大容量 HDD に乗せ変えた PCG-505V/ABX をリカバリする
HARDWARE REPORT
VAIO PCG-505V/ABX
SONY の VAIO PCG-505V/ABX という、今でこそ性能がいまひとつですけど、個人的に気に入っていた薄型の小型ノートパソコンがあったのでした。これに 30GB のハードディスクを増設して、Windows と Linux とのマルチブート環境を用意していたのですけど、このたび、リカバリーしてもとの Windows 98 の状態に戻しておこうと思ったのでした。
後にリカバリーの際に Windows 98 の説明書に書かれているプロダクトキーが必要で、それが見つからなかったため失敗ということになってしまったのですけど…。
ともあれ、この PCG-505V/ABX のスペックは大雑把に書くと次のような感じです。
CPU | MMX Pentium 300MHz |
---|---|
MEMORY | 64MB + 64MB (増設) |
解像度 | XGA ( 1024x768 ) |
インターフェイス | USB 1.1 / IEEE |
CD-ROM | 外付け ATAPI CD-ROM |
FDD | 外付け FDD |
HDD | IDE (ATA/33) 30GB (自力で取替え) |
サイズ | B5 ノート (厚さ 2cm ほど) |
なお、ハードディスクの交換とマルチブートのお話は、下記のリンクを参考にしてみてください。
リカバリ CD-ROM で復旧を試みる (プロダクトキー紛失で失敗)
PCG-505V/ABX に付属の CD-ROM ドライブ PCGA-CD5 を PCMCIA スロットに挿入します。
そしてそこへリカバリ CD-ROM を挿入して PC を起動すると、リカバリ手続きとなりました。最初、リカバリプログラムが起動しなくて BIOS 確認をしてみたりしていたのですけど、単に CD-ROM の電源スイッチが入っていなかっただけだったり。
ちなみに BIOS 画面に移動するには、VAIO のロゴが表示されている間に [Ctrl] + [F2] を押せば良いようでした。
リカバリプログラムが起動すると、復旧するシステムパーティションが見つからないとのことで、パーティションの作成手続きから始まりました。
すべて消えるがよろしいかとの問いの後、Windows を何度もインストールしたことがあるような人ならおなじみの FDISK が立ち上がり、パーティションの作成となりました。ただ、これはどうやらリカバリ CD-ROM が自動的にシステムパーティションを作成することが出来なかったせいのような感じです。
FDISK にて大容量ハードディスクが検出され、FAT32 を有効にするかという懐かしい問いに Yes と答えると、いよいよ FDISK によるパーティションきりわけの画面となりました。
ところがいざ FDISK が起動されると、ハードディスク内にパーティションがひとつも検出されないのでした。
これはもしかすると、Linux パーティションが存在しているからかもしれないです。そういえばだいぶ前のこと、Linux で作成したパーティションがあると、Linux の fdisk でないと削除できなかったような記憶がありますので。
そう思いつつ、Linux でも立ち上げて削除しようかとも思ったのですけど、せっかくパーティションがないと言われているわけですし、ここはひとつ強引に、新規パーティションを作成してみることにしました。割り当てる容量は可能な限りの最大値…、そうしてみると、ちゃんと全容量を割り当てることができました。
もしかすると、パーティションがすべて消された後で FDISK が呼び出されたのかもしれないですね。
わざわざそのような手間を踏ますくらいなら、最初から削除せずに FDISK を呼んでくれたほうが融通も利くし、削除するならついでに全容量を割り当ててくれても良いと思うのですけどね。ともあれこれは、ハードディスクを勝手に交換してしまったせいもあるので、実際のところはどういう振る舞いをしようとしていたのかは判らないですけど。
ともあれ FDISK でのパーティション作成を終えて再起動してみると、無事、リカバリ手続きの次の段階へと進むのでした。
リカバリではパーティションをフォーマットするかしないかの選択が出来るようでした。
今回はパーティションのきりなおしから行ったのでフォーマットするしかないのですけど、それでも復旧するに当たってフォーマットしないで済むのは、この PC しかない場合で Windows が起動しなくなった場合には重宝しそうですね。
(今回は) フォーマットを行った後、いよいよリカバリとなりました。
この作業にはフォーマットなどを除くと 30 分ほどかかるとの表示がなされたあと、処理を続けますかの問いに対して "yes" とすることで復旧処理が始まります。そしてハードディスクを初期化するかとの問いがなされ…、なんか何度も初期化するって答えて、そして初期化処理が成されたように思うのですけど…。
ともあれ "yes" と答えてみると、今度はクイックフォーマットだったのかすぐに初期化が終了して、ハードディスクへのデータの書き込み処理となりました。ここまでくれば、あとはしばらく放っておけば大丈夫です。
