Windows Server 2008 Server Core: Server Core のインストール

SERVER


Server Core インストール環境の準備

今回は、Microsoft Virtual Server 2005 R2 上で動作する仮想 PC へ、Windows Server Core をインストールしてみることにしました。仮想 PC の仕様は次の通りです。

CPU AMD Athron64 X2
メモリ 256 MB … インストールに失敗
1 GB
ハードディスク 16 GB (IDE コントローラ)
SCSI インターフェイス

ハードディスクの容量は、インストールに 1GB, 稼働時には 2GB あれば良いとの記載が見受けられました。

ただ、これまでの経験上、必要容量を遥かに超えるディスク容量が用意されていないと、満足に動作できない恐れがありますので、容量を極力削らないといけない時代でもないですし、とりあえず 16 GB のハードディスクを割り当てておくことにしました。

他、メモリ容量については、指標が見つからなかったため、とりあえず 256 MB としています。足りなければ、その時に増加すれば良いでしょう。

 

Windows Server Core のインストール

Windows Server 2008 (x86) の CD-ROM を用いて仮想 PC を起動します。

起動プロセスが立ち上がると、"Windows is loading files..." プログレス画面がなぜか 1024x768 のスクリーンサイズで表示されました。続く Windows Vista のようなプログレスバーが表示される画面では 800x600 にもどりましたけど。

それを経て、いよいよ Windows Server 2008 のインストールに必要な手順へと進んで行くこととなりました。

Windows のインストール

Windows Server 2008 の起動プロセスに入って少し待つと、まずはインストールする言語とキーボードに関する情報の入力画面になりました。今回は日本語環境で利用しようと思いますので、次のように入力しておくことにしました。

インストールする言語 日本語
時刻と通貨の形式 日本語 (日本)
キーボードまたは入力方式 Microsoft IME
キーボードの種類 日本語キーボード (106/109 キー)

ところで、ここで気になったこととして、VMRC (Virtual Machine Remote Control) クライアントに表示される Windows Server 2008 の画面の描画がやけに重たい感じがしました。

メモリが足りないのか、Virtual Server 自体に負荷がかかっている状態なのか、それともネットワークの不調なのか、今の段階ではどこが影響しているのかは判らないのですけど。

 

とりあえず 【次へ】 進み、Windows のインストール前の注意事項に目を通してみると、インストールの最小要件が表示されていましたので、ここで一度、整理しておきたいと思います。

ただ、Windows Server Core については触れられていないようなので、参考にならないかもしれないですけど。

項目 最小値 最大値
CPU 性能 (x86 の場合) 1.0 GHz 2.0 GHz 以上
CPU 性能 (x64 の場合) 1.4 GHz 2.0 GHz 以上
メモリ容量 512 MB 2 GB 以上
ディスク容量 10 GB 40 GB 以上

また、Windows Server 2003 以前で構成されたドメインに Windows Server 2008 をドメインコントローラとして参加させる場合には、参加前に予め、行っておかなくてはいけないことがあるようです。それについては、また、ドメインコントローラとして既存ドメインに追加する機会があった時にでも、記してみようかと思います。

ともあれ、「今すぐインストール」 をクリックして、インストールを進めてみようとしたところ、次のようなエラーが発生してしまいました。

Windows のインストールで予期しないエラーが発生しました。インストール元がアクセス可能であることを確認してから、インストールを再起動してください。

エラーコード: 0xC0000005

とりあえず、メモリが小さすぎたりする場合も考えて、メモリの割り当て容量を 512 MB にしてみることにしました。

ただ、これでも特に改善はないような感じでした。メモリ容量を 1GB にしたりもしてみましたけど、特に改善は内容です。なんとなく全体的に仮想 PC の応答が遅いような気がするので、ネットワークの問題なのかもしれません。

Windows Vista (x64) にしてからというもの、ASUS M2N-VM DVI マザーボード搭載 LAN アダプタとの相性なのか、ネットワークが頻繁に切断され、アダプタを無効にして再有効化しないと復活しない症状が現れるので、その影響を受けてしまっているのかもしれないです。

