技術書典4に、お友達ブースのお手伝いで参加してきました。 #技術書典
同人誌即売会
東京秋葉原で開催された同人誌即売会 "技術書典4" に友人のブースの手伝いに参加させて頂くことができたので、その時の思い出を綴っておくことにしました。
東京・秋葉原で に開催された 技術書典4 に友人の出展お手伝い役として参加してきました。技術書オンリーの同人誌即売会、要は 技術書系同人誌だけを扱う即売会 です。
午前5時
途中、曹洞宗大本山 總持寺に立ち寄りました。
座禅という言葉がなんとなく心に留まっていて、この日の朝にちょうど總持寺で 暁天参禅 という座禅会が開催されているのを知ったんですよね。毎月1度のペースで、午前6時からの1時間ほど、開催されているそうで、座禅を体験したことのない人でも気軽に参加できるみたい。
自分はこれまで座禅を体験したことなかったんですけど、そうと知ったら気になってしまって、終わってから向かっても技術書典に間に合いそうだし参加してみることにしました。
自己と正面から向き合う時間?
そんな座禅会でいちばん印象的だったのは、僧侶さんが話してくれた 何も考えず、雑念が湧いてきても意識に止めずにそのまま流してください
というところでした。
これまであまりちゃんと意識したことはなかったですけど、自分は、自己と向き合う上で "考えること" って重要なことのように思っていて、 もともと考え事をしやすい性格みたいだからなおさらなのかもしれないですけど、それを『流す』というのは どういうことなんだろう。 考えず、ただひたすらに座禅を続けて、何かを悟ることってできるんだろうか。
そんな思いを、ときどき湧いては即捨てながら、不思議なほどにあっという間に終わりの時間を迎えた人生初の座禅でした。
秋葉原 UDX に到着
それから午前9時を迎えて、秋葉原 UDX に到着しました。 ここの2階にある AKIBA_SQUARE で技術書典4は開催されます。
前回よりは遅い時間に到着して。時間の割にそれっぽい人はまばらで少し不思議でしたけど、技術書典の運営さんたちが上手に配慮をされていたみたい。 ともあれサークル入場は10時からなので、 それまでに近隣のコンビニがどこにあるかを探してみたり、車の中で必要そうな荷物を物色したりしてました。
今回はサークルお手伝いで参加
そんな今回の技術書典、自分は もくもく執筆会 を共同開催している 湊川さん(@llminatollさん )のサークルお手伝いとして参加しました。
きっかけは、落選
今回もサークル参加で申し込みをしていたのですけど、落選したことが、今回のお手伝い参加を決める最初のきっかけ でした。
今回は今までを大きく超える人気ぶりだったらしく、そんな様子は運営さんから送られてきた当落通知の心苦しそうな印象からも伝わってきます。 初めて出展側で参加した同人誌即売会が、 に開催されたコミックマーケット91でした。 そこから、技術書典2、超技術書典、コミックマーケット92、技術書典3、コミックマーケット93と無事に出展してきて、今回は初めての落選です。
転機
当選するも時の運、いつかは落選するだろうとは思ってましたけど、いざ落選してみると思っていたより ずっとショック なものですね。
それでも、何を考えたところで誰の何かが悪くて落選したわけでもないんだし、何かを思い悩んでいたって的を外れてしょうがない。 それならこれもせっかくの機会、出展側に知り合いも増えたし、これまで1度も味わったことのない一般参加者としての技術系同人誌即売会を存分に味わおう と 割り切れて気持ちに楽しさが芽生えたところへ湊川さんから手伝いの打診が 舞い込んできました。
迷いごとは2つ
お誘いを受けて、しばらく考えさせてもらっていたんですよね。
気持ちの整理をつけた直後に舞い込んできた嬉しいお知らせ。ただ、人が混ざれば色も混ざって。 湊川さんの色に自分が混ざれば必ず違った色になるから、それがいちばんの心配どころでした。 最初は共同出展な方向での相談だったからなおさら、仮に自分の本を並べてしまえば、確実に湊川さん色を薄めてしまうはず。