この手続きが終わると、CD-ROM を取り出して再起動せよとの指示となりました。
再起動後、設定が終わるまでに数分かかるとのことです。CD-ROM を取り出して何かキーを押すと、電源が落ちた状態となったので、再び電源を入れて設定完了を待ちます。
しばらくすると Windows 98 のセットアップウィザードが起動して、ユーザ情報の入力画面となりました。
名前と会社名を入力して、使用許諾契約に同意して…、プロダクトキーの入力となりました。
プロダクトキーは Windows 98 の説明書に書かれているとのことなのですけど、この説明書が、そういえばどこかで見たような気がするのですけど、探してみても見つからず、どうしようもなくなってしまいました。
PCG-505V/ABX の説明書を見ると、Windows 98 のプロダクトキーは再発行できないので注意せよとのことでした。これは、リカバリ CD-ROM からの Windows 98 の復活は諦めないとダメそうですね…。
新規に Windows 98 Second Edition をインストールする準備
起動可能な Windows 98 の CD-ROM がなかったので、なんとかして CD-ROM 内の EXE ファイルを実行したかったのですけど、PCGA-CD5 からの起動でないとなかなか CD-ROM ドライブを認識してくれないのでした。
ずっと昔に作成した Windows 95 の CD-ROM ドライバを組み込む起動フロッピーも PCGA-CD5 には対応していないようでしたし、Windows Me Startup Disk についてもそうでした。
プロダクトキーが入力されていない Windows 98 でも、セーフモードとコマンドプロンプトのみの起動は可能だったのですけど、それでも CD-ROM ドライブは認識されていませんでした。
これは…、CD-ROM からの起動が可能な Windows XP でも先にインストールして CD-ROM の内容をハードディスクへコピーしておくか、または出来るならセーフモードから PCGA-CD5 のドライバをインストールするかといったところでしょうか…。
自動起動対応の CD-ROM ならばとりあえず起動してくれるので、Windows 2000 や Windows XP ならば問題ないのですけど、Windows 98 だとそうも行かないところが難しいところです。
とりあえず Slackware Linux 9.0 ならば起動するので、それで起動して Windows 98 の CD-ROM の内容をコピーしたりすればまたいろいろと開けてくるのですけどね。なお、Slackware 9.0 で CD-ROM を認識したい場合には、最初の起動オプションで bare.i ide2=0x180,0x386 と打ち込むことで、/dev/hde にて CD-ROM ドライブへアクセスすることが出来ます。
あれこれといろいろ考えてみましたけど、今回は幸い、CD-ROM を認識できる起動フロッピーディスクを何とか作成することが出来たので、それを用いて普通にインストールを行うことが出来るようになりました。
起動ディスクの作成方法につきましては EZ-NET: PCGA-CD5 を認識する起動フロッピーを作成する を参照してください。
新規に Windows 98 Second Edition をインストールする (試行錯誤)
PCGA-CD5 を認識できる起動ディスクで MS-DOS を起動します。
そして CD-ROM ドライブへ移動して SETUP.EXE を実行してみたのですけど、そうしてみたところ SCANDISK のバージョンがあわないような感じで、セットアップを進めることが出来ませんでした。なので、次のようにして SCANDISK なしでセットアップを起動します。
setup /is
これにて無事、Windows 98 SE のセットアップが始まりました。
Windows 98 SE のインストールの途中で、PCMCIA を使ってインストールを行っているかと尋ねられたので、「はい」 を選択してみると、まず先に PCMCIA ドライバをインストールする必要があるとの事。そして ”新しいハードウェアの追加ウィザード” が開かれて、一覧からハードウェアの種類を選択することとなりました。
どれを選んだらよいかよく判らないものの、一覧から "PCMCIA ソケット" を選択して、さらに "(標準 PCMCIA ドライバ)" の "PCIC または互換 PCMCIA コントローラ" を選択してみました。競合するハードウェアが使用されているとのことですけど、とりあえず続行してみることにしました。
すると、リアルモード PC カードドライバが見つからないとのことを言われてしまったので、PC カードドライバを選ぶよう選択してみます。すると CONFIG.SYS にある PC カードドライバが選択されたとのことです。その後もなんだかそのようなことが続き、上手く行ったかどうなのか、しばらくするとハードウェアの検出処理へと処理が移っていきました。
そして Windows の再起動となって、無事に Windows 98 のロゴへとたどり着きます。そしてそのまま、ハードウェアのインストール作業が続き、そして日付と時刻の設定などの最終設定が行われ、Windows 98 の再起動となりました。
