Microsoft DNS サービスのルートヒントを更新する。
SERVER
DNS サーバーのルートヒント
ドメイン名の名前解決を担う DNS サービスは、要求されたドメイン情報が自身のデータベースに存在しなかった場合に、別の DNS サービスへの問い合わせを行うことで、それを解決できるような仕組みが用意されています。
そのための方法のひとつとして、ルートネームサーバーと呼ばれる、世界中の DNS サービスの基底となる DNS サーバーを登録しておき、必要に応じてそれを参照するようになっています。Windows Server 2003 に搭載されている DNS サービスではそれを "ルートヒント" と呼んでいますが、これを利用することで、全世界のドメイン名を IP アドレスに変換することが出来ています。
このルートネームサーバーですが、少なくとも今のところは自動で更新されるような仕組みになっていないようですので、何らかの理由でルートネームサーバーのアドレスが変更となった時には、手動でその情報を設定してあげる必要があります。
もっとも、ルートネームサーバーは世界中に合計 13 台が存在するため、ひとつやふたつのサーバーが無効になっても影響はないらしいですけど、全てが有効なものに設定されているに越したことはあません。
最新のルートネームサーバーのリストは ftp://ftp.rs.internic.net/domain/named.root から参照できるようになっています。
これを Windows Server 2003に標準搭載されている DNS サーバーのルートヒントと照らし合わせてみると、リリースされてからそれなりに時間がたったせいもあってか、平成 22 年 5 月 4 日現在、一か所だけ IP アドレスが異なる個所がありましたので、調整しておこうと思います。
DNS サーバーのルートヒントを調整する
Windows Server 2003 のルートヒントの更新は、目で見比べて、現状とは異なっている個所を探す必要があるようでした。
【管理ツール】 から 【DNS】 を開いたら、コンピュータ名を選択して、右側の領域から "ルートヒント" をダブルクリックします。すると、プロパティ画面が開いて、ルートヒントの確認と編集を行える画面が表示されます。
ここで、最新のルートネームサーバーの情報 ftp://ftp.rs.internic.net/domain/named.root と登録済みのネームサーバーとを見比べて、違う部分を探して行きます。
比べてみると、どうやら "L.ROOT-SERVERS.NET" だけ、IP アドレスが変更になっているようでしたので、プロパティ画面からそれを選択して、【編集】 ボタンをクリックします。そして、レコードの編集ダイアログが表示されたら、"サーバーの完全修飾ドメイン名" の表示の横にある 【解決】 ボタンを押してあげると、そのサーバーに適用されている現時点で有効な IP アドレスに置き換わるので、これで編集作業は完了です。
せっかく現状と異なるネームサーバーさえ見つければボタン一つで簡単に更新できるのですから、せっかくならこれをもう少し広げてくれて、登録済みのネームサーバーをボタン一つで自動更新でもしてくれれば、異なる個所を探す手間が省けてずいぶん良いと思うのですけどね。
ともあれこれで、DNS のルートヒントを更新することができました。