それともうひとつ、落選した身でありながらたまたまツテがあるだけで出展側として自分の本を出せてしまうのは、 あくまでも自分自身に向けた価値観だけでの話ですけど、なんかズルい。そんな後ろめたさもあったんですよね。
お手伝い参加、決定へ
それでも、こんな機会も運命がたまたま噛み合わなければ起こり得ないところでもあるし、 湊川さんと同じブースで出展できたら楽しそう、そんなイメージだけは先行して。
でも、湊川さんが当てたブースなのだから、湊川さんのブースで在らないといけない。 その上でどういう形で在れたら共同出展として成立するのか、そんなことを考えた末にたどり着いたのが 2人で一緒に開催している もくもく執筆会 を テーマにした冊子を用意してみようというアイデア でした。
別冊 もくもく執筆会
湊川さんの色に彩りを添える気持ちで、自分のいつものシリーズとは敢えて違う装丁で。 これまでの自分の本と雰囲気をガラリと変えて、表紙の紙を い織り に変えて、 中綴じ、そして遊び紙は無しで。もくもく執筆会から自分が連想する、好きでやってる気ままな感じと親しみやすさ、そして質素に落ち着いた感じ を大事にしました。
本のコンセプトは『もくもく執筆会に込めた想いを中心にした、もくもく執筆会の紹介本』です。 これまでにもくもく執筆会に来てくれた人にも懐かしさみたいなものを感じてもらいながら、 主なターゲットは『まだ来たことがない人』で、そんな人たちにも "執筆すると楽しそう" 感 を届けたい。 そう思って、気軽な気持ちで読み流せるように『想い』に的を絞った薄手の本に整えて、 興味を将来持ってくれるかもしれない人に届いてくれるように無料頒布することにしました。
そんな構想が頭に浮かんで、そうしたら共同出展する希望に一抹の不安もなくなって、 無事に一緒に出展できる運びになりました。 本の精密なコンセプトはギリギリまでかなり迷って、結局は開催3日前の入稿になりはしたものの、 無事に仕上がって当日 100 部を配れて良かったです。何よりこの本をブースに持って行けたことが嬉しかった。
技術書典は大盛況
自分にとってはそんな技術書典4でしたけれど、とにかく技術書典4は まさかの晴れに恵まれ 大盛況でした。
まるでコミックマーケットの日曜日と見まがうほどの人波で、僕らのブースもみんなのブースも大忙し。 終了1時間前まで休む暇がなかったりとか、人々の隙間を縫いながらお釣りの硬貨追加やダウンロードカードの追加印刷に奔走した時間は貴重な、嬉しい思い出になってくれそうです。
湊川さんも終始楽しそうだったし、来てくれた人が彼女と話せる時間をほんの少しでも作れる手伝いができたような満足感もしたりして。 終わった後も湊川さんが嬉しそうにされていたのも手伝って、お手伝い役として参加をしてみて 『きっと応援できた感じ』 がいちばん嬉しく感じられました。
今までとは違った充足感
今回、そんな風にして自分はサポート側に回れたこと、そして身近でよくお世話になっている友人が何人も初出展で参加していたのもあってか、 終わった後に感じる達成感は 今までの同人誌即売会が終わった後のそれとは違って 感じられました。
今までは「みんなお疲れ様」って感じだったんですけど、今回は「楽しくって良かったね」っていう感じ。 比べればちょっと遠目からみんなを見ている感じでしたけど、この頃は『みんなにも本を書く楽しさを知ってほしい』っていう思いで 活動していたところもあるから、それのひとつの成果のように ちょっと感慨深くも感じられました。
この感じ、もし自分が今回当選してたら、自分の達成感に埋もれて薄れてしまっていたかもしれないですね。
今回のために自分が思い出を振り返りながら綴った『別冊 もくもく執筆会』も、そんな気持ちと重なるようで、 落選した日からなんかすごく一貫した流れを描いていたように思えて、それも嬉しく思えました。
