FrontPage 2003 を使ってみる

SOFTWARE REPORT


FrontPage 2003

FrontPage とは Microsoft 社が販売している Web サイト作成ソフトウェアです。

このソフトは Web ページを作成するというよりは Web サイトの作成と更新を取り扱う感じで慣れるまでは何かと大変でしたけど、慣れてしまえば使い買ってもよくて非常にいい感じです。

個人的には FrontPage 97 の頃から癖がありつつも愛用していたソフトウェアで、FrontPage 2000 の時点ではもはや普通に使えて大満足でした。もっとも FrontPage 98 の頃には、ソースエディタ中に保存するとごっそりデータがなくなっていたり、文字コードの都合で ASP スクリプトが文字化けと判断されると ???? で置き換えられてしまったりなど、いろいろと苦労もありましたけど。

 

ただ FrontPage 2000 でも、スタイルシートを多用するようになってからというもの、場合によってはスタイルシートを編集しようとするとハングアップしてしまい、よく使うソフトだけに FrontPage 2002 にバージョンアップしてみました。

すると、問題のスタイルシートファイルも正常に編集できるようになったほか、編集中のページに適用されるスタイルシートも正確になっていたり、発行(公開アップロード)するしないの設定が容易、かつ視覚的に確認できるようになっていたり、編集中のページを切り替えやすくなっていたりなど、思いがけないほど使いやすくなっていたのでした。

 

そして今回、FrontPage 2003 を使ってみようと思います。

理由としてはまず第一に、FrontPage を利用したいコンピュータが増えたことです。既に導入済みのコンピュータでも事足りるのですけど、作業するコンピュータを明確に分けたかったので購入してみました。

それともうひとつ、複数のページを開いていて、そのひとつを閉じようと [×] ボタンを押すと FrontPage がハングアップしてしまうことがたびたびありました。これは複数開いたら編集し終わっても閉じないようにするという方法で対応していたのでさほど問題はなかったのですけど、できればそういう些細な気遣いもなくしたいところです。

 

たいした理由のないバージョンアップ (買い替え) ですけど、ちょこっと調べてみると、なんと WebDAV でもアップロードができるらしいですね。って、さらによく調べてみると FrontPage 2002 から既に可能だったようですけど、FrontPage Server Extensions または FTP のみかと思っていただけに、これは何かと便利そうです。

 

FrontPage 2003 のインストール

今回は Windows XP Professional にインストールします。既に Microsoft Office 2000 + FrontPage 2002 がインストールされている状況への上書きインストールです。

それにしても、必要 OS が Windows 2000 Service Pack 3 以上または Windows XP っていうのもなんともすごいですね。それだけ最新の機能が使用されているのでしょうけど、それによって快適となるのか、見た目が立派になるだけなのか、または重くなるのか、いろいろと気になります。

 

FrontPage 2003 の CD-ROM を入れてインストーラを起動します。

インストールの手順自体は FrontPage 2002 のときと特に変わらず、簡単に進めることができました。まずはプロダクトキーを入力して、ユーザ情報の入力、使用許諾契約への同意、インストールの種類を選択という感じの流れです。

 

インストールの種類の選択ですけど、ここは少し細かい感じになっていました。細かい説明も書いてあったので引用してみます。

アップグレード 現在の FrontPage の構成に基づいて Microsoft Office FrontPage をインストールし、以前のバージョンの FrontPage をコンピュータから削除します。
完全インストール お使いのコンピュータに Microsoft Office FrontPage をすべてインストールします。すべてのコンポーネントとツールがインストールされます。
最小インストール Microsoft Office FrontPage の最小限必要なファイルだけをインストールします。ディスクの空き容量が不足している場合に選択します。
標準インストール Microsoft Office FrontPage を最も一般的に使用される設定でインストールします。機能のいくつかは初めての使用時にインストールされますが、後からコントロールパネルの [プログラムの追加と削除] で追加することもできます。
カスタム インストール Microsoft Office FrontPage のインストール設定を変更します。お使いのコンピュータにどの機能をインストールするかを指定できます。また、以前のバージョンの FrontPage を削除するかどうかも指定できます。詳しい知識のあるユーザ向けのオプションです。

