Slackware 9.0 のインストール
SOFTWARE REPORT
VMware workstation 3.2
vmware とは、日本では ネットワールド社 が販売している DOS/V エミュレータです。
このソフトウェアを利用することで、コンピュータ上に複数の PC を同時実行させることができます。動作可能なプラットフォームは Windows / Linux と用意されています。
ネットワークのブリッジ機能がまた便利で、これを使うとネットワーク上では物理的にコンピュータが存在しているものと勘違いしてしまうほどです。今回試したのは workstation パッケージなのですが、ほかにも GSX Server という、サーバ運用を目的としたパッケージや、独自の OS として稼動する ESX Server など、魅力的なパッケージもあります。けれど少々お高い…。
Slackware 9.0
Slackware は、http://www.slackware.com/ から入手できる Linux ディストリビューションのひとつです。
日本ではパッケージとしては販売されていないようですけど、個人的にはお気に入りのディストリビューションです。慣れてしまっているせいもあるのですけど、シンプルでとてもわかりやすいです。ただ、インストールは慣れるまで大変かも…。
Slackware 9 のインストール
インストール環境
Platform | VMware workstation 3.2 |
---|---|
CPU | Intel Pentium 4 2.4GHz |
Memory | 128MB |
SCSI 0:0 | Virtual Disk 4.0GB |
SCSI 0:1 | Virtual Disk 0.1GB |
IDE 1:0 | DVD/CD-ROM |
LAN | Bridge |
USB | 2 ポート USB コントローラ |
このようなハード構成です。
VMware なので、LAN は AMD PCNet というものです。CPU はホストコンピュータのを継承しますので Pentium 4 2.4GHz となりました。
Slackware の入手
Slackware 9 をダウンロードします。
今回は http://www.slackware.com/ のダウンロードサイトより、ISO 形式のディスクイメージ (install.iso) を入手しました。それを CD-R に焼けば出来上がりです。
もしかすると一部のインストールイメージだけの話なのかもしれないですけど、少なくとも自分の入手した ISO イメージにはどうやらこのイメージには Linux カーネルのソースファイルは含まれていないようでした。
なのでインストール時にはカーネルソースが組み込まれないので、それも必要な場合、というか念のため、上記サイトからカーネルソースをダウンロードしておくのがいいかもしれないです。
カーネルソースは slackware/k/ ディレクトリに kernel-source-2.4.20-noarch-5.tgz として提供されていました。
インストール開始
CD-ROM からの起動
CD-ROM イメージを焼いた Slackware は CD からの起動に対応しているので、CD-ROM ドライブへ Slackware 9 のインストールディスクを挿入して、仮想マシンを立ち上げます。
boot:
まずは起動オプションの選択です。
とりあえずなにもオプションを指定しないで、Enter キーを押して先へ進んでみたところ、IDE は PIIX4 として認識され、USB ドライバは usb-uhci.c / usbkbd.c が組み込まれているようです。
が、SCSI ドライバ関連の情報が見つかりません。
実際にあとでディスクの初期化をする際にもドライブの指定がうまくいかなかったことから、どうやらディフォルトでは組み込まれないようです。
なので改めて起動して、今度は起動オプションを選択してみることにしました。
Boot: の時点で [F2] キーを押すと選択できる起動オプションなどが書かれたメッセージが表示されます。それをみてみると、どうやら SCSI 構成用のオプションとして、"scsi.s" と "scsi2.s" の2つがあるようでした。
とりあえず "scsi.s" の方を選択してみると、今度はしっかりと BusLogic BT-958 と認識されてドライバが組み込まれました。
念のため "scsi2.s" でも実験しましたが、こちらの場合は SCSI デバイスが見つからなかったとのことです。なので、今回は "scsi.s" を起動オプションとしてインストール作業を続けます。
Enter 1 to select a keyboard map:
続いて使用するキーボードマップを選択することができます。日本語 109 キーボードを使用しているので、1 を押してキー配列を選択することにしました。
そして候補の中から "qwerty/jp106.map" を選択して [ OK ]。これで日本語キーボードを自然に利用することができます。
一度 [ OK ] を押すと試しうちの状態になるのでとりあえずてきとうに試したら、1 を入力して候補の選択を確定します。
slackware login:
