Symantec AntiVirus 9.0 にアップグレードする

SOFTWARE REPORT


Symantec AntiVirus Small Bussiness Edition 9.0

シマンテック さまのサーバ向けウィルス対策ソフト Symantec AntiVirus Small Bussiness Edition のバージョンアップに関するお話が手紙にて届いたので、このたびバージョンアップしてみることにしました。

なお、前回のお話は EZ-NET レポート: Symantec AntiVirus 8.1 を使ってみる です。

 

通知自体は夏 7 月ごろに既に届いていたのですけど、どうも気分が乗らないまま、かれこれ秋までそのままにしてしまっていました。手紙の内容を見ると、CD イメージをダウンロードして、さらにライセンスファイルを取得せよとのこと。まだ取得することが出来るのか少し心配だったりしつつも挑戦です。

 

ともあれバージョン 9.0 になってどのような機能が追加されているかを見てみると、スパイウェアなどの検出や、ファイル共有でのウィルス発信源の特定、VPN クライアント接続時のセキュリティチェックの実行、などがあげられているようです。

スパイウェアに関しては、Windows XP ならば SP2 でそれらしい機能が実装されたようですよね。VPN 関連の機能についてはいまひとつよくわからないのですけど、VPN の機能は VPN 接続してきたクライアントの、スキャン設定やウィルス定義ファイルの更新状況などをチェックする、とのことです。クライアントにも Symantec AntiVirus クライアントソフトが導入されていることが前提なのでしょうか…。細かいところは良くわかりませんでした。

 

最新バージョンの取得

まずは手紙に記されていた URL から My Symantec へログインします。

ログイン画面で CERTIFICATE NUMBER / ISSUE DATE / SYMANTEC PART CODE の 3 つを入力する必要があったのですけど、何を入力していいのやら迷ってしまいました。

SYMANTEC PART CODE についてはサイトの注意書きから 8.1 の製品番号であろうことが解ったのですけど、それ以外に関してはそれらしい情報が見つからず…。ライセンス証を引っ張り出してみてもそれらしいことが載っていなかったのですけど、サイトの注意事項をよくみてみると下の方に "証書が発行されていない Small Business Edition、 Business Pack、アプライアンス製品ははじめに製品登録が必要です。" とのことでした。

ということは、製品登録が完了したときに来たメールに何か書いてあるかもしれないですね。

さっそくそのときのメールを探してみると、そこにはしっかりと サポート ID (CERTIFICATE NUMBER) と Issue Date 、PART CODE とが記されていました。これをログイン認証画面に入力して 「ログイン」 ボタンをおしてみると無事、ログインすることが出来ました。

 

ログインしたさきは Symantec AntiVirus Small Business Edition 専用のページのようで、すぐに "SAVBP9.0 のダウンロード" と書かれた Symantec AntiVirus Business Pack 9.0 の CD イメージファイルへのリンクが目に留まりました。

容量は 216MB ほど。なかなか大容量ですけど、何はともあれダウンロード開始です。

ダウンロードが終わって ZIP ファイルを展開してみると、なにやら普通のファイルとフォルダが出てきました。これを CD-R にでも焼けば確かに CD-ROM となるのでしょうけど、これ、イメージではなくてただのアーカイブですよね…。

 

ダウンロードに続いて、シリアルナンバーからライセンスファイルを取得します。

手紙内に記載されていたライセンス登録 URL へアクセスして、ライセンスファイルの発行手続きを行います。"Symantec AntiVirus Business Pack 9.0 (バージョンアップの場合)" からリンクとたどって、「ライセンス登録」 ページへ進みます。そして手紙内にあった Symantec AntiVirus 9.0 Business Pack 用のシリアル番号を入力し、ライセンスファイルを受け取りたい電子メールアドレスを入力して手続き終了です。

手続き後、すぐにライセンスファイルが添付されたメールが送信されてきました。

 

Symantec AntiVirus サーバをアップグレードする

ダウンロードした Symantec AntiVirus 9.0 をサーバにインストールしてみることにします。

ネットワーク経由でのインストールが出来るはずなので、ダウンロードに使ったクライアントコンピュータにて setup.exe を実行し、"Symantec AntiVirus のインストール" から "サーバーのリモートインストール" を選択します。

すると 「ようこそ」 ダイアログが表示され、"インストール" と ”更新" のどちらを行うかの選択画面になりました。おそらく "更新" を選ぶとアップグレードとなるのでしょう…、ということで "更新" を選択して次へ進んでみることにします。

 

次の画面ではインストール対象となるサーバの選択でした。

一覧に既にインストール済みのサーバが表示されたのでそれを選択し 「追加」 ボタンをおします。するとサーバグループのパスワードを尋ねられるので、Symantec AntiVirus インストール時に設定したグループパスワードを入力します。続いてそのサーバの管理共有を利用できるアカウント情報 (Administrator など) を入力すれば、インストール処理が始まります。

ファイルのコピー自体はすぐ終わったのですけど、実際にインストールが完了するまでしばらく待たされました。何らかの理由で通信が途絶えてしまったのかと思いつつも、放っておいたら 5 分位して正常に終了となりました。