いずれにせよ、今度はインストールの手続きまでは行くことができるようになりました。やはり、メモリ 256 MB というのが問題だったのかもしれないですね。

インストールするオペレーティングシステムの選択

続いて、インストールするオペレーティングシステムの選択画面となりました。

  • Windows Server 2008 Standard (フルインストール)
  • Windows Server 2008 Enterprise (フルインストール)
  • Windows Server 2008 Datacenter (フルインストール)
  • Windows Server 2008 Standard (Server Core インストール)
  • Windows Server 2008 Enterprise (Server Core インストール)
  • Windows Server 2008 Datacenter (Server Core インストール)

今回は x86 環境ですので、これらの x86 版を選択してインストールすることが可能となっていました。この中から "Windows Server 2008 Standard (Server Core インストール) を選択して、【次へ】 進んでみることにします。

ライセンス条項

すると、ライセンス条項の表示と同意の手続きへと移って行きました。表示されたライセンス条項は "MICROSOFT WINDOWS SERVER 2008、 STANDARD" と銘打たれているので、Server Core のインストールであっても、フルインストールと特に違いはないのでしょう。

ざっと目を通した上で、"条項に同意します" にチェックを入れて 【次へ】 進みます。

インストールの種類

インストールの種類を選択します。

ここでは、"アップグレード" と "カスタム(詳細)" とを選択するための画面のようですけど、今回は CD-ROM からのインストーラ起動のため、アップグレードはできない状態になっていました。

Windows のインストール場所を選択

Windows Server 2008 をインストールするパーティションを選択します。今回は、あらかじめ仮想 PC に登録したハードディスク 1 つを丸ごと使用しますので、"ディスク 0 の未割当領域" である 16.0 GB を選択した状態で 【次へ】 進みます。

パーティションをいろいろ区切りたい場合には、"ドライブオプション(詳細)" から行うことになるのでしょう。また、非標準のハードディスクインターフェイスを使用している場合には、まずは "ドライバの読み込み" を行って、適切なデバイスドライバを読み込む必要があります。

Windows のインストール

これらの設定を終えたら、いよいよ Windows のインストール手続きが始まりました。

  • ファイルのコピー
  • ファイルの展開
  • 機能のインストール
  • 更新プログラムのインストール
  • インストールの最終処理

これらの手続きが行われるまで、しばらくの間、経過を見守ります。

およそ 6 分程度待った後、仮想 PC が自動的に再起動され、真っ暗な画面にドットがいくつか表示されました。そんな感じのシステム設定が行われている様子の場面が数分間繰り返された後、再びインストールの画面へ戻ってきました。

そのまま引き続き、インストールの最終処理が行われ、再び仮想 PC の再起動となりました。そして全体的におよそ 25 分くらいでしょうか、Windows Server 2008 Standard のログオン画面が表示されるようになりました。

 

□ Windows Server 2008 にログオンする

ログオンとパスワードの変更手続き

Windows Server 2008 Standard (Server Core) が起動したので、ログオンを行ってみることにします。

まず、従来通り [Ctrl] + [Alt] + [Del] を発行すると、最初に現れる画面として [他のユーザー] という選択肢が表示された画面になりました。なんだか XP Home Edition の "ようこそ" 画面を思わせる作りに、これまでのサーバ系とは違う雰囲気を感じます。

とりあえず [他のユーザー] を選択してみると、ユーザー名とパスワードを入力する画面となりましたので、ユーザー名を "Administrator" とした上で、パスワードは空のままログオン手続きを行いました。そうしたところ、エラーを示す赤い×マークが現れてましたが、それに添えて 「ユーザーは最初にログオンする前にパスワードを変更しなければなりません。」 というメッセージが表示されました。

【OK】 ボタンをクリックすると、新しいパスワードの入力画面となりましたので、設定したいパスワードを入力の上、次へ進むと、無事、パスワードの変更手続きが行われ、Windows Server Core へログオンすることができるようになりました。