今回は、簡単に選択するなら 「アップグレード」 ですけど、カスタムインストールでも既存の FrontPage を削除するかどうかが選択できるようなので、こちらを選んでみることにします。選択の過程でどのような機能がインストールされるかも垣間見れるので、個人的にはカスタムを選ぶことが多いのでした。 ざっと見る程度ですけど。

インストールする項目を選択して次へ進むと、以前のバージョンをどうするか問われます。今回は 「以前のバージョンをすべて削除する」 を選びました。すべて削除するといっても、FrontPage 以外は削除されないので心配なしです。

 

あとは必要なファイルがコピーされ、しばらくすると完了です。

最後に 「Web サイトで更新および追加ダウンロードをチェックする」 と 「インストール用ファイルを削除する」 をそれぞれ実行することができます。インストール用ファイルは 183MB ほどあるものの後々のメンテナンスや更新で利用するとのことなので残しておくことにして、更新ダウンロードのチェックのみを行うことにしました。

すると Microsoft Office のアップデートサイト に接続されたので 「アップデートの確認」 をクリックしてアップデートがあるかを確認します。そして見つかった更新プログラムをダウンロードして、インストール完了です。

 

FrontPage 2003 を使ってみる

インストールが完了したので、さっそく簡単にですけど使ってみようと思います。

まず起動してみてサイトを開いたのですけど、気のせいかなんだか以前よりもさくっと開けた感じがしました。そして 「Web サイト」 というタブがあるのですけど、そこには選択したフォルダ内にあるファイルの更新日時やサイズやらが表示されて、ファイルの状態を把握しやすくなっていました。

そしてページを開いてみて思ったのですけど、どこがどうしてかはわからないのですけどなんだか 「広い」 感じがします。

そしてそして、ページタグの下にさらにカーソルのいるところの HTML タグが <body><div><div><blockquote><p> というように階層表示され、そこにマウスカーソルを持っていくと、なんとそのタグの影響が及ぶ範囲を視覚的に確認することが出来るようになっています。クリックすればそのタグで囲まれた部分を全選択と、なんとも使いやすそうな感じがします。

他にも、「分割」 表示で、HTML コードと表示を同時に見ながら作業できたりもします。ページのプロパティも、ページタイトルのほか、コメントとキーワードも正式に対応していてなんともいい感じでした。 動作速度も、十分な性能のコンピュータで動かしているとはいえ、以前よりスムーズな気もします。

まだちゃんと使っているわけではないのですけど、早くもとても便利そうな感じです。

 

Web の発行 (アップロード) についてもやってみましたけど、次の方法が利用できるようになっていました。

FrontPage または
SharePoint Services
FrontPage Server Extensions または SharePoint をサポートするリモート Web サーバ 場所を http:// で指定するほか、SSL でのアップロードも可能

ただし WebDAV + SSL は試してみた限りでは、もしかすると出来ないかもしれない
WebDAV DAV (Distributed Authoring and Versioning) をサポートするリモート Web サーバ
FTP ファイル転送プロトコル (FTP) をサポートするリモート Web サーバ 場所を ftp:// で指定し、アップロードディレクトリと Passive モードを利用するか指定可能
ファイル システム ローカルまたはネットワーク上のコンピュータにあるフォルダをリモート Web サイトとして使用する ディスク上に保存する時と同じ指定

明示的に選択できるのがうれしいですね。また HTML の最適化という項目もあって、それを使うことで、アップロード時に HTML コメントを削除したり余分な空白を削除したりといった調整が可能になっていました。また方向も調整できて、ローカルからサーバへ、サーバからローカルへ、相互の同期といったことができるようです。間違うと怖いですけど、同期の機能は使い方によってはなかなかいいかもしれないですね。