FF XI ベンチマークを試してみる(その3)

REPORT


あまった部品…

自作 PC を、少しずつでもパーツを買い換えていくといつの間にやらもう1台 PC を組み立てられるだけのパーツが揃ってきます…。今回もそのような感じで、ちょっと買い足せばもう1台組み立てられそうだったので思い切って増やしてみることにしました。

利用用途は、今まで使っていた PC を常に起動させ、それを今回組むものからリモートデスクトップ等を使って操作する感じにしようと思います。常に稼動させる PC では 株式会社ネットワールド さまより販売されている VMware を使って複数台の仮想サーバを動かす予定です。

他にも、SQUARE-ENIX 社のオンラインゲーム、FINAL FANTASY XI を遊ぶときにも使う予定だったりしますけど^^

 

さて、余った部品の中で今回使えそうなものを探してみます。

まずマザーボードですけど、これは AOpen さまの MX4BS というものがあまっていました。Intel Pentium 4 用のマザーボードで、システムバス 400MHz の、メモリは SDRAM PC133 という、今では少し性能が低めのマザーボードです。が、個人的にはこれだけあれば十分な気がします。

それにあわせて、CPU は Pentium 4 の 2.40GHz が、メモリは SDRAM PC133 が合計 1GB ありました。USB 2.0 インターフェイスとして、ラトックシステム社の REX-PCIU2 を使用します。CD-ROM ドライブは、とりあえず一般的な 52 倍速のものを取り付けておくことにします。

ハードディスクは、Seagate 社の Barracuda ATA IV ST380021A があまっていたのでこれを利用します。インターフェイスは Ultra ATA/100 なのですけど、マザーボード自体の ATA インターフェイスも ATA/100 なので今回はこれで丁度いいと思われます。容量は 80GB です。

OS は、Microsoft 社の MSDN で入手したため、Windows XP Professional が1つあまっているのでそれを使用します。

 

他にもビデオカードがあまっていたのですけど、FINAL FANTASY XI をより快適に遊ぶため、ちょっと性能のいいものへ買い換えることにしました。

 

追加購入

たりない部品といえば、PC ケースと、買い替えが理由ですけどビデオカードです。

PC ケースの選択は、ビデオカードを新調するにあたって LowProfile は心もとないため、通常サイズのボードが載せられるケースを探しました。それでいて、あまり邪魔にならないように小さめのもの…。

そうして選んだのが、オウルテック社の OWL-PCBM-01(B) という製品でした。Micro ATX までの対応ですけど、MX4BS ならば問題なく入るはずです。サイズも、幅 135mm x 奥行き 375mm x 高さ 350mm と、調べた中では小さく、フロントにオーディオや USB ポートが用意された仕様になっていました。

ビデオカードは AOpen 社の Aeolus FX5900XT です。もっともっと性能のいいボードはあるみたいですけど、VRAM 128MB あってそれなりに早いであろう Geforce FX5900XT が乗っていて、第一にちょっと高かったですけど値段が比較的手ごろだったのが決め手となりました。マザーボード自体が AGP x4 までしかサポートしていないのでややオーバースペックな感じもしますけど。

 

組み立てる

PC ケースが届いたので、付属の文書を読みつつとりあえず中身をのぞいてみました。

すると、さほど気にしてもなく問題にもならなかったのですけど、内部に、ハードディスクは1台だけしか設置するスペースがないとのことでした。小型のケースなので当然といえば当然ですけど、念のため気をつけておいたほうがいいところかもしれないです。

また、前面のポートですけど、USB と IEEE については内部用コネクタ用に、ケースとマザーボードとのリセットスイッチやパワースイッチを接続する感じのコネクタが用意されているのですけど、オーディオに関しては、普通のオーディオケーブルをケースの外側へ回して引く感じになっていました。

AOpen 社のマザーボードとケースの場合、ケースの内部のみで配線が完了していたので、それが当たり前のような感覚だったのですけど、多くの場合、確かにいったん外にケーブルを出す必要がありそうです。ちゃんと専用の穴が用意されているので、変にケーブルが露出する心配はなさそうです。

電源ケーブルは、ロットによって変わるのかもしれないですけど、ATX 電源、Pentium 4 用の 4 ピン、一般的な 4 ピンが 4 つ、Serial ATA 用のが 2 つ、FAN 用の 3 ピン (白) が 1 つ、FDD 用のが 1 つとなかなか豊富でした。

あと、ケースを開けるときは、レバーを下げながらカバーをスライドさせるだけで開けられるので、これもなかなか便利です。

 

とりあえずマザーボードを載せてみます。

MX4BS は、LAN ポート、サウンドポートが備わっているため、それらを保護している金具をまずは取り外します。ドライバなどで内側から押してあげればけっこう簡単に取り外すことができます。

そしてマザーボードを置いてみると、問題なく、ケース内に収まってくれました。付属していたねじでとめれば完了です。そうして CPU とメモリをマザーボードに一通り載せました。ATX 電源を接続して、Pentium 4 用の 4 ピン電源を接続して、CPU ファンと付属のケースファンの電源をマザーボードからとって…。

