Cygwin をインストールする

SOFTWARE REPORT

テキスト処理で grep みたいなのがあったらいいな、と思って Cygwin の存在を思い出しました。

ということでインストールしてみました。


Cygwin

Cygwin は、 Red Hat 社 によって提供されている、Perl や Python、GCC や GREP といった Linux 系でおなじみのツールを Windows 上でも利用できるようにするための API セットだそうです。

これを使うことで、Linux 用に提供されているソフトウェアを Windows で利用するといったことができるそうですが、今回はふと grep を使用したかったという目的で、この Cygwin をインストールしてみることにしました。

インストール

まずは、Cygwin の公式サイト のトップページにある Install Now というリンクをたどって、 setup.exe というファイルを入手します。今回はバージョン 1.3.10 を入手することにします。

setup.exe を実行すると、セットアップが始まります。

 

Cygwin Net Release Setup Program

セットアップウィザードが表示されたら、次へ進みます。

Choose A Download Source

セットアップで使用するソースデータをどこから読み取るかの選択です。

インターネットから直接インストールする ( Install from Internet ) 、インターネットからとりあえずダウンロードする ( Download from Internet ) 、ハードディスク内のデータを使ってインストールする ( Install from Local Directory ) から選択することができるようです。

今回は Install from Internet を選択しました。

Select Root Install Directory

インストールするディレクトリの選択です。Root Directory として指定したパスが、ルートポイント ( / ) としてマウントされるようです。ディフォルトでは C:\cygwin となっています。

また Install For では、全ユーザ用 ( All Users ) と、自分専用 ( Just Me ) の二種類が選択できるようです。今回は All Users にしておきます。

Default Text File Type では、DOS か UNIX かを選択できるようです。これはおそらく、改行コードや文字セット等がそれぞれで異なるのでどちらに合わせるかというものだと思います。とりあえずディフォルトどおり UNIX を選択しておくことにします。

Select Local Package Directory

プログラムをインストールするディレクトリの選択です。ディフォルトでは setup.exe を実行した場所になっているようですが、C:\Cygwin\Packages など、どこかそれようの場所を用意して、それを選択しておくのがよさそうです。

Select Your Internet Connection

今回はインターネットを使ってインストールするということで、どのようにインターネットへ接続するかの選択です。直接接続 ( Direct Connection ) 、Microsort Internet Explorer 5 の設定を使う ( Use IE5 Settings ) 、HTTP/FTP プロキシを使う ( Use HTTP/FTP Proxy ) から選択できます。

今回は Direct Connection で接続してもらうことにしました。

Progress

するとインターネットへ接続して、パッケージをダウンロードするサーバ一覧を入手してくれます。うまくいけば、続いてパッケージをダウンロードするサーバの選択です。

Choose A Download Site

パッケージをダウンロードするサーバを選択します。HTTP と FTP のどちらかがあり、さまざまなサイトが一覧で表示されます。日本国内からなので、とりあえず *.JP 系のサーバを選択することにしました。

Progress

うまく接続できたら、続いてパッケージの選択ダイアログが表示されます。

Select Packages to install

なにやらたくさんのリストが表示されます。

上方のラジオボタンで、Prev / Curr / Exp の3種類が選択できるようですが、これらは順に、以前のバージョン / 現在の最新バージョン / 試験バージョン を意味するようです。

とりあえず Curr を選択しておくことにしました。

ほかにも Bin や Src の欄で、インストールするバイナリやソースの選択ができるようですが、たくさんあるし、どれが必要かも良くわからないので、とりあえずそのままで次へ進むことにします。

Progress

これでパッケージのダウンロードとインストールが始まります。結構たくさんのファイルをダウンロードするようなので、ADSL 回線とかでないと苦労しそうです。

Create Icons

セットアップが終わると、Cygwin 環境にアクセスしやすくするためのアイコンを追加するかどうかたずねられます。

どのようなアイコンが追加されるかわからなかったのですが、とりあえずデスクトップへの作成 ( Create icon on Desktop ) はやめて、スタートメニューへの追加 ( Add icon to Start Menu ) のみを選択してみることにしました。

 

すると最後に DOS 窓っぽいコンソールでいろいろな設定が自動的に行われ、ようやくセットアップは完了となりました。

スタートメニューに何が登録されたかと思えば、どうやら Linux コンソールでおなじみの bash だけが登録されているようです。ちゃんと Cygwin というディレクトリに収められています。

 

設定について

Cygwin に関する基本的な設定は、レジストリに収められるようです。

その場所は、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cygnus Solutions\Cygwin で、この中に mounts v2 と Program Options という2つのサブキーが用意されています。

このなかの mounts v2 の中に、マウントポイント名のサブキーがあり、その値として native に絶対パスが、そして flags にフラグが設定されているようです。ただ、フラグの種類は把握していませんが…。

 

bash を使ってみる

とりあえず Cygwin をインストールしたので、bash を立ち上げてみました。

どのような感じでマウントされているかを調べてみようと mount コマンドを打ち込んでみると、次のような結果になりました。

C:\cygwin\usr\X11R6\lib\X11\fonts on /usr/X11R6/lib/X11/fonts type system (binmode)

C:\cygwin\bin on /usr/bin type system (binmode)

C:\cygwin\lib on /usr/lib type system (binmode)

C:\cygwin on / type system (binmode)

c: on /cygdrive/c type user (binmode)

D: on /cygdrive/d type user (binmode)

C ドライブや D ドライブといった場所に保存されているデータも、/cygdrive/c などから読み込めるようです。

なお当たり前かもしれませんけど、CD-ROM ドライブとして DVD-RAM を使用しているのですが、問題なく RAM カートリッジのデータも読み込めました。

 

ファイルリストを表示しようとしたら日本語が化けてしまっていました。

なのでためしに kon と入力してみましたが、失敗でした。日本語コンソールはとりあえず入っていないようです。ただちゃんと日本語が表示される場面もあるので、これはおそらく文字コードの違い ( SJIS / EUC ) あたりでしょう。

なにはともあれ grep はちゃんと入っているようなので、とりあえずの目的は達成です ^^;

 

それにしても /usr/sbin/ には httpd.exe というプログラムがあって、apachectl start ですぐに Web サーバがあがってしまうのにけっこう感動しました。