ところがそのあと、もう少し Windows 98 のインストール作業が残っていたようで、CD-ROM を挿入せよとの表示がなされてしまいました。どうやら PCMCIA のインストールは失敗となっていたようです。
さすがにこのまま 「スキップ」 してしまうのはまずいような気がするので、とりあえず強制的に電源を落として、もう一度起動フロッピーにて DOS を起動することにしました。このディスクに設定したドライバを組み込んであげれば、きっと上手く行くのではないかと思いつつ…。
しかしながら Windows の設定とはどうも勝手が違うのと、DOS 上で何かをするにも大変なので、ここは試しに不完全な Windows 98 のまま、Safe Mode で起動させてみることにしました。そうしてみると、なにやらシステムの復旧がなされましたが…、とりあえずデスクトップへたどり着くことができました。
そして、「コントロールパネル」 から 「システム」 を選択して 【デバイスマネージャ】 を確認してみると、PCMCIA ソケットのところに、×印のついた "PCIC または互換 PCMCIA コントローラ" が表示されていたのでした。それにあわせて、"PCMCIA カードサービス" および、"Ricoh RL5C475 CardBus Controller" が、特に印なく、正常に組み込まれている様子も確認することが出来ました。
これはもしかすると、本当はそのままでよかったのに、判らないまま手動でインストールした "PCIC または互換 PCMCIA コントローラ" がぶつかって動かなくなってしまった可能性も考えられます。
なのでとりあえず、この×印のついたものだけ削除して、Windows 98 を再起動してみることにしました。
けれどもやはり、CD-ROM 自体は認識されていない様子です。とりあえず、CD-ROM が必要なドライバはすべてキャンセルで進めてみてしまいました。これでダメならばまた、別の手段を考えます。
そんなこんなで強引に、Windows 98 の起動までには、なんとかこぎつけたのでした。
システム状態を確認してみると、やはり PCMCIA 自体はいっけん問題なさそうです。そして、コントロールパネルの 「PC カード」 を見てみると、そこには "-NinjaATA- - ソケット1" という、はてなマークがついたデバイスが表示されていたのでした。
もしかすると、あとは CD-ROM ドライバが足りないだけなのかもしれないですね。
デバイスマネージャから "-NinjaATA- - ソケット1" を選択して、ドライバの再インストールを行ってみました。フロッピーディスクドライブに PCGA-CD5 のインストールディスクを挿入して、フロッピーディスクからデバイスドライバを検出してみたところ、最適なドライバが見つかったと報告がされました。
それをインストールしようとすると、Windows 98 SE のディスクを入れてくれといわれて少し困ったのですけど、落ち着いてフロッピー(A:) ドライブを選択してみたところ、"PCMCIA ATA Card" のインストールが完了して CD-ROM ドライブが使用できるようになりました。
デバイスの種類が "SCSI コントローラ" とのことなので、もしかすると、PCMCIA の質問のときに、このデバイスをインストールしておけば問題なかったのかもしれないですね。
新規に Windows 98 Second Edition をインストールする (まとめ)
なんだかややこしくなってしまったので、いったんハードディスクを初期化しなおして、もう一度 Windows 98 のインストールを行ってみることにします。
試行錯誤のときと同じように CD-ROM を使用可能な状態で起動したら、同様に "setup /is" としてセットアップを起動します。そしてそのまま順調に PCMCIA の場面にまでたどり着きました。
そして今度は PCMCIA ソケットではなく "SCSI コントローラ" を選択して、PCGA-CD5 のインストールディスクを指定してみます。
すると…、今度はなんだかとても上手く行きそうです。相変わらず、ディスクを指定すると "Windows 98 Second Edition CD-ROM" を入れてくれといわれますけど、フロッピーを指定して、"SCSI コントローラ" として CD-ROM をインストールすることができました。
そして、リアルモード PC カードドライバが見つからないとのことなのですけど…。これはどうしましょう、とりあえず、こちらはさっきのように 「はい」 を選択して、設定ファイル関連の内容を眺めながら、次へ次へと進めてみました。
どうやら今度はばっちりみたいです。
CD-ROM がしっかり認識されたような音がして、その後のセットアップ処理もなんら問題なく進んで、無事に Windows 98 の正常なインストール完了に至ることが出来たのでした。
ドライバの調整
Windows 98 SE の標準インストールでは組み込まれないドライバ等があるようなので、その辺りの調整をしてみます。
