Microsoft Office 2010 (64bit 版) を試してみる。
SOFTWARE REPORT
Microsoft Office Professional Plus 2010 (x64)
Microsoft 社が販売している Office のバージョン 2010 が MSDN で入手可能となったので、試してみることにしました。店頭販売は平成 22 年 6 月頃になるようです。
なお、これまでは Microsoft Office Ultimate でないと含まれなかった Microsoft OneNote が、今回からは現時点での最小エディションである "Microsoft Office Home and Business 2010" から提供されるようになったようです。個人的によく利用しているソフトウェアなだけに、低価格のエディションにも含まれてくれるのは嬉しいものです。
また、今回からは 64 ビット版も登場したので、せっかく OS 環境が 64 ビット環境なので、そちらをインストールしてみようと思います。
64 ビット版をインストールする際の注意事項としては、これまでの 32 ビット版とは共存できないというところでしょうか。
既に Microsoft Office 2007 がインストールされている場合にはそれを削除してからでないと、64 ビット版の Microsoft Office 2010 をインストールすることはできません。
対象となる 32 ビットアプリケーションとして Office ビューアも含まれるようです。平成 22 年 4 月 30 日の時点ではまだ 64 ビット版のビューアが出ていない様子ですので、併用していて、それが無くなると困るような場合には、32 ビット版の Office 2010 の利用を検討するなどの対応が必要そうです。
また、用意した 64 ビット Microsoft Office 2010 に含まれない Office 系ソフトウェアを引き続き利用したい場合も注意が必要です。
他にも、64 ビット版を選ぶ場合、これまでの 32 ビット版をアンインストールしないといけないので、念のため、Microsoft Office 2010 のインストール前に、Outlook 2007 の個人用フォルダーと OneNote 2007 のノートデータのバックアップを取得しておくことにしました。
Microsoft Office 2010 (64 bit) のインストール
Microsoft Office Professional Plus 2010 (64 bit) のセットアップを実行して、インストールを開始します。
今回試した環境では、既に Microsoft Office 2007 Ultimate (32 bit) やその他の関連ソフトウェアがインストールされていたため、インストールしようとすると、以下のソフトウェアをアンインストールしないとセットアップできないとの通知が表示されました。
- Microsoft Office Word Viewer 2003
- Microsoft Office Excel Viewer 2003
- Microsoft Office PowerPoint Viewer 2007 (Japanese)
- Microsoft Office Ultimate 2007
- Microsoft Office Project Professional 2007
- Microsoft Office InterConnect 2007
- Microsoft Office Visio Professional 2007
- Microsoft Office SharePoint Designer 2007
これらのソフトウェアを削除しないと、セットアップを継続できないようになっていましたので、まずはこれらのアンインストールを行います。このとき、Microsoft Visio Viewer 2007 は削除対象に挙げられてこないようでしたが、動作不良を起こすと面倒なので、安全のため削除しておこうと思います。
該当ソフトウェアのアンインストールがおわったら、いよいよ Microsoft Office 2010 のインストールを行います。
再度セットアップを起動すると、今度は先へ進んでプロダクトキーの入力画面となりました。プロダクトキーを入力すると、ライセンス許諾契約同意の後、Microsoft Office Professional Plus 2010 のインストールが始まりました。あとはしばらく待つことで、特に捜査の必要もなくインストールが完了し、利用可能となりました。
インストールされた Microsoft Outlook 2010 を起動してみると、これまで使用していたアカウント情報やメールデータなどすべてが最初から使えるようになっていました。もしデータをなくしてしまうと怖いので、インストール前にはバックアップをしておいた方が良いとは思いますけど、ともあれ 32 ビットから 64 ビットへの移行の手間が軽減されていてよい感じです。
Microsoft OneNote 2010 についても、以前の設定をそのまま引き継いだ状態で起動することができました。
その他、使ってみた感じとしては、リボンインターフェイスに調整が加えられたことと、全体の色合いが銀色基調になったことが目につくような感じでしょうか。
操作性についてはすべてのオフィスソフトウェアで Office 2007 から採用されたリボンインターフェイスが搭載された感じなので、Office 2003 を使っていた人には、Office 2007 同様、とっつきにくいかもしれないですけど、Office 2007 に慣れている自分にとっては、見た目の色合いの印象以外は、特に大きな変化は感じませんでした。
そんな感じで 64 ビット版になったことによる大きな変化は見られませんが、なんとなく全体的に動作か幾分軽量になったような感じもしなくはありません。例えば Word 2007 においては、背景全体に大きな画像を配置していると、その文章の編集でずいぶんもたつくことがありましたけど、今のところはそれをまったく感じなくなっているようにも思います。
軽量化といえば、これは 64 ビット版に限った話ではないと思いますけど、Excel 2010 では、オプション設定の画面で、複数の CPU コアでの動作に関する設定項目がありましたので、マルチコア CPU で性能の上がる設計になっているのかもしれません。
その他の注目点としては、Microsoft Word 2007 であった、なぜか "元に戻す" 機能が使えなくなってしまうことがたびたび発生していた問題が、はたして Word 2010 ではどうなっているか、そのあたりも気にしつつ、しばらく使っていってみようと思います。
その、実際に使ってみた印象については EZ-NET: Office 2010 (64bit) を使って気になったこと の方に記してみましたので、そちらの方も合わせてご覧ください。