DNS サーバ djbdns のインストールと設定 - ローカルドメインを検索できるようにする

DNS サーバである djbdns のインストールと設定をまとめてみました。

ここは、dnscache で名前解決を行う際に、ローカルの DNS サーバーを検索対象として含める方法についてのお話です。


djbdns のインストールと設定 > ローカルキャッシュ

5-4: ローカルドメインを検索できるようにする

ローカルドメインを登録する

公的な NIC などには登録していない、独自の、内部ネットワーク専用のドメインを利用したい場合は、/service/dnscache/root/servers/ ディレクトリに登録をする必要があります。

登録は、上記のディレクトリへ対象となるドメイン名のファイルを作成し、その中へ問い合わせに使う DNS サーバの IP アドレスを記載します。ファイル名は必ず、ドメイン名としないといけないので気をつけましょう。

 

たとえば ez-net.local というドメインを 192.168.0.1 というアドレスの DNS が保持しているなら、次のようにすると簡単に登録できます。

echo 192.168.0.1 > /service/dnscache/root/servers/ez-net.local

ただし、設定を有効にするためには dnscache を再起動する必要があるようなので注意です。再起動の仕方は次のとおりです。

svc -h /service/dnscache

 

逆引きゾーンの登録

逆引きゾーンの登録も、一般的な命名方法でファイルを作成すれば大丈夫です。たとえば 192.168.0.* という Class C の逆引き登録であるならば、次のファイル名を使います。

0.168.192.in-addr.arpa

 

登録の一案

ローカルドメインの場合、特にドメイン名とその逆引きの場合、同じ DNS サーバを登録することも多いかと思います。

たくさんのドメインを登録するような場合、何かの都合で IP が変わったり、そもそも IP の設定ミスを少なくするためにシンボリックリンクを作成するといいかもしれません。

たとえば "local_dns" というファイルを /service/dnscache/root/servers/ 内に用意してそこへ IP を書き込んだとします。そしてこれと同一の情報で "ez-net.local" と "0.168.192.in-addr.arpa" というゾーンを用意するには、次のようにします。

ln -s local_dns ez-net.local

ln -s local_dns 0.168.192.in-addr.arpa

こうして dnscache を再起動すれば、どちらのゾーンも local_dns に設定した内容で登録されています。

もっとも、local_dns ファイル自体も、今回の場合は /service/dnscache/root/servers/ に書かれているので有効です。支障が無い名前を選ぶか、または親となるゾーンを決めておいてそこへシンボリックリンクを張るようにするなど、注意はしましょう。

 

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