リカバリ CD-ROM の Vol.2 に保存されている "\VAIO\Drivers\Win98" フォルダを参照して、そこから一通りインストールしてみることにしました。なお、3modeFDD と CD-ROM および Sound については、最適なものが既にインストールされているとのことなので、結果的には行いませんでした。
デバイスマネージャ まわり
まずはデバイスマネージャにて確認できる、「その他のデバイス」 に割り当てられた不明デバイスを有効にしてみます。
"PCI FireWire (IEEE 1394)" のプロパティから、ドライバの再インストールを行います。そしてドライバの検索場所として "\VAIO\Drivers\Win98\i.LINK\SONY1394" を指定してあげると、"Sony CXD1947A i.LINK(1394) PCI Host Controller" として認識させることが出来ました。
そして "不明なデバイス" のプロパティからも、ドライバの再インストールを行ってみます。これはなんだろう … などと思いつつ、てきとうに探してみたところ、"\VAIO\Drivers\Win98\MODEM" が正解のようでした。これで "Sony Internal Modem (K56flex+V.90)" として認識させることが出来そうです。
そのような感じで進めていると、MODEM のインストールが始まった矢先、"Wave Device for Voice Modem" というハードウェアが自動的に認識されて、ドライバのインストール作業となりました。どのフォルダを選んだら良いだろうかと思いつつ、とりあえず MODEM のときと同じ "\VAIO\Drivers\Win98\MODEM" を選んでみたところ、この中にちゃんと含まれていたようで "Sony Voice Modem Serial Wave Device" として認識してくれました。
それが終わると MODEM も無事にインストールが完了でした。これで少なくとも完全に動作していないデバイスのインストールは完了しましたので、続いてそのほかのドライバをインストールしていってみます。
よく判らないドライバ
とりあえず気になっていた "\VAIO\Drivers\Win98\i.LINK\SonyDVCR" に格納されているドライバから…。
このなかの "sonydvcr.inf" ファイルを参照してみると、なにやらこれは "Sony DV Camcorder dvices" というもののドライバのようでした。とりあえずこのファイルを右クリックして 「インストール」 を行ってみましたけど、なんの応答もありませんでした。これはまあ、良しと致しましょう。
そして "\VAIO\Drivers\Win98\Monitor" ですけど、これは PCG-505V/ABX に SONY 製のモニタを接続した場合に、正常に表示されるようにするためのもののようです。なので今回はこれも特に何もせずでした。
Smart Connect の調整
今度は "\VAIO\Drivers\Win98\Smart Connect" です。フォルダ内にインストール手順が書かれたファイルがあるので、それに沿ってインストールを行ってみます。なんだかややこしそうなのですけど…。
とりあえず "scsetup.exe" を実行します。するといきなり、ハードウェアの設定を変更したため再起動する必要があるとの通知が表示されたので、それにしたがってまずは再起動となりました。
そしてコントロールパネルから 「ハードウェアの追加」 を起動して、”ネットワークアダプタ” のインストールを行います。ハードウェアの種類の選択の場面でそれを選んで "\VAIO\Drivers\Win98\Smart Connect" を選択してあげれば、"Sony i.LINK(1394) Adapter" のインストールが行えました。そして再び再起動です。
起動したらコントロールパネルから 「ネットワーク」 を起動します。
説明書によると先ほどインストールした "Sony i.LINK(1394) Adapter" は NetBEUI プロトコルのみでしか動作しないのでそれにバインドせよ、とのことなのでそうしようとしたところ、NetBEUI がインストールされていなかったので、まずはそれをインストールしておくことにします。
「追加」 ボタンを押して 「プロトコル」 を選択します。そして "Microsoft" を製造元として "NetBEUI" を選び、それをインストールします。
これが終わったら "Sony i.LINK(1394) Adapter" のプロパティを参照して、「バインド」 タグにて "NetBEUI -> Sony i.LINK(1394) Adapter" 以外のチェックをはずし、NetBEUI のみに関連付けます。これでネットワークの設定ダイアログを閉じると、Windows 98 SE の CD-ROM を要求されて NetBEUI 関連のファイルがコピーされた後、再び再起動となりました。
そして最後に、"\VAIO\Drivers\Win98\Smart Connect" に保存されている次の2つのファイルを手動でコピーしてあげれば、インストールは完了だそうでした。
- "SonyiDev.inf" を Windows フォルダ (C:\Windows) の中の "INF" フォルダへ配置します。
