APC Smart-UPS 750 を中古で購入してみる

HARDWARE REPORT


中古の UPS を購入してみる

停電などの際に少しの間、電源供給を断たないようにするための UPS(無停電電源装置)というバッテリー機器があります。

24 時間動作を続けるサーバーなどで、不測の停電時に安全にシャットダウンするための時間を稼ぐためにも使用しますけど、最近では家庭のパソコンなどでも、落雷等での電源瞬間断を無事にやり過ごすためにも利用されることも多いように思います。

 

そんな UPS 電源もバッテリーの容量が大きいものほどなかなか高価で購入を躊躇しがちですけれど、中古品で本体を安く購入するという方法もあると聞いていたので、このたび、中古の UPS を購入してみることにしました。

バッテリーというものは使用とともに劣化する消耗品ですし、広く普及はしているもののけっこう危険な装置のような気がするので、中古品で大丈夫か最後まで迷いましたけど、半額以下で、直後にバッテリーを交換したとしても購入価格よりも安く抑えられそうだったので。

 

購入したのは APC Smart-UPS 750 という製品で、バッテリー容量も比較的大きく、本体のインジケーターでその残量などを目で確認することができるようになっています。

また、この UPS はバッテリー稼働時の供給電源が "正弦波" という形になっていて、この頃のパソコンの PFC (Power Factor Correction) 回路を搭載した電源には、この波形が向いているのだそうでした。

ちなみに安い UPS では "矩形波" による電源供給が多いようです。

 

購入して届いた製品はさすがに中古品とあって、テープをはがした跡があったりと、使用感のある製品が到着しました。

本体には製造年月日のような記載はなくて、初めて手にする中古 UPS だけに、うっかり爆発しないか少し不安を感じつつ、恐る恐る電源コードをコンセントにさしてみたところ、バッテリーの充電が始まりました。特に何も音はせず、着実に充電はされていっているような感じです。

充電量を示すインジケーターがある程度のところに行った頃合いを見計らって、途中でコンセントを抜いてみると、すぐにバッテリー残量が低下して、コンセントを刺し直したところ、数秒ほど「バッテリー交換」を示す LED が点灯しましたけど、しばらくしてまた充電開始の状態にもどってくれました。

中古品いちおう本体には「最初は 4 時間以上充電してください」みたいな記載があったので、しばらく充電を続けた後、とりあえずパソコン 2 機を UPS に接続して稼働し、コンセントから UPS を抜いてみたところ、とりあえず 3 分稼働させても 80% 以上の残量がのこった感じになりました。

ちなみに電池の残量は Smart-UPS 750 の場合は、USB ケーブルで Windows パソコンに接続すると、Windows の標準機能で確認することができるようでした。

 

上記はもちろん、たまたま自分が手に入れた中古 UPS の状態ですし、バッテリーで事故が起これば火災等もあり得ないことではないと思うので、いろいろと不安を覚えながらの動作確認となりました。

今回は、今のところはとりあえず期待通りに動作してくれるようなのでよかったですけど、中古 UPS を利用するなら、一度は新品の UPS を使ってみて、その使用感を体験しておいた方が安心かもしれません。

ともあれ、今回は随分安く UPS を手に入れることができたので、知識とそれなりの覚悟があれば、中古 UPS という選択も悪くはないかもしれないですね。