Mac mini の CD-ROM ドライブから CD メディアが排出されなくなる。

TROUBLE REPORT


Mac mini から CD-ROM メディアが排出されない。

最近、Intel 版の Mac mini を購入しまして、以前から使用していた PowerPC 版の Mac mini に保存していたデータを "移行アシスタント" を使用して転送しようとしていたときのことでした。

新しい Mac に付属していた Mac OS X Install CD-ROM に移行アシスタントのインストーラが入っているとのことでしたので、以前の Mac にそれを挿入してみたのですけど、なんだか収録されていないような感じでした。しかたないので CD-ROM を取り出そうとしたところ、CD-ROM が排出されなくなってしまったのでした。つい先ほどまで CD-ROM は正常に排出されていて、Mac OS X Install CD-ROM もその時に何度か取り出せていただけに、よりによってこんな時に…といった感じです。

Mac mini はスロットインタイプの CD-ROM ドライブが採用されていて、表側から見る限り、強制排出のためのピンホールは見当たらない感じです。スロットの隙間から中を覗いてみても、CD-ROM メディアの存在はなんとなく感じられるものの、スロットの入り口には金具がロックをかけていて、ちょっと引っ張れば取れるようなものでもなさそうです。

購入した当初から、CD-ROM が出てこなくなったらどうなるんだろうと思っていましたが、いざ出てこなくなってみると、やはりお手上げといった感じです。

 

インターネットで調べてみると、Mac mini で CD-ROM が出てこなくなったという方法が多く出てくる様子なので、出てこなくなることも結構あるのかもしれないです。

そんな時には、"電源コードを抜いてしばらくしてから再度電源を入れなおす" だとか、"X キーを押しながら電源を入れる" とか、"F12 キーを長押ししてディスクイジェクトを試みる" とか、"iTunes のイジェクト機能を使用する" とか、"ファームウェア更新モードで起動して eject cd 命令を実行する" とか、いろいろな対処方法が書いてありましたけど、どれも効果がありませんでした。

CD-ROM ドライブに入っているのは、買ったばかりの Mac に付属していた "Mac OS X 10.6 Snow Leopard" のメディアなので、取り出さない訳には行かないのですけど、強引に取り出す訳にも行かず、かといって使わなくなる Mac を修理に出すのも、もったいないように思います。他にも、定規に両面テープを貼って無理やり引き出したという情報もありましたが、ディスクに傷が付きそうで、これは試せませんでした。

 

そうなると、後はもしかすると外から見えないだけで、Mac mini の筐体の中に収められている CD-ROM ドライブ自体に、強制排出のためのピンホールが存在するかもしれません。

この、以前の Mac mini は、メモリを増設するために自力で筐体をこじ開けたことがあるので、開けることはそれほど苦労はないでしょう。もはやこれしか手立てが残されていないような感じなので、あまりスマートではありませんけれど、筐体を開けて、CD-ROM を取り出してみることにしました。

 

Mac mini から CD-ROM メディアを無理やり取り出す。

今時の情報によると、Mac mini の筐体は、テレホンカード 2 枚と起し金(ヘラ)で綺麗に開けられるとのことでしたので、100 円ショップの調理器具売り場で起し金を買ってみたのですけど、隙間が狭くて、テレホンカードさえ 1 枚入れるのがやっとな感じでした。結局、マイナスドライバーで隙間を開けて、そこに起し金を直接差し込むという方法で、筐体を開けることにしました。この方法だと、マイナスドライバでこじ開ける際に目立つ傷が付いてしまうので、お勧めは出来ないですけど。

Mac mini の筐体を開けると、いちばん上に CD-ROM ドライブが搭載されています。それをいろいろな角度から眺めてみたのですけど、どうやら強制排出用のピンホールは搭載されていない感じでした。CD-ROM も中におさまっていることはしっかり見えるのですけど、入口がしっかりロックされていて、簡単には取り出させてはもらえなそうです。

こうなると、CD-ROM ドライブを分解するしかなさそうですけど、CD-ROM ドライブの上面を眺めてみると、隅っこに小さなプラスのネジが幾つか止まっていました。そのネジと、側面の方でも蓋を固定するネジが有ったようなので、それも外してみたのですけど、まだ何かが引っかかっているようで、僅かにしか蓋を持ちあげることはできませんでした。

それでも、前面のロックを越えて指が入る程度まで、無理やり蓋を持ちあげることは出来る感じでしたので、後は強引に CD-ROM メディアを取り出すことにしました。

 

指で CD-ROM を触ってみると、何やら中央部分がしっかりと固定されているような感じです。スロットインは CD-ROM を挿入する際にささっと引きこまれる感じなので、中でもちょっとしたトレイに入っているだけな感覚でいたのですけど、ノートパソコンに良く在るように、中央のリングでしっかりと固定されているんですね。いつの間に、リングを捉えているのでしょう。

ともあれそんなことが分かれば、CD-ROM メディアを上側に引き上げてリングからメディアを外してしまえば、後は傾ければ簡単に落ちてくるはずです。イメージ通りに、CD-ROM メディアを空いた隙間の上側に押し上げてみたところ、ある程度押し上げたところで、メディアがリングから外れた手ごたえがありました。後は隙間を広げたまま、CD-ROM ドライブを斜めに傾けてあげることで、なんとか無事、CD-ROM メディアを取り出すことができました。

 

相変わらず、挿入口のロック金具は下りたままだったのですけど、これは Mac mini の電源を入れたら、自動的にロックが解除されました。その後は CD-ROM を入れてみても、いつも通り挿入できるし、今度は何事もなかったかのように、普通にメディアが取り出せました。どうやら機械の故障ではなく、たまたま何かが引っかかってしまったという感じなのでしょうか。

そんなこんなで、無事に元の状態に治ってくれましたけど、運が悪いと筐体を開けるか修理に出さないといけない Mac mini の CD-ROM というのも、なんとも困った感じです。新しく買った Mac mini も、相変わらずスロットインのタイプなので、いつかメディアが引っかかって、筐体をこじ開けなくてはいけない日が、やってくるのかもしれないですね。