 

ログオンすると、デスクトップの構築手続きなどが行われた後、管理者モードのコマンドプロンプトが画面に表示されました。

これまでの Windows の雰囲気と違って、なんだかそっけない感じがするとともに、わざわざウィンドウでコマンドプロンプトが表示されなくても、従来の DOS のようなプロンプトでも良さそうな気もするものですけど、きっとこれが Windows にとってはシンプルな形なのでしょう。

メモリの使用状態を確認する

ログオンできる状態となったので、まずはメモリ使用量を確認しようと思います。

タスクマネージャをどのように起動するか、少し迷ったのですけど、とりあえず [Ctrl] + [Alt] + [Del] を発行してみたところ、やはりこちらからタスクマネージャを起動することができるようになっていました。他、コマンドプロンプト上で "taskmgr" と入力しても起動できました。

そんな感じでタスクマネージャを起動すると、別ウィンドウとしてタスクマネージャが現れます。コンソールだけで管理したい場合はどうするのでしょうね。とりあえず、今はウィンドウで十分なので、これで良しとしておくことにします。

 

肝心のメモリ使用量を確認してみると、インストール後の起動直後の現時点で、244 MB となっていました。

空きメモリは 687 MB との表示でしたので、Windows Vista のような、メモリを先回りして利用しておくといった機能は搭載されていない感じがします。なにはともあれ、256 MB 未満でシステムが稼働してくれるというのは、なかなかありがたい感じがしました。

ハードディスクの使用量を確認する

Windows Server 2008 Server Core のインストールによって、どれくらいパーティション容量が使用されたかも調べておこうと思います。

ハードディスク容量の調べ方として、もっと賢い方法があるのかもしれないですけど、とりあえず "DIR" コマンドを用いて、システムドライブの容量を調べてみたところ、"14,114,443,264 バイトの空き領域" があると、画面に表示されました。

これを GB に換算すると 13.15 GB くらいの様子です。パーティションの容量が 16 GB ですので、およそ 2.85 GB 消費したという形になるのでしょうか。なんとなく多いような気もしますけど、やはりこれくらいの容量は最初から必要になってくるのかもしれないですね。

 

□ バーチャルマシン追加機能のインストール

今回は Microsoft Virtual Server 2005 R2 上の仮想 PC に Server Core をインストールしたので、併せて、バーチャルマシンの追加機能もインストールしておくことにします。

Virtual Server 2005 R2 の管理ページで "バーチャルマシン追加機能のインストール" にチェックを入れて 【OK】 ボタンをおしたら、引き続き Windows Server 2008 Server Core 上で CD-ROM ドライブに割り当てられたドライブ名の中の "Windows" フォルダ内にある "setup.exe" を実行して、バーチャルマシンの追加機能のインストールを実行します。

たとえば、CD-ROM ドライブが D: に割り当てられている場合、次のような流れとなります。

D:

cd \Windows

setup.exe

余談ですけど、こんな作業をしている途中で、Windows Server Core シェルがハングアップしてしまいました…。

コマンドプロンプトで TAB キーを連打したら、それ以上キーボードが利かなくなってしまったのでした。[Ctrl] + [Alt] + [Del] は正常に利くのですが、タスクマネージャは起動せず、シャットダウンや再起動も、実行しても無視されてしまう感じです。結局のところ、仮想 PC を再起動することで対応することとなったのでした。

再起動後に同じことをやってみても、特に問題はなかったので、何かしらの偶然によるもののようでしたけど、システムとしては継続稼働はするものの、電源を一度 OFF にするまで、コマンドプロンプトの復帰ができないという今回の問題は、いささか不安を覚えるところです。

何はともあれ新しいソフトウェアは、そういったところも加味した上で、導入を進めるものなのでしょうけれど。

 

"setup.exe" を実行すると、Windows インストーラが起動して、従来通りの "バーチャルマシン追加機能" セットアップウィザードが起動します。

後は、手順通りに進めた上で、再起動を行えば、バーチャルマシン追加機能のインストールは完了です。