Gaba の無料体験レッスンで、自分の英語のレベル感を確かめてみました。

英語学習

San Francisco で開催された WWDC16 に参加したのをきっかけに『英語を話す』というのに関心が向かって仕方がなくて、マンツーマン英会話スクール Gaba の無料体験レッスンを受講してみることにしました。


先日に こちら で話した WWDC16 をきっかけに『英語を話す』ということばかりに関心が向いて仕方がなくて。そんな中 マンツーマン英会話スクール Gaba の存在を知り、さらにそこで 無料体験レッスン というのがあることを知り、自分の英語のレベル感を体験してみることにしました。

英会話

そもそも、英会話に興味を持ったのは『San Francisco で、想像以上に英語が言葉として出てこなかった』というのはもちろん大きいのですけど、自分の中で特に興味があったのは、WWDC へ行くより前から感じていた『議論としての英文が読めない』という点でした。

プログラミングのドキュメントとしての英文であればある程度なら支障なく読めるところ、これが 誰かと誰かのやり取り になると、途端に読めなくなってしまう。Stack Overflow みたいなものなら、コードもあるし内容も単刀直入なせいか何とか読める気がするのですけど、これが GitHub くらいになるともう、この辺りから苦手意識が加速し始めます。

英語のやり取りを読むには...

そんな感じで、ずっと『活きた英語で議論されている文章を読むには何が必要なのか』が気になりつつも、糸口がつかめず『とりあえず、読む量を増やすくらいしか手はないのかな』と漠然と思ってました。

そんな中、先日に WWDC を体験する中で、もしかしてそれに足りないものは『会話力』なんじゃないか、そんなことを感じるようになりました。それが本当かはわからないし、そういう話を他の人にしてみると「それよりは…」みたいに他の回答が返ってきたりもするのですけど。

ともあれ、自分の中で想像以上に会話を作ることができなかったこと、そしてその原因のひとつに、もしかして『当たり前の会話を、自分は知らない』みたいな理由もあるのかな、って感じたのでした。もしかして、英会話に触れてみれば、同時に、またはその次のステップとして、英語のやり取りが読めるようになるかもしれない。そんなことを思い始めたら、英会話というものが気になって仕方なくなってしまいました。

Gaba 無料体験レッスン

そうやって、関心を持った英会話。

自分の場合、グループで日常会話をしてもしょうがないなと思って、個別指導のスタイルを取る教室を探してみたら、地元に Gaba という英会話教室があることを知ります。そしてそこで無料体験レッスンを受け付けているのを知りました。

それについて話を聞いてみると、Gaba の無料体験レッスンというのは、レッスンを1コマ受講するというよりは、英語のレベルチェックをするのが主な目的なのだそうでした。講師の先生と話す中で『現在の英語レベルを判定し、適切な学習プランを見定める』みたいな感じの様子。

なんにしても、どんなものかを見てみないことには想像しようもなかったので、ものはためし、さっそく予約を取り付けて、訪れてみることにしました。教室は地元の 青葉台ラーニングスタジオ です。

カウンセリング

Gaba には カウンセラー という立場の人がいらして、日本語で、その人との対話を通して、何がきっかけで英語を話したいと思ったか、学習のゴールとしたいもの、それに至るのに必要なレベル感とか、ひととおりのことを想定してもらいました。

その上で、インストラクターの先生を紹介されて、そこから無料体験レッスンの始まりです。

雑談を通してレベルチェック

無料体験レッスンは英語で行われ、内容的には 40 分ほどの雑談を通して、現時点での自分の英語力を見てくれるみたいな感じでした。

今回、担当してくれた先生は Lucas Rose さん。オーストラリアの出身で、プログラミング経験がある人とのこと。カウンセリングのときに自分は WWDC について熱く語っていたので、もしかすると最初にふさわしい先生を選んでくれたのかもしれません。途中『C++ で OpenGL 書いてた」と聞いて、大いに盛り上がりました。

人選は、狙っているのか、偶然なのか

そんな体験レッスン。もはや、ちゃんとした英文は忘れましたが、最初は「今日は雨ですねー。雨は好きですか?」から始まり「趣味は何ですか?」と聞かれてみたり。

趣味についての質問に「プログラミング」と答えてみたら、この時はまだ彼がプログラミング経験者という背景を自分が知らなかったのもあって、続いて彼から「どのプログラミング言語が好きか」みたいに英語で聞かれたものだから 何の聞き間違えか と、かなり戸惑いましたけど、本気でプログラミング言語のことを聞かれていました。

そこから Swift 言語の話になって、彼から『Swift って何に使う言語なの?』と聞かれ、iOS アプリを作るのに使うと答えてみれば『自分は Android だ』と笑ってくれたり。でもでも最近 Linux にも対応したんですよ! と言ってみれば『つまり Android にも来るかもしれないということか!』みたいな反応が返ってきたり。