そんな機会を運んでくれた湊川あいさん(@llminatollさん )、技術系同人誌執筆に初挑戦してくれた友人たち、 会場を前向きな熱気で包んでくれたたくさんの方々、訪れたくても都合が合わなかった方々、そもそもの機会を作ってくれた技術書典の運営さま、その代表の日高正博さん(@mhidakaさん )、そして晴れの日をもたらした太陽、どうもありがとうございました。
もうひとつ、嬉しかったこと
技術書典4も嬉しく幕を閉じましたけれど、その後にもうひとつ、うれしい事がありまして。
技術書典が閉幕したあとに開催された親方さん @oyakata2438さん による非公式・有志の 技術同人イベント打ち上げ もそうなのですけど、 その後、いつも何かと一緒に活動する機会のある友人たちから「珈琲タイムに行きたい」って声を掛けてもらえたことでした。
珈琲タイムは、自分が勉強会を開いたりして懇親会も終わった後に、いつも何かと会を支えてくれる人たち数人にだいたい僕から声を掛けてのんびり過ごす時間なのですけど、 そんないつものお世話になっている人たちから 他ならないこの日に進んで声を掛けてもらえた ことがとても嬉しかったです。
ああ、きっと今日の余韻に浸りたいんだなーって思ったりして。
そして、今日はおしまい
コーヒータイムは、のんびりと時間をゆっくり過ごせて、とても豊かな心地が時を包んでくれて。 なにより集ったみんなが嬉しそうに話してらして、その様子に浸るだけでも長閑で至高のひとときでした。
そして帰り際、そんなみんなと AKIBA_SQUARE に立ち寄って。
この、何もなくなった AKIBA_SQUARE を眺めると、なんでなのか達成感が溢れてくるんですよね。 この景色がとても好きで、今日もこうしてここを嬉しく眺められたこと、とても嬉しく思いました。
どうもありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
お手伝いとしての観点から
これで技術書典4から頂いた嬉しさをひとまず綴り終えましたけれど、 せっかく素敵な機会を頂けたので、湊川さんのお手伝いを通して気づいたことも添えつつ今回はおしまいにしますね。
ファミマ!! 秋葉原 UDX 店
出展していて、急遽何か印刷物が必要になったときに助かるコンビニエンスストアですけど、いちばん最寄りかまでは調べなかったのですけど、とりあえず同じ建物内に ファミマ!! 秋葉原 UDX 店 がありました。
ショップエレベーターで5階まで行って、オフィスエントランスの側へ向かうと辿り着ける場所にあって、ネットプリント対応の印刷機も設置されていた ので、何かを刷りたくなったときにもここまでくれば対応できそうです。
会場内の移動がボトルネック
実際に開催中に利用してみた印象としては、とにかく技術書典内の人が多すぎて、まずは AKIBA_SQUARE を抜けるところまでが難関でした。 そのあと5階までを移動するエレベーターを待つのにときどき時間がかかったりしつつ、最後に会場に再入場して自分のブースに辿り着くまでが再び難関でした。 なので 出入り口までに辿り着くための時間を念頭に置いて 早めに行動するのが良さそうです。
ちなみに今回、このコンビニを夕方に2度ほど利用しましたけれど、コンビニ自体は5階というのもあってか、日曜午後でも人はまばらで、コピー機を使っている他の人を見かけることはなかったです。
駐車場 UDX パーキング
今回は自動車で秋葉原 UDX まで訪れたのですけど、駐車場は 秋葉原 UDX パーキング を利用しました。
技術書典4の会場である AKIBA_SQUARE の地下に位置する駐車場で、今回は晴れでしたけれど、雨でも本を濡らさず運べます。 エレベーターは、台車とかを使いたい場合どこか搬入用のエレベーターを使う必要がある様子ですけど、スーツケースくらいであれば ショップ用エレベーターとパーキング用エレベーターの両方を利用できるようになっていました。
ショップ用エレベーターは技術書典4の入口側に近くて、パーキング用エレベーターは技術書典4の出口側に近い場所にあります。
混雑具合