CD-ROM の設置、これも簡単に出来るようになっていました。レバーを押すと簡単に CD-ROM ドライブを設置する部分を取り出すことが出来るようになっていました。そして付属していた小さいスプリングプレートの鍵の部分を、CD-ROM ドライブのねじ穴 (下側) に引っ掛けます。あとは、正面側の口から差し込んでやれば固定完了です。いったん差し込んでも簡単に取り出せるようになっているので、ドライブを交換するときも簡単そうです。

フロッピーディスクドライブもそんな感じのようなのですけど、今回はあまっていなかったので設置しませんでした。

ハードディスクの設置場所も、CD-ROM の時と同じようにして取り外すことができました。ただ、ちょっと硬かったので取り外すときは注意が必要かもしれないです。とりはずしたら、ハードディスクは付属の、かさの大きいねじを使って取り付けます。

 

ドライブ周りの配線を整えて、マザーボードとの LED 等も整えて…。いままで AOpen 製のケースを使っていて内部オーディオコネクタを接続していたのですけど、今回はそれを使用しなくなりました。

そのとき、MX4BS ではジャンパーピンをその内部オーディオコネクタにつける必要があるようです。欠けているピンを目印に、その両側、5-6 と 9-10 の2つの部分にジャンパを取り付ければ OK です。ジャンパをなくしてしまっている場合は、パーツを取り扱っているパソコンショップを探せば見つかると思います。

それと、配線していて気づいたのですけど、このケースには Beep 音など用の簡単なスピーカは搭載されていないようです。なので、マザーボードの LED 等の配線をする部分の、スピーカーのピンには何もささない感じになりました。

一応、メモついでにピンの役割等を書いておくことにします。

フロントパネル

SPWR GND POWRLED GND +5V NC NC GND RESET GND
NC NC +5V IDELED IDELED +5V +5V GND NC SPEAKER

 

フロントオーディオ

AUD_GND AUD_VCC AUD_RET_R - AUD_RET_L
AUD_MIC AUD_MIC_BIAS AUD_FPOUT_R HP_ON AUD_FPOUT_L

 

IrDA コネクタ

- GND IR_RX
NC +5V IR_TX

 

USB コネクタ

- GND SBD2+ SBD2- +5V
NC GND SBD3+ SBD3- +5V

 

オーディオケーブルは、ファンの少し下にある、丸い部分をマイナスドライバなどを使ってこじ開ける感じでとりはずして、そこから外へ、オーディオケーブルを出します。それを、マザーボードのオーディオコネクタ (外部) へ接続すれば OK です。

 

そして最後に拡張カードの搭載です。

ここも、個人的にはあまり好きではないのですけど、ねじを使わなくて済むようになっていました。レバーを引いて持ち上げる感じで、スロット全体の固定金具がはずせます。そして、スロットへ AGP や PCI カードを取り付けて、また固定金具をはめれば取り付け完了です。

それにしても、Aeolus FX5900XT はやたらと大きいですね。幸い問題なかったのですけど、あわや CD-ROM と衝突しそうで焦りました。ただ、すぐしたの PCI スロットはファンに邪魔されて確実に利用できない感じです。ぎりぎりの枚数の拡張カードを挿そうと思っている場合は注意です。

 

起動してみる

ハードウェア周りのインストールが終わったので、電源を入れてみることにしました。

電源を入れてみてまず気になったのが音でした。なにやら、うなるような騒音がして困ったのですけど、調べてみたところ、どうやら CPU ファンとケーブルが接触して回転がおかしくなったのが原因のようでした。

CPU ファンというのは普通、ヒートシンクの上側についているのが一般的だとおもうのですけど、MX4BS の、というか、以前に購入したベアボーンキット A645-CA のヒートシンクは、側面にファンが着いているのでした。そして、ケースには、上側にファンがついているものとしてか、その位置にカバー状のものが取り付けられていて、そこに配線が巻き込まれると CPU ファンに接触… している感じです。

ケーブルの配置を調整して、CD-ROM の下側を通すようにしたところ、騒音問題は解消されました…。とおもいきや、まれに回転が不安定になって騒音がすることがあるようです。細かい原因はわかりませんけど、電源を入れなおすと直るようなので、とりあえずはこれでよしとしておきます。

 

さて、今回はフロッピーディスクを搭載しなかったのですけど、起動してみると BIOS がエラーを通知してきます。

なので、フロッピーがなくてもエラーがでないよう、BIOS を調整してみることにしました。具体的には "Standard CMOS Features" の設定で、"Halt On" の部分を、"All , But Diskette" に変更します。

これでエラー表示もなくなり、問題なく起動できるようになりました。

 

Windows XP のインストール

特に難しいことはないですけど、ざっと書いておくことにしました。

Windows XP Professional の CD-ROM をいれて PC を再起動します。あとはインストーラの指示のもと、作業を進めていけば OS のインストールはとりあえず完了です。

インストールが完了したら、まっさきに Windows Update を実行して、システムを最新の状態に更新しておきます。

 

と、1回 Windows Update を実行したときに NVIDIA のドライバも合わせてダウンロードしたのですけど、再起動してみたところ何やらエラーレポートが通知されました。

The NVIDIA System Sentinel is reporting that the NVIDIA-powered graphics card is not receiving sufficient power.