CD-ROM 起動の Slackware へログインします。root と入力してログインします。
ディスクの領域作成
Slackware をインストールするパーティションを設定します。
fdisk か cfdisk のどちらかをつかってパーティションの設定をすることができます。今回は cfdisk を使ってみることにしました。
cfdisk -z /dev/sda
今回はまだ手入れしていない新しいディスクなので、上記のように -z オプションをつけて cfdisk を起動しました。
今回は /dev/sda と /dev/sdb の2台のハードディスクが搭載されています。
そのうちの 4.0 GB の方 (/dev/sda) をまるごとルートパーティションに、もうひとつの 0.1 GB のほうをまるごとスワップに設定します。
[new] で [Primary] パーティションを選択して、ディフォルトで表示されていた 4293.60 すべてを割り当てました。パーティションタイプは Linux でいいのでそのままです。あと起動パーティションなので [Bootable] も設定しておきましょう。
編集が終わったら、[write] を選んで変更を書き込めば完成です。
同じようにしてもう一台 (/dev/sdb) もまるごと割り当てます。こちらはスワップ用なので、[type] で Linux swap (82) を設定しておきます。Bootable にはしません。
これでディスクの作成は完了です。
インストールを続けるにあたって、コンピュータを再起動してもう一度 Slackware を起動します。ちなみに reboot コマンドを使用することで、コンピュータを再起動することもできます。
なお、このとき VMware だと、再起動後に仮想マシンが起動しなくなります。これは CD-ROM よりもハードディスクの方を優先して起動しようとするためのようです。
ですので再起動直後の BIOS 画面で F2 を押して、設定画面を表示させます。そして Boot メニューの ATAPI CD-ROM Drive のところで "+" を押して、優先順位をハードディスクよりも先にしておきます。
インストール
Slackware を CD-ROM から起動させて、root でログオンします。そして setup と打ち込むとインストーラが起動します。
Slackware Linux Setup (version 9.0.0)
セットアップメニューが起動しました。上から順に進んでいくことになるのですが、僕はとりあえず KEYMAP からです。ので、KEYMAP の項を選択しました。
kEYBOARD MAP SELECTION
日本語 109 キーボード配列を指定します。一覧の中から "qwerty/jp106.map" を選択して次へ進みます。
SWAP SPACE DETECTED
続いてスワップ領域の設定です。cfdisk でスワップパーティションを作成してあるので、その /dev/sdb1 が自動的に認識されました。<Yes> を選択して、このパーティションをスワップ用に登録します。
スワップ領域の初期化が行われ、スワップの設定が完了します。<EXIT> を押して次のメニューへ進みます。
Select Linux installation partition:
ルート ( / ) に使用するパーティションの選択です。今回は /dev/sda1 を利用しますので、画面に表示されている /dev/sda1 を選択して <OK> を選択します。
続いて初期化です。FORMAT / CHECK / No から選択できます。FORMAT はディスクの初期化を、CHECK は初期化+エラーチェックを、No は初期化しないを意味します。
CHECK はやたらと時間がかかる印象があるので、今回は単に FORMAT だけをしてみることにしました。
そしてフォーマットの種類を選択するのですが、ディフォルトでなにやら新しい "reiserfs" というものが選択されていました。Hans Reiser's Journaling Filesystem、画面内の内容を見ると、ext3 というのは ext2 のジャーナリングバージョン、reiserfs というのはファイルインデックスを balanced tree 構造で記録するジャーナリング系のファイルシステムだそうです。
細かい調査はしませんでしたが、木構造といえば検索に有利な形、そしてジャーナリングといえば、思いがけない停止時などでもハードディスクの情報が失われにくいシステム…。ということで、今回はこの "reiserfs" を試してみることにしました。
さくっと初期化終了。/etc/fstab に登録されたことを通知するメッセージが表示されたら、<OK> を押して次へ進みます。
CONTINUE?
これからインストールするにあたって、インストールデバイスの選択を行う必要があるようです。で、続けるかたずねられるので、<Yes> を押して次へ進みます。
SOURCE MEDIA SELECTION
今回は CD-ROM からインストールするので、[install from Slackware CD-ROM] を選択しました。試してはいませんけど、ほかにもハードディスク内からや NFS からの導入もできるようです。
SCAN FOR CD-ROM DRIVE?