インストール先の PC の再起動が必要とのことなので、該当するコンピュータを再起動します。

 

再起動したらサーバへログオンしてライセンスファイルのインストールを行います。

サーバへ先ほどメールにて受け取ったライセンスファイルをコピーしたら、スタートメニューの "Symantec Client Security" から "Symantec AntiVirus" を起動します。起動時にサーバグループのパスワードを尋ねられるのでそれも入力します。

Symantec AntiVirus が起動したら、システムメニューの 「表示」 から 「ライセンス」 を選択肢、「ライセンスのインストール」 ボタンをおします。するとライセンスインストールウィザードが起動するので、先ほどコピーしてきた新しいライセンスファイルを指定します。

これでサーバ側のインストールは完了です。

 

管理コンソールをインストールする

前回はクライアントとして Windows Server 2003 をターミナルサービスモードにしていたため、環境の都合でインストールできませんでしたけど、今は Windows XP Professional となったので、改めて管理コンソールをインストールしておくことにします。

setup.exe を起動して、メニューから "管理者用ツールのインストール" を選択し、"Symantec System Center のインストール" を実行します。後はウィザードの手順どおりに進めて、最後に PC を再起動すれば、インストール完了です。

 

Symantec System Center を起動してみると、AntiVirus サーバが管理しているクライアントの情報が簡単に確認できて便利そうでした。

最終スキャン日とか、ウィルス定義のバージョンとか、ウィルスが見つかったかどうかとか、そういった情報を簡単に把握できます。また、ここから各コンピュータのウィルススキャンも可能だし、各種設定の調整なども行えるようです。

NT 系 OS のみとはいえ、クライアントソフトのネットワークインストールも可能ですから、あまりウィルスに関心のない人が多い環境などでも、インストールからスキャンまでを手元から行うことでウィルスに対する対策を徹底できそうな感じですね。

 

Symantec AntiVirus クライアントをインストールする

サーバのバージョンを更新したので、クライアントの方も更新しておきましょう。setup.exe を起動して、「クライアントの Windows NT/200/XP へのリモートインストール」 を選択します。

そして手順どおり進めてゆくとインストールする PC の選択になるのですけど、ここでネットワークに存在している PC を複数指定して一度にインストールすることが出来るのが非常に便利でした。

ただし、インストール後は各 PC を再起動しておいた方が良さそうでしたので、それだけはやってあげる必要がありそうですけど。

 

先ほどインストールした Symantec System Center を使えば、ライセンスファイルも手元からインストールできるようなのですけど、やってみようとしたところインストールが出来ないとのエラーが発生してしまいました。

エラーコードのみなのでどうしてインストールできないのか迷ったのですけど、そういえば Windows XP にはファイアーウォール機能があったはずです。もしかしてこれが影響しているのかとも思って、とりあえずコントロールパネルで Windows ファイアーウォールの設定を無効にしてみたのですけど、これでは特に問題解決とはなりませんでした。

インストール後に再起動していなかったので、念のため再起動してからライセンスのインストールを行ってみるも変わらず…。今回はとりあえず、直接その PC を使ってライセンスのインストールをしてしまいました。

 

Symantec AntiVirus クライアントをアンインストールする

あまりに便利だった物で、インストールの際に不要な PC にまで Symantec AntiVirus クライアントをインストールしてしまいました。ですのでそのアンインストール作業を行ってみたのですけど、途中、アンインストールのパスワードを聞かれて困ってしまったので補足しておくことにします。

Symantec AntiVirus クライアントは、管理者の意図に反してアンインストールされないよう、サーバにて設定されたアンインストール用のパスワードを問い合わせるようになっているようです。

ですのでアンインストールする際には、あらかじめサーバにてアンインストール用のパスワードを設定しなおしておくか、またはアンインストール時にパスワードを要求しないようにサーバ設定を調整しておく必要があります。

 

なお、この設定を行うには、"Symantec System Center コンソール" を別にインストールする必要があるようでした。

この "Symantec System Center コンソール" というものを使うと、Symantec AntiVirus がインストールされている PC の管理やウィルススキャンを行ったりすることが出来るので便利ですし、さまざまな設定が出来るようなので、管理作業で使いたい PC にインストールしておくと良さそうです。

ともあれこの "Symantec System Center コンソール" を起動したら、Symantec AntiVirus サーバがインストールされている PC 名あたりででも右クリックして、【すべてのタスク】 → 【Symantec AntiVirus】 から 【クライアント管理者のみのオプション】 を選択すれば、アンインストール時にパスワードを要求するかといった設定を行うことが出来ます。

 

他、Symantec AntiVirus クライアントは、起動すると最初にちょこっとタスクトレイにアイコンが表示されるもののすぐに消えてしまうのですけど、それを表示したままにしておくかどうかもここで調整することが出来ました。

クライアント管理者のみのオプションにて Symantec AntiVirus アイコンを表示するように設定して、クライアント PC を再起動すれば、次からはタスクトレイに Symantec AntiVirus のアイコンが表示されるようになりました。ただしリモートデスクトップ接続の場合には表示されないようでしたけど。

なおこの設定は、サーバグループに登録されている PC すべてで有効となるそうです。