HOSTS ファイルの書き方
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HOSTS ファイルとは
HOSTS ファイルとは、IP ネットワークで、覚えにくい IP アドレスを覚えやすい名前で置き換える(名前解決)システムのひとつです。
たとえば 192.168.1.1 という IP アドレスに対して ez-net.jp という名前を付けることで、覚えやすい名前でそのコンピューターにアクセスできるようになります。
HOSTS ファイルは、HOSTS によって名前解決を行いたいすべてのコンピュータが HOSTS ファイルを持っている必要があります。
たとえば 50 台のコンピュータがあるネットワークで、それぞれのコンピュータがほかの 49 台のコンピュータを名前で呼べるようにしたいときには、自分の名前を含めた 50 台のコンピュータの情報が書かれた HOSTS ファイルが、それぞれのコンピュータに必要です。
また、どれかのコンピューターで IP アドレスを変更したり、ネットワークにコンピュータを追加した場合、既存のすべてのコンピュータの HOSTS ファイルを更新する必要があります。
このような都合から、HOSTS ファイルはコンピュータの数が多く、またコンピュータの追加/消去等がよくある場合には不向きです。
コンピューター名を IP アドレスに変換する仕組みとしては、HOSTS ファイルの他に DNS ( Domain Name System ) があります。
DNS サーバーを運用する必要があるなど敷居は高くなりますが、こちらは効率的に多数のコンピュータ名を管理できるため、特にインターネットでは主流の方法です。
HOSTS ファイルはネットワークの規模が大きくなるほど破綻しますが、書き換えるだけで調整できて手軽ですし、自分以外のコンピューターに影響を与えないため、例えば DNS での正式公開前のテストなどにはとても便利です。
HOSTS ファイルの書き方
HOSTS ファイルはテキストファイルですので、テキストエディタを用いて簡単に書き換えることが出来ます。書式も非常に簡単です。
HOSTS ファイルは、一般に、次の場所に存在します。
Linux /etc/hosts Windows XP/Vista/7/8 C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts Windows NT/2000 C:\WinNT\System32\drivers\etc\hosts
書き方は単純で、一行に次のように書きます。
[IP アドレス] [正式なホスト名] [エイリアス名]
たとえば IP アドレスが 192.168.1.1 のコンピュータを、www.ez-net.jp および www で呼べるようにしてみます。
この場合、HOSTS ファイルには以下のように書きます。
192.168.1.1 www.ez-net.jp www
これで完了です。ファイルを書き換えればすぐにその名前が有効になります。ただし HOSTS ファイル参照が無効になっている場合には、有効にしなくてはならないので気をつけましょう。
正常に名前を解決できるか試して見ましょう。ping コマンドを利用すれば、簡単に確認することが出来ます。
# ping www.ez-net.jp
PING www.ez-net.jp (192.168.1.1): 56 data bytes
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=0 ttl=128 time=0.7 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=0 ttl=128 time=0.5 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=0 ttl=128 time=0.5 ms
これで www.ez-net.jp が 192.168.1.1 に変換できたかががわかります。
複数の名前を登録する場合は、
192.168.1.2 ns1.ez-net.jp ns1
192.168.1.1 www.ez-net.jp wwwというように記述します。
なお、一般にローカルループバックを示す localhost の宣言は、次のような感じとなります。
127.0.0.1 localhost
この設定は通常、hosts ファイル内に必ず記載されていると思いますので、新規に hosts ファイルを作成するような場合には、この行も必ず記載しておくと良いでしょう。