- "SonyiDev.sys" を Windows フォルダ (C:\Windows) の中にある "Options" フォルダのさらに中、"CABS" フォルダへ配置します。
… ところが、"C:\Windows\Options\CABS" というフォルダが見つからなかったのでした。
しらべてみると、これはメーカー製の PC などを購入した際に Windows 98 の CD-ROM を付属せずにこのフォルダ内へ必要なファイルを格納しておくとのことなので、今回のように新規でインストールした場合にはそれは存在しないのでしょう。
ぜんぜん別の情報ですけど、そういう場合は "C:\Windows" などに置いておけば良いとのことなので、そうしたことを覚えておきつつ、とりあえず "SonyiDev.sys" は "C:\Windows" へ配置しておきました。
そして手動で再起動です。これにてとりあえず、しっかりとインストールできたかどうかはわかりませんけど、Smart Connect 周りのインストールは完了です。
ポインティングデバイスの調整
そして "\VAIO\Drivers\Win98\TouchPad" です。
このフォルダの中を参照すると "Setup.exe" があるようなので、これはなんだか簡単そうです。とりあえずそれを起動してみると、"VersaPad セットアップ" なるダイアログが表示されました。
そして 「完了」 ボタンを押せば、必要なファイルがコピーされてインストールは終了しました。そして最後に再起動です。
それともうひとつ、"\VAIO\Drivers\Win98\USBMouse" にもなにやらプログラムが保存されていました。必要なのかはわからないながら、とりあえずこのフォルダの中の "3dmoused.exe" を実行してみましたけど、特に何かが動く様子はありませんでした。
ディスプレイの調整
最後に、いちばん気になりつつも、フォルダの順番の都合で後回しになっていた、ディスプレイ周りの調整です。
適切なドライバが組み込まれていなかったため、これまでは 640x480 の 16 色しか表示できなかったのですけど、これでようやく綺麗な画面が拝めそうです。
コントロールパネルの 「画面」 を実行して、【設定】 タブの 【詳細】 ボタンを押します。
そして 【アダプタ】 タブを選択して、【変更】 ボタンを押します。するとドライバの検索ウィザードになるので、"\VAIO\Drivers\Win98\Video" を指定してあげれば、"NeoMagic MagicGraph 128XD" として認識され、再起動後には高解像度のモードを使用することが出来るようになりました。
これにて、画面の設定で 1024x768 の High Color (16bit) に設定することができ、すっかりきれいになりました。
キーボードの調整
ところで、そういえばキーボードが英語配列として認識されているようなので、それを調整しておきます。
コントロールパネルの 「システム」 を起動して、【デバイスマネージャ】 タブから ”キーボード” を選択します。するとそこには "101/102 英語キーボードまたは Microsoft Natural Keyboard" という表示がなされていましたので、それのプロパティを表示して、ドライバの更新を行います。
そして ”特定の場所にあるすべてのドライバの一覧を作成し、インストールするドライバを選択する” を選びます。”すべてのハードウェアを表示” にチェックを入れるとたくさんの候補が表示されるので、その中から "106 日本語 (A01) キーボード (Ctrl+英数)" を選択します。
動作しない可能性を示唆されますけどかまわず続行し、インストール完了後に再起動すれば、キーボードをちゃんと日本語配列で使用できるようになりました。
なお、日本語配列の中に "106 日本語 (A01) キーボード" という "(Ctrl+英数)" を含まないものも存在するようですけど、これらの違いはカナ入力の切り替え方法の違いだそうです。
良くはわからないのですけど、[Shift] + [Ctrl] + [ひらがな] で切り替えるか、[Ctrl] + [英数] で切り替えるかがどうだとか。ともあれこの違いによって上手くカナ入力への切り替えが上手く行かないことがあるそうなので、そのような場合はもう一方に変更してみるなどすれば良いのではないかと思いました。
作業終了
Windows 98 Second Edition もインストールできましたし、デバイスドライバもおそらくそろったと思うので、これにてようやく作業終了となりました。
他にもまだ、リカバリ CD-ROM Vol.2 の "\VAIO\Applications" フォルダに付属アプリケーションがたくさん保存されていますので、必要に応じてそれらもインストールしておくと良いかもしれないです。
それにしても、プロダクトキーが印字されている Windows 98 の説明書をなくしただけで、これだけ大変なことになるとは思いませんでした。付属品はなくさないように気をつけましょう。
最近のパソコンで似たようなことがあったとしても、その場合はずっと簡単だとは思いますけど。