TechRAMEN 2024 Conference とその後日祭に参加してきました。
勉強会
2024年の夏に記念すべき初の開催となった TechRAMEN 2024 Conference とその後日祭に参加してきました。
そんな参加の思い出と、それに巡り合わせるまでに幾つかの縁があったのでそれも合わせて綴ってみますね。
少しばかり前の話になりますけれど、北海道は旭川、大雪クリスタルホールで開催された TechRAMEN 2024 Conference と その後日祭 を訪れてきました。
旭川へは自分は初めての訪問でした。分野的にも「技術の知見」と括りが大きく、初回開催ということもあり全貌の掴みきれない感はあったかもしれないですけれど、ある種の奇跡的な縁で導かれた感もあった技術カンファレンスだったので、なんの迷いもなく参加することに決めていたのでした。
そうして参加してみた感想としては、全面的に最高でした。
TechRAMEN との縁
そんな TechRAMEN 2024 Conference との縁は、 まで遡ります — というほど遠くない最近の出来事になりますけれど。この日に公立千歳科学技術大学を舞台に開催された 千歳ゆるい勉強会vol.3 への参加が最初のきっかけでした。
千歳ゆるい勉強会
そのときの話は こちら でも綴りましたけれども、 たまたま connpass を眺めていたときに不意に目に留まって、 近頃の首都圏ではなかなか見られなくなった IT 技術にまっすぐな勉強会のように感じて魅力をそそられ、参加することにしたのでした。
せっかくなのでお土産に発表資料を持っていこう — そんなふうに思って発表したことが、巡り巡って今回とその先の縁へと繋がっていった感じがします。この場には、TechRAMEN 2024 Conference の発起人にあたる、とみお さんがいらしていて巡り合わせたことが大きな出来事でした。
もう少し縁を細かく思い返すと、そのときは以前から何か接点があった認識を持っていたわけでもないのに、発表をした自分にわざわざご挨拶にと声をかけてこられたその心の在り方が、さすがたくさんのコミュニティーを大事にされている人の柄なのかなって感じさせられます。
北海道情報大学 湯村研究室 2023年度 卒業研究展
そのときの印象が心に残って、それから少しした の北海道情報大学 湯村研究室 2023年度 卒業研究展 でさらに急展開を迎えます。
こちらも不意に心に留まったイベントで、学生にこういう体験の機会を創ってらしているのが素敵なことに思えて、その現場を自分も体感しておきたい気がして訪れることに決めたのでした。
そしてもうひとつ、なぜか不思議と心に残っていたことがあって、それは自著の技術系同人誌「プログラマーのための新千歳空港入門」を購入してくださったポストをほんの少し前にされていたのもありました。こういうのにも不思議な縁を感じたりします。
技術書典オンラインマーケットでEZ-NETの「プログラマーのための新千歳空港入門【2023年版】」を購入しました! #技術書典 https://t.co/siyGh5COqq
— 湯村 翼 Tsubasa YUMURA (@yumu19) November 26, 2023
そうして訪れた湯村先生の卒業研究展に、先日に千歳ゆるい勉強会でお会いしたとみおさんもいらしていて早くも再会を果たします。そしてここで「詳細はまだ言えないけれど、7月26日から28日の日程であることをするので、よければ旭川に来てください」と、お誘いを受けたのが大きな縁になりました。
こうして思い返してみると、なんだか物語でよくありそうな展開ですね。 それに加えてそんな話の流れの中で「旭川観光を楽しんでくれても良いし、観光に興味なければ勉強会でも開いてくれたらいいですから」とか、なかなか聞かないそんな言葉を普通のことのように話して聞かせる — とみおさんの言葉に魅力を覚えたことが、自分にとっての揺るぎない TechRAMEN 2024 Conference 参加の決定打になっていたりもします。
なにはともあれ、千歳ゆるい勉強会で初めてお会いしただけのはずなのに、この日にはもうお会いした瞬間から、お互いによくお会いする同志のように自然に交流が成立していて、思い返すほどに不思議な縁がそこにはありました。
TechRAMEN 2024 Conference