"auto" を選択したところ自動的に ATAPI CD-ROM を認識してくれました。続いてソフトウェアのインストールを行うかをたずねられますので <Yes> を押して次へ進みます。
PACKAGE SERIES SELECTION
インストールするパッケージの選択です。
A | Base Linux system |
---|---|
AP | Various Applications that do not need X |
D | Program Development (C, C++, Lisp, Perl, etc.) |
E | GNU Emacs |
F | FAQ lists, HOWTO documentation |
GNOME | The GNOME desktop for X |
KDE | Qt and the K Desktop Environment for X |
L | System Libraries (some needed by both KDE and GNOME) |
N | Networking (TCP/IP, UUCP, Mail, News) |
T | TeX typesetting software |
TCL | Tcl/Tk script languages |
X | XFree86 X Window System |
XAP | X Applications |
Y | Games |
いろいろと必要なさそうなものもありましたけど、今回はとりあえずすべてをインストールしてみることにします。
CONTINUE?
インストールを続けるかたずねられますので、<Yes> を選択して次へ進みます。
SELECT PROMPTING MODE
どのようにソフトウェアのインストールを進めていくかの選択です。今回は簡単に、[full] を選択してすべてのプログラムをインストールすることにします。
するとパッケージのインストールが始まります。
フルインストールなのでほうっておいていいのが楽でしたが、自分の環境では 30 分程度かかりました。
INSTALL LINUX KERNEL
Linux カーネルをどこからインストールするかを選択します。今回はディフォルトで選択されていた "Use a kernel from the Slackware CD" を選択します。
そしてインストールするカーネルの選択ですが、ここでは起動オプションでも選択した "/cdrom/kernels/scsi.s/bzImage" を選ぶことにします。
MAKE BOOTDISK
Linux の起動ディスク作成です。フロッピーがあれば作っておいていいでしょう。僕はとりあえず作りませんでした。作る場合は [format] でフロッピーを初期化してから [lilo] を選択してあげればいいはずです。
作った場合であれ、作らなかった場合であれ、[continue] を押して次へ進みます。
MODEM CONFIGURATION
モデムの設定です。モデムは載せていませんので、[no modem] を選択しました。
ENABLE HOTPLUG SUBSYSTEM AT BOOT?
Linux には、たとえば USB やカードバスといった起動中にハードウェアを認識・利用するための機構があるのでそれをディフォルトで有効にするか、という質問です。
とりあえず USB 有りのハードウェア構成なので <YES> を選択しておくことにします。
INSTALL LILO
Linux ブートローダのインストールです。[simple] を選択してインストールしました。
CONFIGURE LILO TO USE FRAME BUFFER CONSOLE?
高解像度のコンソールを使用するかどうかの設定です。
ディフォルトでは "1024x768.x256"、つまりは 1024x768 の解像度で 256 色をサポートしたものが選択されていましたが、コンソールでそこまで広いものもいらなそうだったので、"800x600x256" を選択しておくことにしました。これでも十分広そうですけど。
OPTIONAL LILO append="<kernel parameters>" LINE
LILO の append= オプションにつける値を指定できるようです。今回は特に必要ななそうだったので、何も入力せずにそのまま次へ進みました。
SELECT LILO DESTINATION
ブートローダのインストール先を決定します。
LILO をメインで、というか Linux のみの起動にするので、LILO を MBR に直接インストールします。ディフォルトでは [Root] が選択されていますが "[MBR]" に選択しなおして次へ進みます。
MOUSE CONFIGURATION
利用するマウスの種類を選択します。VMware の場合は一般的には "ps2" を選択するのかもしれませんが、Microsoft 社のインテリマウスを利用しているのでためしに "imps2" を選択してみることにしました。
GPM CONFIGURATION
コンソールでもマウスを利用できるようにするツールを利用するか尋ねられます。今まではあまり好きではないのでインストールしていなかったのですが、今回は試しにインストールしてみることにしました。
CONFIGURE NETWORK?
ネットワークの設定をするかをたずねられましたので、<Yes> を選択して設定を行いました。
ENTER HOSTNAME
ホスト名の設定です。コンピュータの名前ですので、何かをつけてあげましょう。
ENTER DOMAIN NAME FOR '****'
インターネットドメイン名の設定です。特に必要なかったので何も入力しませんでした。といいますか、ドット ( . ) だけを打って次へ進みます。
SETUP IP ADDRESS FOR '****..'
IP アドレスの設定です。固定 IP にするか (static IP)、DHCP サーバから取得するか (DHCP)、またはモデムのみの利用のために loopback 設定にするかの選択です。今回は [DHCP] を選択しました。
SET DHCP HOSTNAME
プロバイダによっては DHCP ホスト名を指定する必要があるそうです。が、少なくともうちの環境では自動的に取得されるので何も入力せずに次へ進みます。
PROBE FOR NETWORK CARD?
