ログオンせずに EPSON スキャナサーバを起動

SERVER


必要なものと前提

まず必要なものは、EPSON 社製の ES-2000 スキャナです。

この ES-2000 というスキャナはネットワークに対応しているスキャナで、LAN でつながったコンピュータの一台に ES-2000 が接続されていれば、同 LAN 内のコンピュータからスキャナを利用することができます。

これを利用すれば、みんなの利用しやすい場所にスキャナを設置して、自分の作業用コンピュータへ画像を取り込むことが可能となります。

 

ES-2000 のスキャナサーバは標準では NT のサービスとして登録する機能を持ち合わせていないので、サービス化するソフトウェアも必要です。

Windows NT 4.0 Resource Kit という書籍にさまざまなソフトウェアのサービス化を行うプログラムが付属していますので、そちらをご用意ください。

 

以下のサービス化の設定方法では、あらかじめ EPSON ES-2000 Server ソフトウェアがインストールされているものとして話を進めていきます。

さらに 【コントロールパネル】 から EPSON Scan Server を選択して、使用するスキャナも選択しておいてください。

スキャナサーバの設定ができたら、以下の手順に進みます。

 

サービスの登録と起動

administrators 権限で Windows NT へログオンしてください。

Windows NT 4.0 Resource Kit をインストールします。Resource Kit の CD-ROM を入れるとセットアッププログラムが起動しますので、Resource のインストールを選択します。

Resource Kit のインストールが終わると、標準では C:\NTRESKIT というディレクトリに instsrv というサービスへ登録するプログラムと srvany というさまざまなプログラムをサービス起動できるようにするプログラムがインストールされます。

 

続いて 【コマンドプロンプト】 を起動します。

cd \NTRESKIT

instsrv "EPSON ES-2000 Scan Server" C:\NTRESKIT\srvany.exe

以上のように入力して Enter キーを押していくと、Windows NT のサービス一覧に上記で設定した EPSON ES-2000 Scan Server というサービスが登録されます。

 

これだけですと、EPSON ES-2000 Scan Server に srvany.exe というプログラムが登録されただけですので、今度は srvany.exe が EPSON Scan Server を起動できるように設定します。

コマンドラインに

regedit

と入力すると、レジストリエディタが起動します。

 

HKEY_LOCAL_MACHINE
SYSTEM
CurrentControlSet
Service
EPSON ES-2000 Scan Server

 

とたどっていきます。

そして左のリストの EPSON ES-2000 Scan Server を選択します。右クリックをして 【新規】 → 【キー】 を選択すると新しいフォルダが作成されます。

そのフォルダに Parameters という名前を付けます。

そして今作った Parameters キーを選択します。今度は右側のウィンドウで、右クリックをして 【新規】 → 【文字列】 を選択します。

出来上がった文字列データの名前を、Application と指定します。そしてそれをダブルクリックして、Application のデータとして、EPSON Scan Server を指定します。

また同様の手順で、もうひとつ文字列データを作成して AppDirectory という名前を付けます。そして AppDirectory のデータとして、EPSON Scan Server が保存されているフォルダを指定します。

 

EPSON Scan Server をインストールしたときにスタートメニューに EPSON Scan Server が登録されるので、それをみると EPSON Scan Server のインストール場所がわかります。

【スタート】 メニューの上で右クリックをして、【開く】 を選択します。その中の 【プログラム】 フォルダを開くと、スターとメニューに登録されているショートカットを見ることができるので、EPSON Scan Server を見つけて 【プロパティ】 を表示することができます。

”リンク先” とかかれている部分の内容がそのまま Application データに指定できます。また、”リンク先” のデータの一番後ろの \****.exe の部分を取り除いたものを AppDirectory のデータとして設定します。

 

これで srvany.exe が EPSON Scan Server を起動できるようになりましたので、つづいてサービス起動の設定です。

【コントロールパネル】 の 【サービス】 を選択すると、サービスマネージャが起動します。

その中から、先ほど登録した "EPSON ES-2000 Scan Server" を選択して 【スタートアップ】 を選択します。

 

スタートアップの種類

”自動” にしておくことで、Windows NT が起動した直後にこのサービスを自動的に実行してくれます。こうしておくことで、Windows NT にログオンしなくても Scan Server を起動することができます。

 

ログオン

どの権限で Scan Server を起動するかを指定することができます。EPSON Scan Server の場合、システムアカウントだと ES-2000 を見つけられなくなってしまうようなので、ここでは administrator 権限のユーザーを指定します。

【アカウント】 を選択して administrator と入力し、パスワードを設定すれば完了です。

 

以上でサービスの設定が完了しました。あとはサービスマネージャで EPSON ES-2000 Scan Server を 【開始】 すれば完了です。