まあ、こんな会話を自分は全て英語で言えたわけではないのですけど、さすがは英会話教室、日本語でしか言えなかったところは即座に英語で綴って教えてくれました。

他にも『Java とかいろんな言語があるけれど、なんで Swift なの?』という問いに『Because Swift language is so beautiful !!』と答えれば、即座に良い笑いの反応が返ってきたりして、もう素晴らしい限りでした。プログラミング言語の判る先生で本当に良かったと心の底から思いました。

なかなか、心を掴むのが上手そう…

しかし、すごいですね。英語というより日常会話力が。

英会話とか抜きにして、こうやって相手の話を汲みながら適切な言葉を返していける、そんなところに感心してしまった自分でした。自分はどうもそういうのが下手で、話し終わってしばらくしてから、なんかもっとちゃんと返せたらよかったのになと、反省することはとても多くて。

ともあれそんな感じの体験レッスンで、楽しいまま、あっという間に 40 分が過ぎて行きました。

体験レッスンの進み方

話としては上記の通りなのですけれど、そんなレッスンの進み方にも、工夫をとても感じました。

メモは不要

まず、Gaba では受講者が自分でメモを取らなくていいという方針を大事にしているそうでした。必要とあれば、たとえば『英語でどう言ったらいいか分からない』みたいなとき、先生が教えてくれることになるのですけど、そのとき、必要なことは先生が紙に書いてくれます。

そうして作られたノートは、終わった後にもらえて、受講者は話すことに専念できる、そんな環境づくりにこだわっているとのことでした。必要であれば、各自で IC レコーダーを持参して録音しても良いそうです。

構成

体験レッスンの構成も上手に感じました。

まず最初に雑談から興味を引き出した後、それをテーマに練習問題が始まりました。次の 4 つの出だしを挙げて、それに続く言葉をしゃべってみましょう、みたいな練習です。

練習問題は『英語を話せるようになって、何がしたいか』だったかもしれない。そういえば、自分は『何がしたいか』しか注目する余裕がなくて意図を汲んでないかもですけど、いや、最初に答えに詰まっていたら先生が『たとえば、ラーメンを食べたい、とか』みたいに言っていたので、とりあえずは大丈夫かな?

ともあれこんな質問に、自分は次のように答えてました。まるで何かのひとつ覚えですけれどね。

実際にはもう少し違った表現になってたと思いますけど、こんな風に先生がメモしてくれました。自分の力量では英語で言えない部分は多々あって、日本語をちょっと混ぜつつ悩んでいると、すぐさま助け舟を出してくれる感じで。

興味深かった点

ここですごく面白いなって感じたのは、練習問題として挙げられた、そもそもの冒頭文でした。

だんだん、愛情度が高まるようになっていて、つまりこの問題文だけで表現を段階的に高くする表現する方法が容易に察せます。自分の英語力だと I'd love to から微妙に怪しくなり始めましたけど、この流れなら「なんとなく分かる」し、最後の I'm dying to もきっとその流れだろうなと思いながらも自信が持てずに分からなそうにしてみれば『1,000,000% I want!』って紙に書いてくれて、理解することができました。

ところでこの I'm dying to っていう表現、すごく面白いですね。

Google 翻訳で調べてみると『私は〜に死んでます』とか出てきてもはや意味がわからないですけど。そんなのを見てたら、そういえば、以前に自分が初めて面識のない相手が運用するリポジトリ CocoaPods にプルリクエストを出したときに This seems fine と言われて、何気なく Google 翻訳したら『これは罰金です』とか出てきて唖然とした日を思い出してみたりとかして。


さておき、そんな冒頭表現もそうなのですけど、それらに対する考えを練るという点においても、この段階的な意味の違いが功を奏して、回答も段階的に深くへと自然と導かれるところも興味深かったです。

まあ、普通はぜんぜん違うものが出てくるのかもしれないですけど、あいにく自分は趣味が今は Swift ひとつしかなくて、そうしたらだんだん本質的なところへと向かっていって。英語表現とかの話はさておいて、自分の興味を軽く見つめ直す上でも、良いきっかけにもなりました。

雑談、そしてショートレッスン

そしてそこから再び雑談が始まり、先生に『どんなアプリを作るのが好きか』と聞かれて I'm not interested in making applications みたいに答えてみたり。ちなみにここで『アプリを作ること自体』と言いたかったんですけど、それは上手く表現できませんでした。今に調べてみた感じだと "itself" を最後に添えればいいのかな?

あと、これはちゃんと汲んでもらえているか自信ないですけど I'm dying to work as a programming specialist という言葉になってみたり。自分はたしか "specification" という言葉を使って、それを認識してくれてたと思うんですけど、メモの中ではその言葉は消えていました。まあまあ、でも本当そう。アプリを作ること自体は自分にとっては副産物で充分だから、プログラム言語を捏ね回したり、言語そのものを教えたりとか、そういう仕事がしたいなって、思いながら話してました。


そうやって、練習問題が落ち着いた後は、今までの総復習的なショートレッスンになりました。

自分は最初に「雨の日が好きです!」と言ってあったので、それを受けて『なぜ、雨が好きなんですか?』と尋ねられてみたりとかして。自分の言葉が発端なので、言いたいことはたくさんある、そんなところも練習にぴったりですね。言えるかどうかは別として。