ネットワークアダプタ (LAN カード) を自動的に認識させるかどうかを選択します。今回は [probe] を選んで、ネットワークアダプタを自動認識させてみることにしました。
すると pcnet32.o というモジュールが認識されました。
NETWORK SETUP COMPLETE
これでネットワークの設定は完了です。<OK> を押して次へ進みます。
なお、ネットワークの設定は Linux インストール後でも、netsetup コマンドによって行うこともできますし、/etc/rc.d/ ディレクトリの中にある rc.inet1 や rc.inet2 といったスクリプトを編集することによっても可能です。
SENDMAIL CONFIGURATION
フルインストールによってインストールされたらしい sendmail の設定です。普段はインストールしないし利用したことがないので良くわからないですが、利用する予定もないのでとりあえずディフォルトの "SMTP" を選択しておくことにします。
CONSOLE FONT CONFIGURATION
スクリーンフォントの選択するかという問い合わせです。今回は特に表示フォントにはこだわらないので <No> を選択して次へ進みます。
HARDWARE CLOCK SET TO UTC?
ハードウェア上の時刻を、国際標準時に設定するかを聞かれます。個人的には日本の時刻にしたいので、[NO] を選択しておくことにしました。
そして地域の設定です。Asia/Tokyo が、個人的に一番近い場所だったのでそこを選択しておくことにします。
SELECT DEFAULT WINDOW MANAGER FOR X
X Window System のディフォルトのマネージャ選択です。とりあえずディフォルトで選択されていた "xinitrc.kde" を利用することにしました。
WARNING: NO ROOT PASSWORD DETECTED
Linux の管理権限である、root アカウントのパスワードが設定されていないから設定するか尋ねられます。ので、<Yes> を押してパスワードを設定することにしました。
それにしても、WARNING という表記はいかがなものか ^^; というのも、まだセットアップ中なのでパスワードが設定されていないのも当然のような気がするのですけどね。
なんだか WARNING っていうと、ちょっと手違いを怒られている感じがするのは僕だけでしょうか。
SETUP COMPLETE
これで Slackware 9 のインストールが完了しました。<OK> を押すとメニューへ戻りますので、[EXIT] を選んでセットアップを抜け、reboot コマンドで再起動を行います。
このとき CD-ROM を挿入したままだと再起動後に再び、CD-ROM からインストール用の Slackware が起動してしまうので気をつけましょう。
Linux 起動
起動成功
Slackware 8 をインストールしたときには LILO の設定が甘くて、SCSI ハードディスクから起動させるためにはもうひとがんばり必要だったのですけど、今回はすぐに起動可能となっていました。
そして最初の起動の際になにやらいくつかの初期設定がなされるようで、なにやら質問が表示されたのですけど、把握する前にタイムアウトでパスしてしまいました^^; 内容はディスプレイドライバがどうこうといったものだったと思うのですが。
そしていろいろと初期化がされるようなメッセージが表示され、login: までたどり着きました。
とりあえずログインして /etc/lilo.conf の内容を確かめてみたところ、以前にひっかかった SCSI ドライブからの起動のための "linear" 指定は特に見当たりませんでした。Kernel 2.4.20 には必要ないのでしょうか…。
いろいろとさらっと確認を終えて再び再起動してみると、また先ほどの質問が表示されました。なにやら適切なビデオモードではないとのこと。<ENTER> を押して設定を行ってみることにします。
すると候補一覧が表示されました。表示された一覧または 'scan' を入力せよとのことなので、とりあえずは試しに 'scan' を選んでみることにしました。
が、なにやらエラーとのことで再び候補一覧から選択することになりました。
とりあえず広い方がいいなと、根拠なく 80x60 を選択してみます。
すると VMware なのでウィンドウサイズが拡大されて、なにやら細かい字でいっぱい文字(起動メッセージ)が表示されました。とりあえずは問題なかったようです。が、少々見にくい^^;;
改めて Linux を再起動してみるとまた尋ねられたので、今度は 80x34 を選択してみることにしました。これだとなんだか普通な感じです。
この場合でもやっぱり再起動すると再び尋ねられるので、/etc/lilo.conf の内容を確認してみることにしました。
ざっと目を通してみると、どうやら "vga = " というオプションが適切ではないようです。そういえば選択したバッファコンソールが有効になっていないので、これをいろいろと変えてみれば解決しそうな感じです。
インストール時には "800x600x256" というモードを選択したので "vga = 771" の行が有効になっているのですが、これが問題でしょうからコメントアウトして、とりあえず 1024x768x256 を示す "vga = 773" を有効にしてみました。
そしてこの変更を反映するために、コマンドラインから
lilo
を実行して、その後 Linux を再起動しました。