そうして迎えた TechRAMEN 2024 Conference ですけれど、全日程を通してとても居心地の良い素敵な機会となりました。 イベントってその主催者の人柄に何かとひっぱられていくものですけれど、これまでに見てきたとみおさんの柄がしっかり反映された空間だったように感じます。
参加してみての印象としては、カンファレンスが勉強会の延長線上にちゃんと存在している感じがしました。 開幕に自己紹介タイムが用意されていて、さすがに全員とではないにしても近くにいらした方々と交流する時間が設けられて、 全ての場面でこうした試みが合うとは限らないかもしれないにしても、今回においてはどこか似合う感じがします。
変にお祭りづくりに偏っていないのも好印象で、登壇者に特別なヒーロー感を覚えることもなければ、わいわいとした特別な時間を感じながらもしっかりと地域に根差した勉強会が大きく発展したひとつの姿として描かれているところに、参加していて心地の良さを覚えたりしました。 どことなく、かつて London で開催されていたローカルカンファレンス iOSCon に参加したときの記憶とも近しい雰囲気を覚えるようなまっすぐ感にも思えます。
そして心に残ったこと
そんなカンファレンスを通していろいろなことを見聞きして、 そのみんなの熱量に元気をもらうばかりでどれが良いとかはもはや野暮な話なのですけれども、 全体を通して心に残ったこととして、たくさんの人から主催者であるとみおさん愛がたくさん届いてくるのが印象的でした。 そんな話を聞いていると温かな気持ちに包まれる気がして、その感じがとてもよかったです。
本祭と称される2日目最初の、和田卓人 さんによる登壇もとても印象的で。 これまで自分は界隈違いも手伝ってなのか和田さんを存じ上げてなかったのですけれど、 話を聞くなりそれに魅了される心地、TechRAMEN 2024 に込める熱意の表明と相まって、とても心に残る人となりました。
そんな感じで特筆するならやっぱりいちばん和田さんのお話だったかなって思ったりしていたのですけれど、 そんなイベントの最後の最後、まさにクロージングでのとみおさんのお話もまた心に残る一幕で。 今にやりたいと思うことを未来に縛られないでやっていく — みたいな、素敵な価値観のように思うのでした。
懇親会への想いも素敵
そんな TechRAMEN 2024 Conference は、懇親会にも愛情が惜しみなく注ぎ込まれているのも素敵でした。
食材は北海道産でも特に道北に照準を絞っているとのことで、そんな地元愛の深さと訪れた人へのもてなし心も綺麗でいいなといいなと思ったりしながら。とみおさん激推しの、今の季節がいちばん美味しい富良野のメロンはまさしく最高峰の味わいでした。
ところで今回の自分は、訪れたことのない土地で分野も別だったせいもあるのか単に気分がそうさせたのか、 基本的に静かに参加したい気分が優勢で、懇親会の最後くらいまでの間は自ら話の輪に入らないことを選んで過ごすみたいな感じで楽しく参加していたのですけれど。
懇親会の時間も残り僅かになったところで、とみおさんが「もうすぐ終わりですよ、話したいまま話せていない人がいたら今しかないですよ」みたいな話をみんなにされて。 たしかに、そうね — と思った視界の中に真っ先に思い浮かんだ人がいらしたのを見つけられて、 捕まえてたっぷり談笑する時間をもらえたことも嬉しい一幕でした。こういうきっかけづくりもとても上手。
そしてその話の中でどのトークが良かったですか 〜 みたいな話になって、とみおさんのクロージングスピーチが良かった話をしたら、 そこからとみおさんの感性の素敵さ話に花が咲いて。 懇親会場を出てすぐのところに置いてあるとみおさんセレクトの本棚がすごくいい!と聞かせてもらったばかりか、 用事があってたまたま自分の視界に入っただけのはずなのに自身の目的そっちのけでその本棚まで案内してその魅力を語ってくれたりする姿も純粋で心洗われるような、素敵さの詰まった懇親会のひとときでした。
ゆるい TechRAMEN 2024 Conference 後日祭 + OSS Gate
そんなカンファレンスの翌日は、別立ての後夜祭として OSS Gate というオープンソース開発に参加してくれる人を増やしていこうという取り組みがされていて。自分はこれまでハンズオン形式の勉強会に参加したことがなかったので、良い機会ですしこちらにも参加してみることにしました。
自分は、サポーター?