そこで、自分は「良い記憶を思い出すから」みたいに言いたくて、でも言葉が出てこなくて "memories" とか "remember" とか "when" とか "rain" とか、そんな言葉を並べて悩んでいたら、先生が紙に It brings back good memories とか書いてくれたりして、思わず "bring back" という言葉に綺麗さを覚えて感動してみたりして。

見るとなんか分かるんですけれどね、こういう言葉が自分は全く出てこないみたい。

他にもそんなレッスンの中で "Recently" とか "I've been programming since I was in Elementary School." とか、そんな言葉が出なくて先生に作ってもらって『なるほどそうやって表現すればいいんだ』みたいに、とても勉強になりました。


あともうひとつ、印象に残ったこととして。

なんでだったか『Swift 3 を勉強しなければならない、何故ならば…』みたいな話になって、それに "もうすぐ Swift 3 が登場するから" と言いたくて、知ってる言葉を恐る恐る並べて "Swift 3 is comming soon" みたいに言ってみたら、分かってくれてそれと一緒に、次の言葉をメモに書いてくれました。

なるほど…、こうやって表現の仕方が幾つか示してもらえたことが、とっても勉強になりました。それと同時に、というかそれ以上に、ここで API という言葉が先生から普通に出てくることに、この上ない幸運を感じたりしながら。

現状分析

さすがに、実際のレッスンの中で、ここまで恵まれること(自分の趣味に偏りまくれること)はないんじゃないかとは思うのですけど、ともあれすごく嬉しい体験レッスンになりました。

体験レッスンが終わった後は、先生が英語力を分析してくれて、カウンセラーも同席して、それに耳を傾けてました。カウンセラーが同席するからか、レッスン時よりもずいぶん早い口調で話しが展開されましたけど、分からなそうにしているとカウンセラーが日本語で補足してくれたりして、それもなかなか良い感じでした。

英語ができない、ではないみたい

そんな分析を聞いてみると、まず、自分の長所・強みとして "listening is good" と挙げられました。そう…なのか?

強み

それを聞いて自分はすごく驚いたのですけど、なんか "Response Time" (応答速度) が早いんですって。もちろん初心者レベルとしてみたときの評価だろうとは思うんですけど、言ったことを理解して、少なくとも言葉に出そうとするところまでが早いのだとか。そう言われてみれば、たしかに何か言われたときに訳すというより『あ… こう言おうとしてる?』みたいに感じることが多いかもしれない。知らない単語が出てくるとそこに意識が奪われて、途端に総崩れしますけれども。

そんな話を聞いていて、そういえば先日の San Francisco では、ホテルの人の話をほとんど聞き取れなくて筆談主体で2時間くらい雑談していたことがありましたけど、そういえば筆談の時と、直接耳で聞くときで、何か頭の使い方が違うかもしれない気がしました。

課題

対して課題点として挙げられたのが "IT 用語以外の語彙" と "自然なフレーズを話すこと" でした。

これはもう完璧に自覚していたところで迷わず納得するところでしたけど、ふとここで気づいたんですけど、もしかして自分は英語に限らず、そもそも日本語でもそうかもしれない? 日本語でも語彙が少ないことは確かだし、自然なフレーズで喋れているかは自信がないです。

レベル感

そんな感じで英語力の分析されて、最初にカウンセラーと話していた目標と、現在のレベル感とを比較した分析も行われました。

自分が掲げたゴールは、先生には "Communicate with Foreigners / Discussion / Q+A" と認識されていて、現在の自分のレベルは "Daily Level 2"、つまり日常会話の2段階目という感触だった様子です。いちばん下ではないけれど2番目、まずは基礎固めが大事、そんな所感みたい。レベル自体は低いですけど、自分の目標としているところと近くて、ちょっと嬉しい心地でした。

まずは Level 2 で文章 (Sentence) を作るスキルを養い、Level 3 で会話のキャッチボールができるようになり、それから Level 4 と 5 を経ることで自信を持って IT の詳細談義ができるようになるだろう、みたいな目標達成プランとなりました。

まとめ

そんな感じで、無料体験レッスンはここまで。

幸運に恵まれたのか、それとも作戦どおりなのか、ともあれ存分に自分の好きな話ができて、楽しいし、ためになるし、自分の英語がどういうものかを垣間見れる、良いきっかけになりました。自分はずっと、英語が「できる or できない」の Binary でついつい捉えがちでしたけど、それはただの決め込みに過ぎなかった、そんな発見ができたことも今回、自分にとって大きな体験でした。

今回は完全にフリートークで、だからこそこうやって好きな話で盛り上がれたのでしょうけれど、テキストに沿って進めるレッスンになれば様子が違ってくるのかなとも思いつつ、でもショートレッスンでは同じ感じになりそうかなとか、マンツーマンレッスンだから思うままに脱線するのも許されるのかなとか、とはいえ今日の先生じゃないと Swift を連呼できないよねとか、いろんなことを想像してみたりしながら、良い感じに無料体験レッスンの幕は降ろされました。