なにやら、十分なパワーを受け取っていないとかどうとか…。とりあえず NVIDIA nView Setup Wizard も一緒に起動していたので、そちらを少し調整して再起動を行ってみることにします。が、特に対処したわけではないので、やはり同じエラーがでてしまいました。

しばらくはそのまま Windows Update を続けていたのですけど、再起動のたびにこのエラーが表示されていて…、よくみるとなにやら電源コードのようなものが伸びている絵が一緒に表示されていました。

説明書を読み直してもそれらしい記述はなかったのですけど、ふたを開けてよく眺めてみると、HDD にとりつけるのと同じ 4 ピン電源を指す場所がビデオカードに用意されていたのでした。電源を差し込んで改めて起動してみると、エラーの表示はなくなりました。

 

一通り Windows Update を終えてみると、認識されていないデバイスは "ユニバーサル シリアル バス (USB) コントローラ" のみとなっていました。

これは PCI スロットに挿した USB 2.0 コントローラでしょうか…。ただ、たしかこのカードは Windows 2000 だったかに正式サポートされてドライバが自動的にインストールされたような気がします。このあたりを確認すべく、USB フロッピーディスクドライブを接続してみることにしました。

すると、マザーボードの USB ポートも、新たに載せた USB 2.0 ポートも、正常に動作していることがわかりました。フロントの 2 つのポートも大丈夫のようです。

とりあえず正常に動いているようながら、念のためデバイスドライバからそれを選択して、ドライバの更新を行ってみたところ、自動的に "NEC PCI to USB Enhanced Host Controller (B0)" として認識されました。

 

FINAL FANTASY ベンチマークを動かしてみる

OS のインストールが終了したので、とりあえず手軽に FINAL FANTASY XI の公式ベンチマークソフトを動かしてみることにしました。

以前にも FF XI ベンチマークを試してみる(その1) や FF XI ベンチマークを試してみる(その2) にて触れたのの続きとすると、PC の全体的なスペックはその1の状態にもどったものの、ビデオカードのみ Aeolus FX8900XT に変更した感じになります。

 

まずはベンチマークソフト Ver.1.1 で試してみたところ、スコアは 3600 ほどとなりました。

CPU やバススピードを上げて 4000 近い値を出していたのでスコア的には低くなっていますけど、このスペックでビデオカードを取り替えただけと考えれば 500 ポイントほどのスコアアップとなりました。それに FX5200 に取り替えてからは、スコアこそ上がっていたものの重くてバックバッファを 512x512 に落とさなくてはいけなくなっていたため、スコアだけで一概に判断することは出来ませんし。

そして今回は、ベンチマーク 2 も試してみました。とはいえ、以前にも動かしたことがあるのですけど、そのときは高解像度で 1300 くらいと散々な結果になっていました。今回は、低解像度で 3400 ポイント、高解像度でも 3200 ポイントとなりました。体感的な速度で見てもかなりいい感じがしました。

 

さて、ビデオカードのドライバを見ると、"NV35" というドライバが認識されてみました。もっと的確な、今回の場合は FX5900XT のドライバならば、もっとベンチマークの改善が見られるのではないかと思い、やってみることにしました。

アダプタのプロパティから、ドライバの更新をおこなってみます。

とりあえず自動的にインストールするよう指示して見ると、適切なドライバが見つからないとのことでエラーとなりました。なので、「一覧または特定の場所からインストールする」 を選んで、検索しないでリストから探し出してみることにします。…すると、FX 系統のドライバはまだ存在していないようでした。

公式サイトから探してみてもよかったのですけど、とりあえずは付属の CD-ROM からドライバをインストールしてみることにします。

 

Aeolus FX5900XT に付属していたドライバ CD-ROM からインストーラを起動して、手順にそって進んでいけばインストールは完了です。途中、Windows ロゴテストに合格していないとの警告が表示されますけど、そのまま続行しました。

しばらくして、終了したのでしょうか…。

とりあえずディスプレイアダプタの情報を見ても変化が見られなかったので、一度 PC を再起動してみることにしました。再起動後に改めて確認してみると、今度はちゃんと "NVIDIA GeForce FX 5900XT" として認識されていました。

それでも結局、スコア的には変わる感じがなかったのですけどね。

 

ベンチマークを終えて実際のゲームを動かしてみると、バックバッファを 1024x1024 にした状態で、明らかに以前よりも快適に動作するようになりました。ときどき、つっかかる感じもありますけど、今のところ問題なさそうでいい感じです。