参加するにあたっては、参加枠として「ビギナー」「サポーター」「サポートメンター」「見学」の中から選ぶようになっていたのですけれど、これがいちばん悩みました。
各枠の説明を見ると、とりあえず見学枠ではないとして、サポートメンター枠でもないのは間違いない感じです。 となるとビギナー枠かサポーター枠かになるのですけれど、自分はこれまで積極的な OSS 開発支援はしてこなかったものの、 利用していたアプリなどで不備など見つけたときに直してプルリクエストを送ることはごく稀ですけどありました。
そんな感じで、ビギナー枠の想定である「OSS 開発に参加したことはあるけれど自信がない」気持ちは強いものの、サポーター枠の対象者には「一度以上 OSS 開発に参加したことがある、簡単なプルリクエストを送ったことがある人はこちらに」みたいな説明があって、それ自体は満たしていそうです。そんな中でビギナーとして申し込むのも良くない気がして、思い切ってサポーター枠にしてみましたけれど、終わってみればおそらくそれでちょうど良かったみたいです。
思ったよりも手伝えた実感
そうして迎えた当日、最初の時間に OSS 開発の基本に関する話があって、それがとても助けになった印象です。自分は幾度かプルリクエストを出したことはあっても、OSS 開発をしている意識はあまりなかったのもあって、足りない知識をかなり補えた心地がしました。
その後はいくつかのグループに分かれてメンターとしてビギナーのサポートをする時間になりましたけれど、 思いのほか、手助けできる機会は多かったように感じました。 プルリクエストを送った経験が僅かであってもそこから身についていることって多いみたいで、 ビギナーの人が迷っていることへのアプローチのしかたも幾分想像がつくし、プルリクエストを送る際の書き方とか、伝え方、 それこそ作業ログを残す際に欲しい情報などにも視野が利く感じで、自分でもだいぶサポートできた感じがします。 それには OSS 開発体験だけでなく、長らくのプログラミングで身についた思考のしかたも大いに役立っていた感じもしました。
改めて振り返ると、workshop/tutorial/scenario.md OSS Gate のシナリオ にあるみたいなサポーターの役割をどこまで実践できていたかはわからないものの、逆に自分がそこまで OSS に詳しくないのも手伝って、ビギナーと一緒になって進めていけた感じがするのは幸運だった気がします。
そんな中で自分も悩む場面に遭遇してビギナーな人と一緒になってあれこれ調べて回っていると、サポートメンター役の人がそれを目ざとく見つけてアドバイスをしてくれるのも心強い印象でした。おかげさまでトータルで見て良い感じに、ビギナーな人の OSS 開発体験を支援できた心地がして、自分にとっても良い体験となりました。
とても良い、旭川での体験でした。
そんな感じで、TechRAMEN 2024 Conference の前夜祭と本祭、そしてその後日祭とを通して、満足感のとても高い3日間となりました。
それはなんとなく感じていたイメージどおりとも言えて、まだ何があるかもわからない旭川へと誘われたときから、こういう景色が描かれることがわかっていたような心地もします。何かに期待していたわけでもなく、実際にそういうものは何もいらない、みんなが技術において等身大で 在れる世界が広がっていたような感じがしました。
そういうのこそ「勉強会」の在り方だよね — って、みんなそれぞれの勉強会はあると思うのですけれど、自分的にはそんなふうに思わせてもらえる豊かな技術カンファレンスでありました。
TechRAMEN 2024 Conference に携わったみなさま、素敵なイベント開催をありがとうございました。
き花、とびきり美味しい種類を見つけた
さてさてそんな旭川のお土産に、自分の暮らす関東地方でも評判の高い旭川銘菓「き花」の塩レモン味を見つけて買って帰ったのですけれど、 これがまたとてつもなく美味しかったのでした。贈った人たちにも超絶好評でした。
期間限定品らしくて夏の間に販売完了したみたい — って、塩レモン味の評判を 𝕏 でポストしていたら公式産からしっかりお知らせくださったりして、そういうところもなんかいいなと思ったりしたり。
期間・数量限定のため、き花の塩レモンはそろそろ終売となります🥲
— 北の菓子舗 壺屋総本店【公式】❄️北海道土産「き花」 (@tsuboyasohonten) September 4, 2024
壺屋オンラインショップでは既に終売致しました。壺屋店舗とお土産店での販売ももう少しだと思います。(店舗在庫限り)
9月の北海道物産展で少し販売予定です☺️ https://t.co/S5RP8uj7jw
今は塩レモン味の個別紹介ページなくなっているようなので、来年の夏にも販売されるのかわからないところですけれど、もしまた来年の TechRAMEN Conference を訪れた際に見かけたとしたら、ぜひとも買って帰るのをオススメします!
心残りは。
そんなイベントを通して感じた唯一の心残りとしては、自分の失態みたいなものですけれども。
東京で幾度と縁のあった人が今回の TechRAMEN 2024 Confarence にいらしていたのですけれど、その方の風貌と 𝕏 アカウントはよく覚えていたにも関わらず、どの集まりでお会いしていたかを思い出せなかったことでした。自分がかつて開催していた「もくもく執筆会」にいらしてくれていた人だったのですけれど、思い出そうとする際にそのイベントのことが頭からすっかり抜けてしまって、まったく繋がらなくなってしまいました。
ここしばらくでアイドルな方々の姿から、彼女たちの来てくれた人を覚えようとする姿勢に感銘を受けていたのもあって、それができなかったことが悔やまれる心地がしてみたりして。それに対してこちらの地方の方々は、たった1度お会いしただけなのに、千歳ゆるい勉強会でお会いしたことを覚えてらしたり、湯村研究室卒業研究展でお会いしたことを覚えてらして、それどころか名前まで覚えてらしているという凄さ。人を覚えることには昔から苦手意識を持ち続けている自分ではありますけれども、そんな今の自分にはこういう痛みを覚えておくことが大事なのかもしれない感じがします。