OS X で Windows の共有フォルダを利用する

SOFTWARE REPORT

MacOS X のアップデートをしていたら SMB という文字が…。

ということは Win の共有フォルダにアクセスできるのでは!? ということで調べてみました。


MacOS X と SMB

MacOS 10.1 の登場と、ある程度時間が経過したことで対応するソフトウェアが増えつつあるので、いよいよ実用レベルに入ってきたなぁ…、と思える MacOS X ですが。

先日、自動アップデートが実行されて MacOS 10.1.1 にアップデートされたのですが、そのときに SMB の強化というような記載がありました。

SMB (Server Message Block) といえば、Windows でファイル共有を実現するためのプロトコル…、ということは MacOS X というのは Windows の共有ファイルを利用できるということ??

 

ということでちょっと調べてみたところ、できました。

MacOS X といっても MacOS 10.1.1 のみで確認ですけど、この OS は標準で SMB をサポートしていました。

これならば、以前のように Windows のフォルダを参照したいがために、Windows NT Server 4.0 を導入したり (自分^^;)、サードパーティ製のソフトウェアを用意しなくてもいいようです。

使い勝手はいまいちですけど。

 

Windows の共有フォルダへ接続する

Finder のメニューから、「移動」 → 「サーバへ接続」 を選択します。そうすると、”サーバへ接続” という名前のついたダイアログボックスが現れます。

そこの アドレス という項目に、次のような感じで入力します。

smb://GROUP;administrator@192.168.0.1/Common

上記の GROUP の部分は、アクセスしたい Windows コンピュータに設定しているワーク ”グループ名” または ”ドメイン名” です。

余談ですけど、その次の文字は ”セミコロン(;)” です。

そして administrator のところは、共有フォルダにアクセスしたいユーザ名、そして @ よりも後ろの 192.168.0.1 というのはアクセスしたい Windows の IP アドレスです。

DNS などに登録されているならそのインターネットドメイン名でもいいのですけど、そうでないのならば IP アドレスを指定します。コンピュータ名 (NetBIOS 名) ではうまく見つけられないみたいです。

そして /Common、これは Windows 側で設定されている共有フォルダの名前です。

注意する点としては、この共有フォルダ名は省略できないということです。省略すれば一覧が…、というような便利な機能は搭載されていないようです。

また、Windows の共有プリンタはマウントすることができないみたいです。

 

これらを注意しながら、アドレスを入力して 「接続」 ボタンを押すと、ユーザ認証を行うためのダイアログボックスが表示されます。

ここで、Workgroup/Domain と Username、そして Password に適切な情報を入力して 「OK」 ボタンを押せば、デスクトップ上に共有フォルダがマウントされます。

 

確証はないですけど、この段階でユーザ名とかの入力もできるので、smb://192.168.0.1/Common のように入力するだけでも大丈夫そうです。

実際に2回目以降はそうやって接続できているのですけど、その際の認証ダイアログにも、適切な Workgroup/Domain と Username が自動的に埋められていますので、どこかしらで記録されているだけという可能性もあります。

とりあえず、マウントできたならば、接続完了です。

 

余談

インターネットで情報を収集しているときに、「日本語ファイル名が使えない…」 というような記載もどこかでみたのですけど、うちの環境では何の問題もなく日本語でファイル名が表示されるし、日本語のファイルを読み書きすることも平気でできました。

もしかすると MacOS を 10.1.1 にアップデートしたためというのもあるかもしれません。

また、Mac からファイルを保存すると、._ で始まるファイルも一緒に保存されますけど、これは Mac 固有の情報のようなので消さないように注意しましょう。また、Windows で開く必要があるときには ._ のついていないファイルを開きます。

.DS_Store というファイルも保存されますけど、これも Mac が生成したファイルのようです。

 

Mac OS 10.2

Mac OS 10.2 をインストールしてみたのですけど、これの SMB はもっと使いやすく出来ていました。

「移動」 から 「サーバへ接続」 を選択するまでは一緒なのですけど、この操作によって表示されたダイアログボックスには、ドメイン名やワークグループ名がしっかりと認識されていました。

そしてその中から使いたいコンピュータを選択して 「接続」 ボタンを押すと、ユーザ名とパスワードを入力した後、そのコンピュータが公開している共有フォルダが選択できるようになっています。

 

ただ、いままではアクセス不可だった場合は、進入禁止みたいなマークがでていたのですけど、どうやらそれはなくなってしまったようです。

アクセス不能のフォルダを開いても、さすがに中身が見えるということはないですけど、それでも空のフォルダみたいな感じに見えてしまいました。

また、文字コードの問題か、全角ハイフンを含んだファイルをアプリケーションで開こうとすると、エラーが出たりするようです。

それでも、サーバ側やべつのコンピュータで変更した内容 (ファイル名とか) は即座に Mac 側のウィンドウにも適用されるので、全体的にはいい感じだと思います。