けれどもやはりエラーとなりました。もしかするとビデオカードとかの都合でバッファーコンソールを有効にできないのかもしれません。
VMware ツールのインストール
効果があるのかわからないですけど、とりあえず VMware ツールをインストールしてみることにしました。
ウィンドウのステータスバーにあるラベルをクリックすると、/dev/cdrom に対して VMware ツールが入った CD-ROM イメージが設定されます。
ので、次のような感じに CD-ROM をマウントして、その中のツールファイルを /usr/src/ ディレクトリにコピーしてみました。
mount /dev/cdrom /mnt/cdrom
cp /mnt/cdrom/vmware-linux-tools.tar.gz /usr/src/
そしてこれを展開してインストールしてみます。
cd /usr/src
tar xvzf vmware-linux-tools.tar.gz
cd vmware-linux-tools/
./install.pl other
どうやら Slackware は VMware 公認ではないようなので、./install.pl には other というオプションをつける必要があるようです。
そして XFree86 version 4. 用のドライバを入れるか尋ねられるので yes と返答し、すべてのファイルをバックアップするか尋ねられるのでこれも yes と返答しました。
これでインストールは完了のようです。
ただこのままだと [Ctrl] + [Alt] を押さなくてはマウスをリリースしてくれないのです。これは X Window 起動時に次のようなコマンドを実行することによって回避することが出来るようです。
vmware-toolbox &
vmware-toolbox を KDE 起動時に自動的に実行してもらうようにするには次のようにします。
まずは konqueror というプログラムを実行して、Location: のところに ~/.kde/Autostart/ と入力してジャンプします。
そこで [Edit] から [Create New] を選択し、[Link to Application] を実行します。
そうすると設定ダイアログが出ますので、名前は何でもいいですけど vmware-toolbox とでもして、実行するアプリケーションとして /usr/bin/X11/vmware-tools を指定すれば完了です。
これを実行すると次のようなテキストファイルが自動的に作成されます。
[Desktop Entry]
Comment=
Comment[en_US]=
Encoding=UTF-8
Exec=/usr/bin/X11/vmware-toolbox
GenericName=
GenericName[en_US]=
Icon=
MimeType=
Name=vmware-toolbox
Name[en_US]=vmware-toolbox
Path=
ServiceTypes=
SwallowExec=
SwallowTitle=
Terminal=false
TerminalOptions=
Type=Application
X-KDE-SubstituteUID=false
X-KDE-Username=
これで、X Window (KDE 環境) 起動のたびに、自動的に vmware-toolbox が起動してくれます。
とりあえずバッファコンソールは無効に
相変わらず起動のたびにコンソールの広さをたずねられてしまうので、面倒なので普通のスクリーン設定に戻しておくことにしました。
/etc/lilo.conf の vga = の行を normal のものを有効にして、コマンドラインから lilo と入力して設定終了。これで起動時に毎回尋ねられることはなくなりました。
カーネルソースの準備
今回インストールした ISO イメージにはカーネルソースが含まれていなかったので、別途ダウンロードしておいたカーネルソースをインストールしてみることにします。
とりあえず /tmp ディレクトリへ移動して、ftp.slackware.com から pub/slackware-9.0/slackware/k/ ディレクトリの中身をダウンロードします。
ダウンロードが終わったら、次のようにしてカーネルソースのインストールを行います。
pkgtool
するとメニューが表示されるので、[Current] を選択して現在のディレクトリからパッケージのインストールを行います。
するとさっきダウンロードしたカーネルソースのインストールを行うか尋ねられるので [Yes] を選択してインストールを開始します。これで /usr/src/ ディレクトリにカーネルソースが展開されます。
これだけでもとりあえずはいいのですけど、今回はあわせて、ディフォルトのカーネル設定ファイルも取り込んでおくことにします。カーネルがどのように設定されているかは、/usr/src/linux/.config ファイルに保存されています。
そして Slackware をインストールした際に組み込まれたカーネルに関する .config ファイルはインストール CD-ROM の kernels/ ディレクトリの中に保存されているので、適切なものを取り出してきて .config へ上書きしてあげれば完了です。
たとえば scsi.s 構成の Slackware の場合、そのカーネル設定ファイルは /mnt/cdrom/kernels/scsi.s/config ファイルに保存されていますので、これを /usr/src/linux/.config へもってくる感じになります。