CentOS 5.4 のシステムアップデート取得先としてリポジトリを追加する: Linux の使い方
システムを最新の状態にアップデートする
CentOS 5.4 のシステムをアップデートするには yum というプログラムを利用します。
この yum には標準でいくつかの、パッケージをダウンロードするリポジトリが登録されています。その使い方については EZ-NET: Linux の使い方: CentOS 5.3 のシステムを最新の状態にアップデートする の方に記してありますが、予め設定されているリポジトリだけでは必要なソフトウェアが入手できない場合もあります。
使用したいアプリケーションを提供しているリポジトリが登録されていないような場合には、次のような流れでリポジトリを追加することで、yum 経由でインストールすることができるようになります。
例えば "rpmforge" をリポジトリに追加するものとして、以下お話を進めて行こうと思います。
yum リポジトリの優先順位を設定する
リポジトリの追加にあたり、まずは次のようにして yum パッケージの優先順位を設定できるようにするプラグイン "yum-priorities" をインストールします。
yum install yum-priorities
yum-priorities のインストールが完了したら、まずは既に登録されているリポジトリの優先順位を 1 に設定しておきます。
優先順位の設定は、CentOS 5.4 の場合は /etc/yum.repos.d/ ディレクトリ内に格納されています。当方の環境では "CentOS-Base.repo" と "CentOS-Media.repo" の 2 つが登録されていましたので、これらのファイル内に記載されているセクションそれぞれについて、次の一行を追加します。
priority=1実際に設定してみたところ、"CentOS-Base.repo" の方は "[base]", "[updates]", "[addons]", "[extras]", "[centosplus]", "[contrib]" の 6 つに、"CentOS-Media.repo" の方には "[c5-media]" に ”priority=1" を設定する感じになりました。
yum に新しいリポジトリを追加する
rpmforge
例えば "rpmforge" リポジトリを追加するには、次のようなコマンドを実行します。
以下では CentOS 5.4 (x86_64) 用の "rpmforge" リポジトリを追加する場合の例になります。CentOS のバージョンや 32 ビット (i386) か 64 ビット (x86_64) かによって、ダウンロードする RPM が変わってきますので注意します。
詳細については http://wiki.centos.org/AdditionalResources/Repositories/RPMForge#head-5aabf02717d5b6b12d47edbc5811404998926a1b も参照してみてください。
rpm --import http://apt.sw.be/RPM-GPG-KEY.dag.txt
rpm -ivh http://packages.sw.be/rpmforge-release/rpmforge-release-0.5.2-2.el5.rf.x86_64.rpm
上記のようにリポジトリ情報のインストールを行うと "/etc/yum.repos.d/" ディレクトリ内に "rpmforge.repo" というファイルが出来上がるので、このファイルを開いて "[rpmforge]" セクションに次のように優先順位を設定します。
priority=10
これで rpmforge リポジトリが登録され、yum で利用できるようになりました。
dag
また、"dag" リポジトリを追加する場合には、次のような形となります。
まず、"/etc/yum.repos.d/CentOS-Base.repo" ファイルを編集して、下記のセクションを追加します。
[dag]
name=Dag RPM Repository for Red Hat Enterprise Linux
baseurl=http://ftp.riken.jp/Linux/dag/redhat/el$releasever/en/$basearch/dag/
gpgcheck=1
enabled=0
priority=10
続いて、次のようにして dag リポジトリに対する GPG キーのインポートを行います。
cd /tmp
wget http://dag.wieers.com/packages/RPM-GPG-KEY.dag.txt
rpm --import RPM-GPG-KEY.dag.txt
これで dag リポジトリがシステムに登録されました。
なお、上記では enabled=0 をしているため、このリポジトリを利用するためには yum 使用時に "--enablerepo=dag" という形で明示的に指定する必要があります。