブルーライトカット率が高いレンズは茶色で、画面の色味が変わってきます。 それを思えば魅力といえば魅力なのかもしれないですけれど、個人的には JiNS PC の色味も 温かみがあって好みだったりします。

興味が湧いて試してみた印象

そうはいっても、グレーのグラスを試したことがないのと、謳い文句を見る限りは もしかすると JiNS PC より良さそうな可能性も感じるので、購入して試してみることにしました。

結論としては、自分の目の弱さが邪魔して合わない感じでしたけれど、 映像はたしかにきれいに見えて、装着し心地も良いし、思った以上に良い製品でした。

映像は満足

ELECOM ゲーミンググラスのレンズが、どことなく HIKARI フィルターに似ているような気がして、 実際にそれを通して見た映像の鮮明さはとても良い印象でした。

謳い文句の通りに視界をほぼ完全にレンズが支配してくれて、周囲からの光線の映り込みもないし、 モニター映像の深みも増してすごくきれい。それ自体はとても楽でした。

自分の目の弱さに合わない

ただ、相性の問題なのですけれど、自分には決定的に困った点がありました。 それはレンズがグレーで輝度を下げるという点です。

自分の場合、ただでさえ輝度を最低レベルに下げているので、それに加えて ELECOM ゲーミング グラスで輝度を下げると、さすがに慣れないくらいのレベルで画面が暗くなりました。 目を凝らさないと見えない画面は疲れるので、輝度やコントラストを調整すると、ゲーミンググラスを 通してみる映像はすごくきれいになって気に入ったりはするのですけれど。

問題は、ゲーミンググラスを外したとき。ちょっと見ただけでも画面が眩しくて目が痛んでしまうんですよね。 そうなるとモニターを見る前には必ずゲーミンググラスをかけないといけない、けれども サングラス的なものなのでそれ以外では外さないといけなくて、その運用がストレスでした。

普通の明るさで大丈夫な人には良さそう

そんな感じでしたけれど、色味のきれいさは気持ちが良くて1週間くらい使ってみていたのですけれど、 やっぱり徐々に眼精疲労の蓄積が勝る印象で使用を断念することにしました。

普通に明るいモニターを見て大丈夫な人なら、きっと快適に使えそうな気がします。

JiNS PC for HACKERS を譲ってもらって

ここまで試して、自分の中の思考は次のようになっていました。

つまり JiNS PC for HACKERS が良いに違いない ということです。 そう思うほどに諦められなくなってきて、中古品を探していたら状態の良さそうな JiNS PC for HACKERS を見つけて、譲ってもらうことにしました。

視界は最強

そうしてさっそく体験してみると、思っていた通りに素晴らしい製品でした。

自分が譲ってもらったのは、JiNS PC for HACKERS の第2世代『LINEAR』という製品だったのですけれど、 見た目もスリムだし、形状もしっかり理想のカーブを描いてくれています。外側からの光が入らないからなのか、 使っているといつしか存在を忘れて、通常の JiNS PC では体験できなかった「レンズがない」ような感覚が したりするくらいでした。

レンズも自分にとってはお墨付きの JiNS PC なので、目の痛みについても自分にとっては効果絶大です。 輝度を大きく下げることもないので、モニターの輝度はそのまま最低レベルを維持できるのも自分的には嬉しくて、 メガネをかけないでパソコンを操作する時間があっても大丈夫なのは大きなメリットでした。

装着心地は良好、ただし ELECOM の方が良好

メガネの装着具合も良好でした。レンズは大きくても軽いメガネなので、かけていてとても楽です。

ただ、単なる顔の形の都合なのかもわからないですけれど、かけ心地は ELECOM ゲーミンググラスの方が しっくりくる印象がしました。ELECOM の方が、かけていてフィット感・安心感を覚えます。 それを差し引いても、存在感をすぐに忘れるくらいの JiNS PC for HACKERS なので、 自分の中では総合的にこちらが理想なメガネになりました。

これは素敵なものを手に入れました。