駐車場の混雑具合は、とりあえず、以前の技術書典3と今回の技術書典4で利用してみた印象としては、どちらも日曜開催ですけど、午前9時でも 地下1回のエレベータの入口付近に停められるくらいの空き具合でした。サークル入場開始時刻の午前10時を迎えても混雑具合はほとんど変わらない印象なので、 この2回を見る限りでは、当日に 停められなくて困ることはなさそう です。
有料で予約サービスも行なっているので 不安をゼロにしたい場合は予め予約しておく のも良さそうです。予約した時は、駐車場入口にある発券機に備え付けられたインターホンから 予約した旨を伝えれば、係員の人が案内してくれます。
両替
今回は釣り銭で使う 100 円玉が大いに不足して、その確保に奔走していた印象でした。
あくまでも自分が出展していたときの印象ですけど、以前の 技術書典3では 800 円とかの本を頒布していても予め 100 枚くらい用意しておけば充分足りる印象でした。 でも今回は みるみるうちに減っていって かなりヒヤヒヤしてました。
釣り銭不足の備えは必要そう
湊川さんもそれなりに用意していたし、自分も 76 枚持って行ってたのですけどぜんぜん足りなくて、 湊川さんが大変お世話になっている人がたくさん集めて届けてくださったり、自動販売機でジュースを買って得た 100 円玉を集めて 売り上げとの両替に当てたりしてました。
お釣りに当てる小銭がなくなったとき、みんなはどうしているのでしょうね。 秋葉原 UDX には銀行とかも入っているみたいですけど、日曜日に両替できるかも含めて、今回は気にしてなくて分からないです。 なんにしても 100 円玉は有り得ないくらいに余る気持ちで持って行っても不自由ないかもしれないです。
ただ、今までは 76 枚もあれば充分余裕な印象だったので 予測も難しいところ ですけれど。
オペレーション
今回、自分たちの手際が熟れてなかったせいなのか、ブースの人数体制が不足していたのか、来場者が多かったせいなのか、経験不足でどれが主な理由なのかは分からないながら、 とにかく 長蛇の列をまったく捌ききれなかったのが印象的 でした。
列形成、とりあえず試みてはみたのですけど、これまで意識したこともなかった世界で どうするといいんだろう… ばかりが先行して、実現できそうな手応えがなかったような気がします。 そんな中、技術書典の運営さんがたくさん手伝ってくださり、来てくれた人も率先して最後尾カードを持ってくれて、とっても助けられました。 運営さんは事前の情報などから、湊川さんのブースが大きく混雑するのを予見して備えてくださっていたみたい。
打ち合わせと、慣れと
これについては、僕の方でも今後の円滑な頒布に向けて想像を膨らませる必要性はありそうですけれど、ともあれ普通に頒布することだけに目を向けてみると、開始して間もなくのうちは お互いの動きを観察しながら、 自分は何をしようかみたいに考えたり、同じことを2人でしようとしたりすることがたびたびあった印象がしました。
開始前とかにも、お互いの動きを確認したりはしてたんですけど、始めてみて気づく意識合わせが必要な動きがあったりとかして。 それも時間が経つに連れて感覚が掴めて、いつの間にやらだいぶ良い感じに 共同で動けるようになってた 気がします。
思うように動けるようになってくると楽しいもので、今度はもう少し上手に立ち回れるかもしれない。そう思うと『またお手伝いしたいなー』って思ってみたりもするのですけど、 自分も基本は出展を目指す身としては、なかなか複雑なところですね。
幸せ溢れる1日だった
なにはともあれ、技術書典4は幸せに満ちた空間でした。
やっぱりほんと『楽しかった』みたいな域を超えて、お手伝いできたこともそうだし、周りに助けてもらうもそう、そしていつもの友人が初出典で嬉しそうな姿を見せてくれたり、 そんな人たちの元へとその人たちの友人が足を運んでくれたりとかして。そういう 全部をひっくるめて、とても素敵なひととき でした。
巡り合わせた戦利品たちにも囲まれて。どうもありがとうございました。