CPU 温度が 65 ℃ を超えてしまう

HARDWARE REPORT


CPU を交換したら CPU 温度が 65 ℃に

GIGABYTE 社のマザーボード GA-MA78GPM-UD2H に CPU AMD Athron64 X2 3800+ を搭載して利用していたのですけど、AMD Phenom X4 9550 が余ったので、それに交換してみたときのお話です。

CPU を交換して Windows 7 を起動してみたところ、電源を入れてある程度すぐの段階で、マザーボードから警告を示すビープ音がなってしまったのでした。BIOS 画面で確認してみると、CPU 温度の警告センサーを 60 ℃ 以上に設定してあり、CPU の温度はそれを上回る 65 ℃ として検出されています。

警告温度の設定は 60 ℃, 70 ℃, 80 ℃, 90 ℃ と設定できるようで、70 ℃ に設定しても、数分もしないうちに警告音が鳴りだしてしまい、Windows Media Center を閉じたのと時を同じくして、システムが強制再起動されてしまったのでした。なお、CPU ファンは Phenom X4 9550 に付属していたものを使用し、熱伝導シートは ainex HT-08 を使用しています。

とりあえず 90 ℃ の設定にすれば警告音は鳴りませんでしたけど、調べてみると、CPU の温度というのは一般的に 40 ℃ 前後といった感じになるようなので、しばらくすると 70 ℃ を越えるというのは、少し異常な感じです。CPU ファンも全開で回転しているような感じで、ずいぶんと気になる回転音が聞こえてきます。

 

CPU の熱伝導グリスを塗り替える

CPU グリスを塗りなおしたら 65 ℃ が 40 ℃ になったという記載を見つけたため、自分の環境でも、試しにグリスを塗り直してみることにしました。

もう一度 CPU のヒートシンクを取り外してみると、普段なら CPU にけっこうくっついているはずのヒートシンクが思うより簡単に外れました。接着面の熱伝導シートを確認すると、何やらつるつるとしていて溶けていない様子です。

70 ℃ 近くにも達したのに溶けた感じがしないのもおかしいと思いつつ、ヒートシンクから剥がしてみると、程良く力を加えたところでつるっとシートが剥がれてきました。剥がれたシートを見てみると、何やら透明の保護シートが装着されている感じです。どうやらこの影響で、熱が伝わらずに CPU 温度が上昇してしまったことで間違いなさそうです。

HT-08 をヒートシンクに貼り付ける際に、ちゃんと保護シートを取り除いたつもりだったんですけどね。良く見てみると、保護シートを取り除くためのプルタブだけが剥がれてしまったみたいです。HT-08 は上手く貼れれば、プルタブを剥がすとスムーズに保護シートも剥がれてくるので、何となくでも剥がすのに苦労する場合には、貼るのに失敗していると疑った方が良いかもしれません。

 

ともあれ、余っていたシリコングリスに塗り替えて PC を起動し、BIOS で温度を確認してみたところ、40 ℃ にまで低下していました。Windows 7 起動後も CPUID HWMonitor というソフトを用いて CPU 温度を確認してみましたけど、40 ℃ 〜 50 ℃ の範囲で収まっているようで、これで問題はとりあえず解消したものと思われます。

 

余談 (Phenom X4 9550 の相性について)

ところで Phenom X4 9550 についての余談ですが、この CPU はメモリ設定にシビアなのでしょうか。

この Phenom 9550, これまでに 2 種類の ASUS 製のマザーボード、確か M2NPV-VM と M4A780AM だったと思うのですけど、これらに BIOS 設定をディフォルトにしたまま Phenom X4 9550 を搭載すると、どちらとも BIOS ポスト画面さえ表示されない状態でした。

最終的には Athron64 X2 で BIOS 画面を起動してから "Memory Interleaving" を Disable にすることで Phenom X4 でも BIOS 画面から起動までできるようになったのですけど、その時にいろいろ調べてもそれらしい情報が得られませんでした。CPU 対応表にも Phenom X4 9550 と書かれていたと思うので、それでも初期設定で動作しないというのが、そしてそれが騒がれている感じがしなかったのが、なんだか不思議です。

ともあれ、今回の GA-MA78GPM-UD2H なら、Phenom X4 9550 をソケットに指せば、ディフォルトの設定で問題なく認識され、システムを起動することができました。